山頂での悪戯
先日登った赤城山の地蔵岳の山頂で写真のようなものを見ました。山頂に転がっていた古い石灯篭などの石を集めて積んだものと思われます。みなさんはどう思われますか?
見てわかるように非常に不安定です。ほかにもこれより低いものがもう一つありました。
この日はある小学校の生徒が60人も登って来て、山頂は大賑わいになりました。取り囲まれた我々は、そそくさと静かな方に移動しようとしていたのですが、そのとき小学生のひとりが、その小さな方の石積みに触れて、「おい、これ動くぞ!!」と言いながら、本能的に離れましたが、私はこのときドキっとしました。グラグラ動くその石積みは今にも崩れそうです。幸い、けが人は出ず、小学生も危険を察知してか、その石積みには近づきませんでした。
まず、このような不安定なものを積み上げ、登山者に危険をもたらしていること、文化財のような古い石灯籠などの石を移動させ、安易にも積み上げたこと。これらは許せない行為です。
石積みと言えばケルンがあります。登山道沿いに、時々見られるものです。石や岩ばかりで、木などの目印を付けるための適当なものが無い場合、石にペンキを塗る場合もありますが、ケルンも活用されます。このケルンは大きい岩の上に、小さな石を人為的に積んだと分かるように積んであったり、小広い場所にたくさんの石で作ってあったりします。とくに危険を感じるものはありませんし、道を誘導してくれるありがたいものです。
それにくらべて写真の石積みはどうでしょうか。何の役にも立っていませんし、役に立つどころか、登山者に危険をもたらす存在です。これを積んだ人は即刻地蔵岳に登って石を元に戻すべきでしょう。
(雅熊)