50MHz HB9CV 4エレを2エレに改造
投稿日 2014/06/03
コメットの50MHz 4エレ HB9CV CA-52HB4を2エレに改造してみました。4エレでは移動運用としてはちょっとかさばるので、手軽な2エレにしてみました。勿論後で4エレに戻せるように。2エレ(CA-52HB)も販売されてますが、そこは無銭家なので。^-^;
写真1:4エレを改造して2エレにしたHB9CV
改造は簡単
まずコメットの4エレ HB9CV CA-52HB4の寸法と、2エレ HB9CV CA-52HBの寸法を比べます。
放射エレメントの寸法(2720mm)、反射エレメントの寸法(2970mm)、エレメント間隔(750mm)は全く同じです。
ショートバーの標準位置は以下のように異なります。
放射エレメントのショートバー位置 CA-52HB 370mm CA-52HB4 310mm
反射エレメントのショートバー位置 CA-52HB 470mm CA-52HB4 600mm
違いはこれだけです。
従って4エレから導波エレメントを2本取り除いて、放射エレメントと反射エレメントだけにし、ショートバーを調整すれば2エレに改造可能です。
以上のように改造は簡単です。
必要な工作としては、短いブームを用意するだけです。
ブームの加工
CA-52HB4のブームは鉄パイプですが、今回ブームに塩ビパイプをつかいました。
エレメント間隔は750mmですので、
塩ビパイプ VP-16を790mmくらいにカットし、750mm間隔で6mmの穴をあけます。
エレメント・ブラケットのボルトは5mmですが、エレメントの水平調整ができるように6mmであけました。(穴をまっすぐあけられる自信があれば5mmでよいのですが)
エレメントを取り付けてみて、重心を見定め、マスト・クランプの穴をあけます。
今回、4.5mの移動用マストに取り付けたいので、小型のマスト・クランプを探したところ、使わなくなったVHFテレビの廃棄アンテナに付いていたものがあったので使いました。錆びていますが十分です。
写真2:ブームは塩ビパイプ VP-16 マスト・クランプはテレビアンテナ用
調整
SWRの調整はショートバーで行います。
4.5mのポールで3mほどに上げて行いました。
ショートバーはCA-52HBの標準位置から始めます。
放射エレメントのショートバー標準位置は370mmです。
反射エレメントのショートバー標準位置は470mmです。
標準寸法でのSWRは少し高い方に合っているようです。(グラフ参照)
放射エレメントのショートバーの位置をずらして目的の周波数で低くなるように持っていきます。
内側にずらすと周波数が低く、外側にずらすと周波数が高くなります。
結果、放射エレメントのショートバーは最終的に230mmとしました。
最低が50.700MHzのあたりにありますが、50.200MHzで1.19程度でしたのでよしとしました。(グラフ参照)
反射エレメントのショートバーは、動かしてもSWRへの影響はブロードです。前方に電界強度計を置いて、電界強度が最も高くなる点に調整すればよいのですが、面倒なので標準位置の470mmのままにしています。
SWRは計測環境によって多少変わるかと思います。
標準寸法(単位:mm)
2720
放射エレメント |-------1360--------||---+----1360-------|
ショートバー ||----+-370
||
エレメント間隔 || 750
||
ショートバー 4710---+----||
反射エレメント |--------1485-+-----||--------1485--------|
2970
SWR
写真3:SWR特性
使用感
受信してみました。
サイドはよく切れています。
感覚ですが、バックとフロントの比は5.1程度。
2エレですが、さすがHB9CV! これなら使えそうです。
移動運用で試してみる予定です。
(JF1VRR)