朝顔が咲きました

今年は梅雨に入るのが遅かったのですが、入ってからは比較的はっきりした梅雨空になりました。子供の頃は夏が待ち遠しいものでしたが、大人になると、あの暑さを想像するとうんざりです。子供の頃と暑さも違うようです。

その子供の頃の夏休みというと、気温は上がっても32℃程度。朝は涼しく、近くの公園のラジオ体操に参加し、ハンコをもらってほくそえんでいたものです。クマゼミがシャンシャンシャンと大合唱。家に帰ったら、一応、「夏休みの友」を開いて、勉強するふりを。昼は庭のたらいで水遊びして、スイカを食べて種飛ばし。そのあと畳の上でごろ寝です。時には母親が添い寝してくれて、うちわで扇いでくれました。懐かしい幼少の頃の思い出です。

いつのころからか、多分父の真似をしたんだと思いますが、自分で朝顔の行灯(あんどん)作りに挑戦するようになりました。そのころ店先には行灯作りに適した大輪の朝顔の種が売られていました。何種類もあって、それぞれ個性があります。花に白縁のあるもの、斑が入るもの。さわやかな淡い色から、濃い紫。様々ですがどれもふちが反り返るほどの大輪種です。

なるべく大きめの素焼きの鉢に元肥を入れて、種を蒔きました。種に少しヤスリで傷をつけるだの、カッターで切れ目を入れるなど、発芽をよくする工夫もいろいろ言われていました。そして数日後、力強く開いた双葉が展開。その姿は立派な花を想像させました。

油粕を水で練り、握って壊れないくらいの団子にして鉢の端に置きました。天日で硬くなりますが、時にはコマバエが来て蛆がわきました。そのころはまだ清潔な緩効肥料などはありませんでした。

やがて暑い夏が近づくと庭で大きな朝顔が咲くようになり。観察日記をつけたり、絵にしたりと夏休みの宿題を助けてくれました。朝早く起きて今日は何輪咲いてるか楽しみにしたものです。

そんな朝顔は、最近行灯作りで作る人が少なくなったのか、品種は少なくなりました。朝鮮朝顔のような小ぶりの花がたくさん咲き、垣根にはわせたりする朝顔が人気のようです。ほとんど虫に食われたりすることのない朝顔。育てやすさはピカイチですが、どうしたことか最近の朝顔は、ツルが自分で支柱に巻いてくれません。ほとんどの場合、延びたツルを手で巻いてやらなければなりません。昔のように素直じゃなくなっているのかも知れませんね。

(雅熊)

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