5763 VHF電力増幅用ビーム管 (三結)

投稿日 2015/09/17

UNITED Ele. 5763 VHFビーム管 

5763はアマチュア界ではよく知られている球です。周波数逓倍やファイナルの励振、50MHzや144MHzの数ワット程度のファイナルに使用されるようです。

トリオの50MHz/144MHz送信機キット TX-26でファイナル2E26の励振兼逓倍に使用されている例があります。「TRIO TX-26」で検索してみてください。

ベースピン配置は9Kです。9Kの球は5763しかありません。

9Kのピン配置の特徴はコントロール・グリッドがピン8とピン9に出ていることです。隣り合ったピンですが、ピン同士を短絡するのではなく、それぞれがコントロール・グリッドの左右の支柱につなげられています。支柱は比較的太目のものが使われています。

今回は5763を三結にして計測してみました。

この球は規格上のヒータ電圧/電流が6.0V/0.75Aとなっていますが、6.0Vではちょっと使いにくいので、6.3Vでの直流点火でも計測してみました。

UNITED Ele. 5763 Ep -Ip特性(実測)
ヒータ電圧6.0V

UNITED Ele. 5763 Eg -Ip特性(実測)
ヒータ電圧6.0V

5763 United Ele.RCA製
Class./Const. Beam Power Pentode
Outline 6-3
Base 9K 1.P 2.NC 3.G3 4.H 5.H 6.G2 7. K 8.G1 9.G1
H.V -
Hv 6.0V Ha 0.75A MaxPw 2.5W MaxPv 300 MaxG2v -

実測:
Hv/Ha  6.0V / 743mA
Ecg -2V Ep 90V 
Ip 20.4mA
rp 2360Ω
gm 6220us
μ 14.2

Ecg -6V Ep 130V
Ip 16.1mA
rp 2890Ω
gm 4180us
μ 11.6

Ecg -12V Ep 170V 
Ip 10.2mA
rp 4230Ω
gm 2080us
μ 8.6

ヒータを6.3Vで点火した場合

UNITED Ele. 5763 Ep -Ip特性(実測)
ヒータ電圧6.3V

UNITED Ele. 5763 Ep -Ip特性(実測)

ヒータ電圧6.0Vと6.3Vの比較

6.3Vでは若干エミッションが上がっている

少し左にあるのが6.3V点火の場合 

5763のヒータ電圧は6.0V±10%なので5.4Vから6.6Vまでが適用範囲です。

5763 UNITED Ele. No.373

(JF1VRR)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA