NJM2811降圧コンバータを実際に使ってみる

投稿日 2016/03/01

​NJM2811については、NJM2811 降圧コンバータでとり上げて性能評価しています。

NJM2811使用の自作降圧コンバータ
24Vを19Vに降圧するよう設定
入力側に12Vバッテリ2個直列 24Vをつなぐ
出力側に小型ノートPCをつなぐ
プラスチックケースに封入して銅箔を貼っている
計測中ヒートシンクが少し温まる程度

実際に使ってみると言っても、これも実験のひとつですが、実使用を想定して、実際にバッテリを使用し、負荷は移動運用で使用する小型ノートPCをつないでバッテリがどのくらいもつのかを実験してみました。

バッテリは12V 12Ah(20時間率)のWP12-12 シールバッテリです。秋月電子で購入したものです。14.5V 1Aで一晩充電しフル充電にしておきます。2個直列にして24Vとします。

負荷としての小型ノートPCは、DELL Inspiron 1210です。このPCは小型で消費電力は小さいほうです。 19Vで0.65A流れます。

接続し終えたらノートPCでwindowsを起動します。

電流計と電圧計でバッテリの出力電圧を電流を監視します。GP-IBを使用しパソコンで自動計測できるようにしました。1分間隔で計測しました。

NJM2811降圧コンバータで24Vから19Vに降圧
負荷として小型ノートPCを接続 19V 0.65A
windowsを起動して無操作で放置
12V 12Ahのシールバッテリ 2個直列をつなぎ、
バッテリの出力電圧と電流を1分間隔で計測
赤破線にように22Vまで低下するのは更に約10時間後と予想される

計測日と気温 2016/02/29 10℃近辺

負荷 小型ノートPC DELL Inspiron 1210 19V 0.65A(リチュームバッテリ取外し)

ノートPC windowsを起動し、デスクトップ表示を維持(無操作)

昇圧コンバータ NJM2811 24V -> 19V 降圧

バッテリ充電 14.5V 1Aの定電圧定電流充電 1晩

計測開始時のバッテリ出力電圧 25.91V

計測終了時のバッテリ出力電圧 24.12V (10時間経過終了時)

     各バッテリを11.0Vまで使うとするとまだ余裕がある(グラフ参照)

経過時間 600分 (10時間) 10時間で打ち切り

計測中のバッテリ出力電流の平均 0.45A (バッテリ1個辺り 0.225A)

無負荷時のバッテリ出力電流 0.012A

0.02Aきざみでのバッテリ出力電流の度数分布
ノートPCを無操作で放置してもある程度変化がある
バッテリで夏が降下してくると、徐々に消耗を加速するので右方向に偏る

度数分布で見るとほぼ0.45A中心で安定しています。今回12Vのバッテリ2個直列ですので、各バッテリには平均出力電流0.45Aの約1/2 0.225Aが流れます。

今回測定終了時間の設定を変更し忘れて10時間で計測したため計れませんでしたが、各バッテリが11.0Vになるまで使用するとすると、上のグラフの予想線(赤の破線)のように測定終了から更に約10時間(合計20時間)は使用可能と予想されます。

結果として、2Vの差ですが、12Vを19V(電圧差7V)に昇圧するよりは、24Vを19V(電圧差5V)に降圧したほうが使用するICにもよりますがスイチングレギュレータとしては有利であり、バッテリは2個になりますが、複数のバッテリを小さな電流で使用したほうが寿命的には有利と言えます。

(JF1VRR)

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