検波ダイオード 1N60の電圧-電流特性
投稿日 2017/05/09
昔からゲルマニウム・ラジオやAMラジオの検波回路で使われてきたゲルマニウム(Ge)・ダイオード1N60は点接触型でしたが、最近では点接触型の低電圧動作に勝るとも劣らないショットキバリア・ダイオード(SBD)が代替される傾向にあるようです。
今回計測した1N60(16本)
A、BはGe 1N60 A群
C、D、E、FはGe 1N60 B群
GからPはSBD 1N60
25℃は室温、30℃は恒温槽で計測
今回、秋月電子にショットキバリア・ダイオードの1N60が20本 150円と安価に販売されていましたのでさっそく購入し、特性を計測してみました。
点接触型ゲルマニウム・ダイオードの1N60はやや入手性が落ちてきていますので、SBDの1N60の存在は助かります。(1N60に限らなければ、ほかにいろいろ高周波検波、スイッチング用のSBDは出回っていますが....)
とくに、バラモジ(平衡変調器)などを作る場合は、特性が揃っているものを選別しなければならないため、安く大量に入手できるのは助かります。
今回は数十年も前からの在庫のゲルマニウム・ダイオード1N60(とおぼしき物) 6本と、最近購入したショットキバリア・ダイオードの1N60 10本の電圧 - 電流特性を簡易的に計測してみました。
室温25℃と30℃(恒温槽)の場合で計測してみました。観点はその特性のばらつきですが、ゲルマニウム・ダイオードの1N60 A群とB群に大きな特性の違いはあったものの、それぞれの群の中でのばらつきは予想外に小さいものでした。
1N60の電圧 - 電流特性 室温25℃
左からGe 1N60 A群、SBD 1N60、Ge 1N60 B群
各群で特性はかなり異なるが、各群内ではまずまずの揃い方
1N60の電圧 - 電流特性 室温30℃
5℃の違いでは大きな変化は無い
Ge 1N60 A群の温度の違いによる特性変化
凡例: A25はダイオードA 25℃の計測結果
SBD 1N60 の温度の違いによる特性変化
Ge 1N60 B群の温度の違いによる特性変化
(JF1VRR)