6FJ7 異特性複三極コンパクトロン
投稿日 2016/10/26
SYLVANIA製 6FJ7
テレビ受像機の垂直発振、垂直出力用複三極管
小さい三極部(Unit 1)と大きい三極部(Unit 2)が組み込まれている
Unit 1は垂直発振用(Pd 1W)
Unit 2は垂直出力用(Pd 10W)
テレビの垂直発振と垂直出力を一本でこなす球です。オーディオでの使用も散見されます。
異特性の三極部が2つ組み込まれています。ユニット1が垂直発振、ユニット2が垂直出力用です。類似球は6DN7ですが、こちらはGT管です。
ユニット1と2は大きく特性が異なります。
ユニット1はμが22.5(実測では20前後)の中μの三極。
ユニット2はμが15.4(実測では13.6前後)ですが、最大プレート損失10Wの電力増幅用の三極です。
12ピン Duodecar コンパクトロンでベースNo.は12BMです。このピン配置は6FJ7のみです。
Pin1: Heater
Pin2: NC
Pin3: Grid (Section 2)
Pin4: NC
Pin5: Plate (Section 2)
Pin6: IC
Pin7: Cathode (Section 2)
Pin8: NC
Pin9: Cathode (Section 1)
Pin10: Grid (Section 1)
Pin11: Plate (Section 1)
Pin12: Heater
今回はSYLVANIA 6FJ7のEp - Ip特性、Eg -Ip特性を計測しました。
○ ユニット1
SYLVANIA 6FJ7 (398) ユニット1 Ep -Ip特性(実測)
SYLVANIA 6FJ7 (398) ユニット1 Eg -Ip特性(実測)
6FJ7 No.398 SYLVANIA製 ユニット1 垂直偏向発振用
ヒーター電圧/電流 6.3V 866mA
Ecg -6V Ep 180V ()内は規格値
Ip 4.28mA
rp 10200Ω (9000Ω)
gm 2140us (2500us)
μ 20.2 (22.5)
Ecg -8V Ep 210V
Ip 3.21mA
rp 11900Ω
gm 1840us
μ 19.8
○ ユニット2
SYLVANIA 6FJ7 (398) ユニット2 Ep -Ip特性(実測)
SYLVANIA 6FJ7 (398) ユニット2 Eg -Ip特性(実測)
6FJ7 No.398 SYLVANIA製 ユニット2 垂直偏向出力用
ヒーター電圧/電流 6.3V 866mA
Ecg -6V Ep 150V
Ip 19.3mA
rp 2300Ω
gm 6700us
μ 16.2
Ecg -10V Ep 180V
Ip 10.8mA
rp 3300Ω
gm 4000us
μ 12.4
Ecg -14V Ep 230V
Ip 10.26mA
rp 3670Ω
gm 3600us
μ 13.6
ご注意
この実測データはどのくらい使用されてかわからない中古の真空管で行われています。
6FJ7 SYLVANIA No.398
(JF1VRR)