723使用のシールバッテリ充電器
投稿日 2011/09/15
シールバッテリを所有していると、必要なときにいつでも持ち出せるよう、常にフル充電にしておきたいものです。
私の経験では、12V 8Ahのシールバッテリで、約1.5か月放置すると残量が約40%になります。さらにこのまま放置すると完全放電となり、場合によっては(かなりの確率で)充電不能になる可能性があります。
常にフル充電状態を保つには、トリクル充電を行う必要があり、充電器を常につないでおかなければなりません。(太陽電池などをつなぐ手もありますが)
シールバッテリの充電は定電流電圧電源があればできるのですが、トリクル充電状態で放置するには、少々大げさで不向きです。
そこで気軽に電源を入れっぱなしにしておける充電器を作ることにしました。
秋月電子で販売されている鉛蓄電池充電器キットと同じ回路を、手持ちの部品を集めて作ってみました。
回路図 キットの説明書より
この回路では723を使用しています。この723というICの定電流と定電圧動作が自動的に切り替わる機能を利用して、設定した電流で定電流充電を行い、フル充電になったら設定電圧の定電圧にしてトリクル充電を行おうというものです。
組み立てはバラック配線。723はなんと空中に浮かんでいます!!
シャシの代わりは木片です。
キットの部品表はキットの説明書に記載されていますが、手持ちのものを適当に使っています。
主な使用部品は、
100V - 24V 3A 変圧トランス
NJM723
2200uF 35V 電解コンデンサ
S4VB 600V 4A 整流ダイオードブリッジ
2SC2579 Ic 8A NPNトランジスタ
ヒートシンク
0.5Ω 5W セメント抵抗2個 直列
15KΩ 1/4W 抵抗 4本 2本ずつ並列で7.5KΩ 2組
1000PFセラミックコンデンサ
1KΩ可変抵抗
10KΩ可変抵抗
ヒューズ250V 1A
723は宙に浮いています
調整は以下の通りです。
充電するバッテリは12Vのシールバッテリ(今回充電したのはWP8-12)です。
このため設定電圧は、1.14倍の13.68Vとします。電池をつながずに出力電圧が13.68Vになるように、VR2で調整します。
電流はR7の両端電圧で測ります。8Ahのバッテリでは、その1/10の電流で充電すると、R7は1Ωなので、0.8Aの充電電流で0.8Vです。
使って減ったバッテリをつないで、0.8VになるようにVR1を調整します。
この設定で充電を行います。
今回は残量約40%のシールバッテリWP8-12(12V 8Ah)を充電してみました。
充電中 電圧は徐々に上昇しやがて設定電圧の13.68Vに達する
この程度のヒートシンクでは触れないほど熱くなります。
充電電流は0.8Aから徐々に低下
約12時間後65mA
約24時間後23mA
使用するときまで、このトリクル充電状態で放置しておき、常にフル充電を保ちます。
参考記事:
シールバッテリ 1A定電流充電
(JF1VRR)
- こんにちわ。はじめまして。バッテリ充電器自作おもしろいですね。すこしお聞きしたいのですが、シールバッテリとはメンテナンスフリータイプのバッテリの事でしょうか。あとバッテリはうまく充電できましたでしょうか。[ romantisttast5 ] 2012/12/26(水) 午後 10:18
- romantisttast5さん、返事が遅くなってしまいました。シールバッテリは密閉型バッテリのことで、メンテナンスフリーとも言えます。この秋月電子の充電器キットで、問題なく充電できます。このバッテリは過放電すると、充電できなくなるので、このような簡単な充電器で手軽に充電できるようにしておくことが長く使うためのポイントです。ぜひトライしてください。2013/1/1(火) 午後 7:53
- JF1VRRさん。ご返信ありがとうございます。実は私のバイクもバッテリが上がっており、充電器を物色しておりました。JF1VRRさんのブログを参考にぜひトライ(笑)してみたいと思います。ありがとうございます。[ romantisttast5 ] 2013/1/2(水) 午後 4:29