6C4 実測データ (116) Medium-Mu Triode
投稿日 2010/11/25
6C4 東芝 通測用 AA02
手前の太いロッドはPin 2につながれているゲッタ
6C4は高周波電圧増幅用三極の7ピン ミニチュア管です。特性は12AU7 双三極管の片ユニットに類似しています。12AU7の実測データと比較してください。12AU7は低周波電圧増幅用ですが、6C4は高周波電圧増幅用で、C級で用いた場合150MHzで2.5Wの出力が得られるとのことです。
7ピンミニチュアですが、プレートがPin1と5に接続されています。Pin 2は空いているように見えますが、この東芝の6C4では、ゲッタにつながっています。
オーディオアンプでは双三極の12AU7が使われ、シングル三極の6C4が使われることはあまり無いようですが、アマチュア無線ではOSC、BFO、グリッドディップメータなど用途はさまざまです。比較的発熱の少ない球のように思いますので安定なVFOを作るのによいかも知れません。
規格値の三定数を12AU7と比較すると、以下のように同じです。
12AU7 6C4
Rp(Ω) 7700 7700
gm(mS) 2.2 2.2
μ 17 17
1962 ナショナル真空管ハンドブックより
実測の三定数は以下のようになりました。(Ep 250V Eg -8.5Vにおいて)、
実測値
rp 8547Ω
gm 1.9mS
μ 16.7
Ep 250V、PL 50KΩ、バイアス-2V、入力信号電圧0.5V(1.0Vpp)で、高調波歪率が0.89%、2次高調波が主体です。Eg-Ep特性を見ても直線性がよいほうと思います。
備考:
手持ち真空管の固体実測データですので、参考程度としてください。
三定数は規格表の参考値となるべく同じ条件で測定していますが、あまり精度は望めません。
高調波歪率は特定条件における負荷線を6次多項式で近似して計算したものです。
参考文献:
1962 ナショナル真空管ハンドブック
実用真空管ハンドブック
(JF1VRR)