430MHz移動用6エレ八木アンテナの製作

投稿日 2013/01/05

​430MHzでの移動運用は、もっぱらハンディー機で行っています。アンテナも軽量化を考えてRH-770などの伸縮型ホイップアンテナを使っています。しかし、出力が小さい分アンテナは利得のあるものを使いたいところ。そこで市販のアンテナを探してみましたが、構造が簡単で作れそうなものに?千円払うのもバカバカしいので、思い切って作ることにしました。

写真1 完成した430MHz 6エレメント八木アンテナ

山岳移動を考えて、すべてリュックに入るサイズとしたいところですが、今回は試作ということで、シンプルな構造にすることを考えました。

エレメント数は、あまり欲張らずに6エレメントとしました。

参考にしたホームページは、ここです。

写真2 給電部以外のエレメントは固定していません。 木材のブームに差し込んだだけ

材料を集めました。

○ブーム用角材(木材) 12mm角 700mm長
○エレメント用銅丸棒 2mm丸 2000mm長
○M型オスコネクタ 1個
○同軸ケーブル 5D2V 2m
○ターミナル金具 2個
○鈴メッキ線 10cm
○ビス2個
○ビニールテープ

寸法(mm)
エレメント名 間隔 長さ
RE - 350
RA 156 334
D1 52 308
D2 94 300
D3 130 300
D4 170 290

さっそく作ります。

作成手順 

1. ブームに設計寸法間隔でエレメント用の2mm丸の穴を開けます。
2. 銅丸棒を設計寸法に切断します。
3. ブームに差し込んで、中心を決め、一方にビニールテープを巻きます。
4. RA(給電)エレメントを真ん中で切断し、鈴メッキ線とともにターミナル金具を通して半田付けします。
5. ブームの給電部に斜めに穴を開け、エレメントの穴と貫通させます。
6. RAエレメントの鈴メッキ線を斜めに開けた穴に通し、ターミナル金具でブームにネジ止めします。
7. 同軸の先端の被覆を剥き、心線と網線を分け、ブームに固定し、鈴メッキ線に半田付けします。
8. 他のエレメントを取り付け、水平を調節します。
9. ブームが1mで長ければ、適当に切断します。
10.同軸の先端にM型コネクタを取り付けます。(BNCでもよいかと思います)

写真3 給電部 エレメントをターミナル金具に通し半田付け 鈴メッキ線を延長して同軸とつなぐ

なるべくバラせるように作りたかったのですが、今回は給電部が固定になってしまいました。

運用時は三脚などに固定します。

製作記事には寸法通りに作れば無調整となっていました。確かに調整しなくてもSWR 1.5以下に収まっています。

ビームパターンは後日、簡易電界強度計(FCZ 125C)でグラフ化してみたいと思います。

今年(2013年)のQSOパーティー山岳移動で使用してみました。

出力約2WのハンディーTH-45Gを持って、標高300m位の栃木県足利市の山に登りQSOパーティーで使用してみました。

相手局はホームでいずれも10W以上だと思いますので59+。

こちらの信号も、2Wにしては強く来てるという感想を多く聞きました。

相模原で59、東秩父村で53でした。まずまずかなと思います。

このアンテナは何と言っても給電点がシンプルなこと。

今回の移動では、給電エレメントは折り曲げて。その他のエレメントは抜いてリュックの中に忍ばせました。ブームも二本継ぎにすれば同軸ともどもリュックに入りそうです。

(JF1VRR)

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