TR-9300 なつかしいリグ
投稿日 2012/03/06
TRIOの50MHz オールモード車載用トランシーバ TR-9300です。
写真1 フロントパネル
50から54MHzまでフルカバーしています。
モードはUSB、LSB、AM、CW、FMですが、LSBのキャリア水晶はオプションです。
出力はFM、CWで10W/1W。SSBは10W、AMは3Wです。
ファイナルはパワーモジュールM57735 50-54MHz SSB 19Wが使われています。
VFOは2個搭載しており、A-B切り替えて使用できます。Aを受信にしてBを送信にすることもできます。
メインダイヤルはクリック式です。
メモリは6チャンネルあります。
スキャン機能もあります。
写真2 バックパネル
RFゲイン、AGC切り替え、RIT、スケルチ、ノイズブランカ、コールチャンネルボタンと一通り装備しています。
CWはブレークインで、サイドトーン800Hzを内蔵しています。
写真3 トップビュー
ちょっと面白いのはDSスイッチです。
SSB/CWモードでこのボタンを押すと、メインダイヤルの周波数の0.0から9.8KHzの間を200Hzステップでサーチ動作に入り、この状態でメインダイヤルを回すと、10KHzステップで可変できます。
つまり10KHzをサーチしながら10KHzのスピードで周波数を変えられます。
これは、メインダイヤルがクリック式で100Hzステップであるため、周波数を高速で変更できません。たとえば、50.080MHzあたりから50.200MHzあたりにQSYするのは、ひじょうに時間がかかります。
写真4 ボトムビュー
このためDSボタンで高速に変更できるようにし、サーチも兼ねるというものです。
これはモービルでは便利かも知れませんが、ちょっと違和感がありますね。
もともとメインダイヤルがクリックというのは、やっぱり使いにくい!
FMでは1KHzステップ、AMでは10KHzステップになりますが、サーチはしません。
写真5 ファイナルユニット
上蓋を外すと送信のドライブ回路とPLL回路が見えます。
全体的にあまりIC化されていません。
構造はよくまとまっており、しっかりしているし、メンテナンス性もよさそうです。
底蓋を外すと受信部が見えます。
ファイナルユニットも簡単に外れます。パワーモジュールを使用しているのでシンプルです。
(JF1VRR)