14BR11 複三極五極コンパクトロン
投稿日 2015/06/25
14BR11は中μと高μの三極部、シャープカットオフの五極部で構成されたコンパクトロンです。
14BR11 複三極五極コンパクトロン
特性の異なる三極部二つと五極部をもつ複合管
14BR11のピン配置は左のベース図のようになっています。中央が三極部のユニット2(GEはセクションと呼んでいますが)です。右端が三極部のユニット1です。
14BR11にはピン配置をミラーにした14BL11も存在します。14BL11との特性の比較は後日やってみたいと思います。
この球は五極部と合わせて3ユニット組み込まれているので、なかなか複雑な構造をしており、見てても飽きません。上部でヒーターがユニット間を裸のまままたがっているので、それが赤く灯り、なんとも言えない雰囲気をかもし出しています。
各ユニット(五極部と三極部の間、三極部の間)にはシールド板があり、五極部のカソードにつながれています。
今回計測したのはRCAの球です。
14BR11 複三極五極コンパクトロン 三極部ユニット1 Ep - Ip特性(実測)
14BR11 RCA No.125 Triode Unit1
代表値
Ep 200V Ecg -2V Ip 規格値 14.3mA 実測値 11.0mA
Ep 250V Ecg -4V Ip 規格値 6.0mA 実測値 7.0mA
Ep 300V Ecg -6V Ip 規格値 3.8mA 実測値 4.4mA
三定数実測値
Ep 200V Ecg -2V rp 9100Ω gm 5280us μ 44
Ep 250V Ecg -4V rp 12500Ω gm 4000us μ 42
Ep 300V Ecg -6V rp 15600Ω gm 3020us μ 40
規格値はGEのデータシートにあるEp - Ip特性グラフから読み取ったものです。(RCAのデータシートには詳細データがなかったためGEの規格を参考にしました。
14BR11 複三極五極コンパクトロン 三極部ユニット2 Ep - Ip特性(実測)
14BR11 RCA No.125 Triode Unit2
代表値
Ep 200V Ecg -1V Ip 規格値 13.6mA 実測値 12.1mA
Ep 250V Ecg -2V Ip 規格値 11 5mA 実測値 10.2mA
Ep 300V Ecg -3V Ip 規格値 10.0mA 実測値 8.4mA
三定数実測値
Ep 200V Ecg -1V rp 10900Ω gm 7180us μ 68
Ep 250V Ecg -2V rp 10400Ω gm 7040us μ 74
Ep 300V Ecg -3V rp 13500Ω gm 6280us μ 70
規格値はGEのデータシートにあるEp - Ip特性グラフから読み取ったものです。(RCAのデータシートには詳細データがなかったためGEの規格を参考にしました。
ご注意
この実測データは当局所有のどのくらい使われたか分からない中古の真空管で計測されたものです。
ベース図はGEのEssential Characteristicsを参考にイラストレータで作画したものです。
14BR11 RCA No.125
(JF1VRR)