12AX7 実測データ (38) High-Mu Twin Triode
投稿日 2010/11/23
12AX7 ナショナル T仕様
12AX7は低周波電圧増幅用双三極の高μ 9ピン ミニチュア管です。オーディオアンプのイコライザーアンプやパワーアンプのドライブ段でおなじみの球です。
このT仕様の球や、12AX7A、7025は12AX7の低雑音用で、アンプの初段に特に有効です。
12AX7の高信頼管は5751です。
12AT7, 12AU7と三定数を比較すると、
12AT7 12AX7 12AU7
Rp(Ω) 10900 62500 7700
gm(mS) 5.5 1.6 2.2
μ 60 100 17
1962 ナショナル真空管ハンドブックより
となっており、12AX7は高増幅率(μ)、高Rpです。
低いプレート電圧において比較的深いバイアスでも使えます。
実測の三定数は以下のようになりました。(Ep 250V Eg -2Vにおいて)、
実測値
rp 66225Ω
gm 1.6mS
μ 100
Ep 250V、PL 50KΩ、バイアス-1V、入力信号電圧0.5V(1.0Vpp)で、高調波歪率が0.7%、2次高調波が主体です。Eg-Ep特性を見ても直線性がよいほうと思います。
備考:
手持ち真空管の固体実測データですので、参考程度としてください。
三定数は規格表の参考値となるべく同じ条件で測定していますが、あまり精度は望めません。
高調波歪率は特定条件における負荷線を6次多項式で近似して計算したものです。
参考文献:
1962 ナショナル真空管ハンドブック
実用真空管ハンドブック
(JF1VRR)