12AU7 実測データ (175) Medium-Mu Twin Triode
投稿日 2010/11/22
12AU7 東芝
12AU7は低周波電圧増幅用双三極の9ピン ミニチュア管です。テレビの水平発振や位相反転回路などに使われるようです。三極管の6C4を2ユニット封入したもののようです。オーディオアンプでも12AX7と共によく使われています。
12AX7, 12AT7と三定数を比較すると、
12AT7 12AX7 12AU7
Rp(Ω) 10900 62500 7700
gm(mS) 5.5 1.6 2.2
μ 60 100 17
1962 ナショナル真空管ハンドブックより
となっており、12AU7は低増幅率(μ)、低Rpです。
低いプレート電圧において比較的深いバイアスでも使えます。
実測の三定数は以下のようになりました。(Ep 250V Eg -2Vにおいて)、
実測値
rp 7634Ω
gm 2.2mS
μ 14.3
Ep 250V、PL 50KΩ、バイアス-2V、入力信号電圧0.5V(1.0Vpp)で、高調波歪率が1.07%、2次高調波が主体です。Eg-Ep特性を見ても直線性がよいほうと思います。
備考:
手持ち真空管の固体実測データですので、参考程度としてください。
三定数は規格表の参考値となるべく同じ条件で測定していますが、あまり精度は望めません。
高調波歪率は特定条件における負荷線を6次多項式で近似して計算したものです。
参考文献:
1962 ナショナル真空管ハンドブック
実用真空管ハンドブック
(JF1VRR)