電池駆動の超小型昇圧コンバータ XCL101C501BR
投稿日 2016/01/24
コイル一体型超小型5V昇圧DC-DCコンバータ XCL101C501BR-Gの評価をしてみました。
秋月電子でDIP基板化したモジュールが販売されています。
最近のPICのようなマイコンの電源電圧許容範囲は、2Vくらいから5Vくらいまでと広くなり使いやすくなっています。つまり乾電池2本の電圧で動きます。
そうは言っても、乾電池の電圧は消耗によって徐々に降下します。
たとえばニッケル水素電池を2本直列にして電源とした場合、最初は2.4Vでちょうどよいのですが、消耗して一本当たり1Vを割るくらいまで下がってくると、2V以下となって使えなくなります。
ニッケル水素電池は一本あたり0.9V、二本直列で1.8Vまでは使いたいもの。
このため一般的には昇圧コンバータを使って電池電圧が降下しても一定以上の電圧が得られるようにします。つまり電池のエネルギーをなるべく搾り取るわけです。
このような用途に便利なモジュールとして、外付け部品不要のXCL101C501BR-Gが使えそうです。
XCL101C501BR-GのDIP基板(中央)
10mm x 7.5mmと非常に小さい
電源はニッケル水素電池を2本直列
出力は5.05V(無負荷)
各入力電圧における、出力電流の出力電圧への影響を実測
入力電圧は電池の消耗を想定して3.0Vから0.9Vの範囲で固定し、出力電流を0.01A(10mA)ずつ増加させ、出力電圧への影響を調べました。
実測グラフ
入力電圧が1.5Vでも100mA流したとき3.0V以上を維持する
実測グラフから、100mAとりながら3.0V以上を維持するには、入力電圧に1.5V以上必要であることが分かります。50mA程度であれば1Vくらいでも使えるようです。
前述のようにニッケル水素電池二本の場合は、2.4V付近から、消耗につれて1.8Vくらいまで降下しますが、その範囲内であれば100mAとっても、3.0V以上を維持できるということになります。
非常に小型ですし、外付け部品不要というのはおおきな魅力です。
使いやすそうですので、PICなどのマイコン応用機器で電池が安心して使えそうです。
(JF1VRR)