6MHH3 共通カソード双三極管
投稿日 2016/12/05
6MHH3は高周波増幅、発振用の双三極管です。HH管と呼ばれている球のひとつです。6J6と同じ共通カソードの中増幅率双三極管です。
東芝 6MHH3
当時の価格で880円となっている
二つの三極部が中央のヒーター&カソードを中心に向かい合った構造(別図参照)
横から向こう側が見える構造のこの球では
カソードとグリッドの隙間を観察できる
テレビのチューナーに多用された球で、回路図をあたると国内製の多くのテレビでの採用が見られます。以下はその一例です。
東芝テレビ 14ES のチューナー部
HH管を使用した標準的な回路
6MHH3が局部発振と混合に使われてる
左の高周波増幅は6RHH2がカスコード接続で使われている
誠文堂新光社 無線と実験 501回路集より
6J6と同じ7BFが採用されている
6MHH3のベースピン配置は7BFです。7BFの球は6MHH3のほか、5J6、6J6、6J6A、19J6、5844、5964、6045、6101、7244、7244Aがあります。
6MHH3の電極構造
中央のヒーター&カソードを挟んで左右対称に組まれている
球の側面(図では下から、または上)から覗くと
カソードとグリッドの隙間が観察できる
グリッドは図のようにカソードを取り巻く形ではなく
半周しか巻かれておらず、カソードとプレートの間に挟まっている
今回は東芝製の6MHH3を計測してみました。同特性の三極部が2ユニットですが、それぞれ単独で計測し、そのあとパラで計測してみました。
〇 ユニット1
6MHH3 東芝製 ユニット1
ヒーター電圧/電流 6.3V xxxmA
Ecg -2V Ep 120V
Ip 5.45mA
rp 9400Ω
gm 3900us
μ 37.0
Ecg -4V Ep 150V
Ip 2.78mA
rp 14300Ω
gm 2280us
μ 27.4
〇 ユニット2
〇 ユニット1 , 2 パラ
6MHH3 東芝製 ユニット1 + 2 パラ
ヒーター電圧/電流 6.3V xxxmA
Ecg -2V Ep 120V
Ip 13.9mA
rp 3200Ω
gm 10560us
μ 33.0
Ecg -4V Ep 150V
Ip 6.79mA
rp 5400Ω
gm 6000us
μ 29.0
6MHH3 東芝 No. 52
(JF1VRR)