DSW-II-40用の外部コンソールを作る

2026年08月21日

DSW-II-40につないだ外部コンソール
周波数等の表示による視認性と操作性を改善

DSW-II-40は7MHzの小型で軽量、4W出力のQRP CWトランシーバーです。前回、DSW-II-40を制御しているPICマイコンのファームウェアをオリジナルから好みの仕様に改造してみました。前回の記事は以下を参照してください。今回はそれをベースに、DSW-II-40の操作性を改善するため、外付けのコンソールユニットを作ってみました。

CWトランシーバ DSW-II-40を改造する

2026年08月04日 今回はDSW-I-40のハードウェアは一切変更せず、PICマイコンのファームウェアを作り直して、操作スペック上のちょっと不満なところを改良してみました。 DS…

DSW-II-40はたいへん小型ゆえに操作性はあまりよくありません。とくに現在の送受信周波数はFREQキーを押すとモールスでアナウンスされますが、視覚的ではありません。これを視覚的にすれば操作性は向上します。CWの打鍵スピードの調整はやはりボリュームの手回しでやりたいものですし、ほかには現在の周波数可変ステップが何Hzかや、CWの打鍵スピード(WPM)も一目でわかるようにしたいものです。

ということで、DSW-II-40の制御を司るPICマイコンの部分を外部に引き出して、LCDによる情報表示や、つまみ、ボタンを備えたコンソールを作ってみました。これを接続するとDSW-II-40のフロントパネルはRFゲインのボリュームのみ使用し、ほかの周波数を変えるロータリーエンコーダや、RITスイッチ、FREQスイッチ、KEYERボタン、RIT LEDは使わなくてもよくなります。つまりRFゲイン以外はすべて外付けVFOで操作することができます。コンソールユニットへに接続するケーブルを外し、元のPICマイコンに差し替えれば、いつでもオリジナルに戻すことができます。

この改造はPICのピンのうちDDSをコントロールする信号とサイドトーンの信号のみを外部に引き出すことによって行います。それらはアナログ信号ではないので、容易に引き出すことができます。DSW-II-40の回路図は前回の記事を参照してください。ここで、外部コンソールから制御する信号は、FSYNC, SCLK, SDATA, MUTE_FSEL, SIDETONE, TX_KEYです。前の三つはDDSAD9835の制御信号、MUTE_FSELは送信時に受信部を切る信号、TX_KEYは送信信号です。これ以外の信号はすべて外部コンソール側で制御します。回路は以下のようになりました。

回路について

PICは20ピンDIPの16F1829を使用しました。16F1829はプログラムメモリが8kW、RAMが1kBあり余裕です。MPLAB X LDE 2.60を使用し、書き込みにはpickit3を使いました。デバッグ時のブレークポイントは3つまで設定できます。LCDにはI2Cインターフェースのバックライト付き16 x 2LCD ACM1602N1を使用しました。DSW-II-40ではKEYERとなっていたボタンをFUNCTIONとしました。RITは同じです。オプションでSTEPボタンを用意し、現在周波数可変ステップを変更できるようにしてあります。CWのサイドトーンはDSW-II-40側で鳴りますが、外部コンソール側でも鳴らせるようブザーも内蔵しています。FUNCTIONボタンでOFFにすることもできます。外部コンソールとDSW-I-40との接続は12本線のフラットケーブルを使い、途中に簡易なコネクタを設け、切り離せるようにしてあります。ケースは透明アクリルケースを使用しました。LCDが見やすいように斜めに取り付けてあります。手前にツマミとボタンを並べました。背面にはパドルのソケット、DSW-II-40と接続するためのケーブルソケットが出ています。電源はDSW-II-40から供給し、三端子レギュレータで3.3Vに変換しています。

DSW-II-40のPIC(16C622A)は抜いてある
DDSの信号を外部コンソールから制御する
受信と送信周波数を表示 受信周波数はRIT ON時10Hzステップで調整できる
100は周波数可変捨ステップ、24はCW打鍵スピード(24WPM)

外部コンソール備わる機能

基本的にはなんでも装備できます。もっと大きな多機能のPICを使ったり、LCDを大型画面にすることもできます。プログラミングで周波数スキャン機能やメモリーキーヤーを組み込んでも面白いかも知れません。今回は基本的にはDSW-II-40オリジナルの機能を踏襲し、いくつかの改善を盛り込んでいます。

送受信周波数の表示(LCD)
周波数可変ステップの表示(LCD)
CW打鍵スピードの表示(LCD)
RIT ONインジケータ(LED)
送受信周波数可変ロータリーエンコーダー
CW打鍵スピード微調整ボリューム
FUNCTIONボタンでの設定項目
 周波数可変ステップの変更
 CW打鍵スピード(WPM)の変更
 チューニング送信
 ブザーのON/OFF
 リセット(初期設定に戻す)
 エレキー/ストレートキー切替
 パドルのリバース/ノーマル切換
RIT ON/OFFボタン(RIT ON時の周波数可変ステップは10Hz ±90Hz)
STEPボタン 周波数可変ステップの変更 (100~500Hz)

プログラミングについて

エレキーを組み込む
DDS AD9835を制御する
周波数可変ステップを100Hzから500Hzの範囲で変更する
RIT ON時インジケータを点灯し受信周波数の可変ステップを10Hzとし±90Hz可変する
RIT OFF時インジケータを消灯し、受信周波数を送信周波数に戻す
FUNCTIONボタンを押したらコマンド"ST","SP","BZ","TU","RS","SK","RV","E"を順にモールスでアナウンスし待機
 "ST" (STep) Dashキーで+100Hz、Dotキーで-100Hz 100~500Hz 初期値は200Hz
 "SP"(SPeed) CW打鍵スピードをDashキーで+1、Dotキーで-1する 17WPMから30WPM 初期値は24WPM
 "BZ"(BuZzer) ブザーのON/OFF
 "TU"(TUne) Dashキーを打鍵中送信 Dotキーで終了
 “RS”(ReSet)電源投入時の初期状態に戻す
 "SK"(Straight Key) Dashキーでストレートキーとパドルをトグル 初期値はパドル
 "RV"(ReVerse) Dashキーでパドルをリバース/ノーマルをトグル
 "E"(End) FUNCTIONモードを終了する

CW打鍵時のサイドトーンはDSW-II-40のスピーカ(イヤホンジャック)と外部コンソールに内蔵のブザーから発音します。ただし内蔵ブザーからの発音は"BZ"コマンドで切ることができます。FUNCTIONボタンのアナウンスはDSW-II-40のスピーカ(イヤホンジャック)と外部コンソールに内蔵のブザーから発音します。


(JF1VRR)
 

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