長瀞アルプスから宝登山
2019年1月30日 晴れ 単独
投稿日 2019年02月01日
長瀞(ながとろ)アルプスとは埼玉県秩父郡長瀞町の宝登山(ほどさん)から野上にある萬福寺(まんぷくじ)辺りに落ちる尾根筋を言います。標高300mから340mくらいのピークが連なっています。最高点は御嶽山の342mです。峠が二つあり、野上峠は標高約260m、小鳥峠は約280mです。低いとはいっても昨年暮れに滑落死亡事故が起きているので気が抜けません。
宝登山は三等三角点 点名 宝登山 標高497.1mが設置されています。山頂近くに寶登山神社奥宮が鎮座し、蝋梅園はこの時季まだ南斜面を黄色く染めており芳香を感じます。ロープウェイがひっきりなしに行き来して、一般客を運んできます。眺めは南側の二子山や武甲山から北西の城峰山までが広がっています。秩父市街の遙か遠くに奥秩父の県界稜線があり、両神山と大ナゲシも見えています。
寶登山神社の社殿は麓のロープウェイの駅の横にあり、マイカー客でにぎわっています。1900年余の歴史ある神社で、極彩色の社殿は見物です。境内から参道が長瀞駅方向に真っすぐ伸びており、国道140号と接する辺りに大きな白い鳥居があります。昔は長瀞駅前から境内近くまで馬車がありましたが、今でもあるのでしょうか。
宝登山に長瀞アルプスを加えるルート(今回採用)を楽しむ方は結構多いようです。宝登山だけでは物足りない場合は、長瀞アルプスはちょうどよいアプローチとなります。時間の余裕があれば長瀞の岩畳で遊んだり、上長瀞の埼玉県立自然の博物館に寄るなどのおまけを付けることができるのも人気の秘密かも知れません。
野上の萬福寺から長瀞アルプス経由で宝登山
赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
通過時刻:
野上の萬福寺(駐車地) 9:38
長瀞アルプス登山口 9:40
御嶽山方面分岐 10:13
御嶽山 10:27
白峰神社 10:35
御嶽山方面分岐 10:52
氷池方面分岐 11:09
野上峠 11:14
小鳥峠 11:20
林道に降り立つ 11:23
尾根取り付き点 11:46
宝登山山頂 12:06 (昼食) 12:45
寶登山神社 13:25
野上の萬福寺(駐車地) 14:27
所要時間:5時間
総歩行距離:11.9km
累計高度:650m
国道140号を走って寄居から波久礼を抜け、秩父盆地の最初の町秩父郡長瀞町に入ります。野上の萬福寺の境内に駐車させていただき、寺の横にある長瀞アルプス観光トイレを使わせていただいていざ出発。登山口は寺の前の細道を奥に入ったところです。
野上の萬福寺
横に長瀞アルプス登山観光トイレがある
御嶽山、天狗山方面(左上へ)への分岐点
天狗山はどこなのか分からなかった
ここに戻ってくる
道標に従って山道に入ると、まずは沢筋をゆるやかに高度を上げて行きます。まっすぐ進むところを左上への踏み跡があるので少し寄り道しました。小さな社があって、伐採地の上が明るく開けています。野上駅からぞろぞろ歩く登山客たちの列が見えています。
御嶽山
鳥居、灯篭、石碑がある
ここから野上への下降路もある
白峰神社に貼られている絵図
麓から点々と様々な神様が鎮座している様子
小さな神界?を構成しているようだ
左は宝登山
社に手を合わせて、戻らずに社の裏側からそのまま進むと、やがて本来の登山道が合流します。冬枯れの下に日差しを受けた小径が続いています。さわやかな気分です。
尾根筋は冬枯れに陽光がさし明るい
徐々に宝登山が近づいてくる
御嶽山・天狗山方面への分岐を示す道標があるので、どんなところか見てくることにしました。少し登ってからアップダウンすると御嶽山に至ります。鳥居と灯篭に石碑があります。御嶽大神霊とあります。御嶽山です。
野上峠、小鳥峠を通過すると舗装林道に降り立つ
ここから少し林道を歩く
御嶽山から少し下ったところに石祠がぽつんとあって、更に下ると白峰神社の社があります。社内部に貼られている地図によると、この辺りを防山というのでしょうか。麓から様々な神霊が祭られているようで、ひとつの神界?を形成しているようです。機会があれば下から歩いてみたいと思います。
宝登山の尾根取り付き点
ここで林道から山道に入る
分岐に戻って引き続き登山道を歩きます。少しずつ宝登山が近づいてきます。氷池への分岐をすぎ、野上峠、小鳥峠を過ぎたら舗装林道に降り立ちます。道標に従って右奥へ進みます。10分くらい舗装林道を歩くと尾根への取り付き点が見えてきます。ここから宝登山山頂までの尾根筋はけっこう急登です。階段状のところもあります。
宝登山山頂
三等三角点 宝登山 標高497.1m
急登をがんばるとやがて山頂のにぎやかな声が聞こえてきます。三等三角点が設置されており、その近くに山頂標があります。山頂西側の蝋梅園の上からのが展望よく、南から北西方向までの視界が開けています。二子山、武甲山、都の背稜、奥秩父の山々、両神山、城峰山、手前に美の山、破風山、秩父市街、皆野、荒川の流れなどが見えています。
宝登山山頂からの眺め
遠く画面中央に両神山が見える
左方向へ奥秩父の山々
手前に破風山 右端に城峰山
下りはロープウェイの駅から砂利の車道を歩き麓の寶登山神社に出ました。参拝して御朱印をいただき、参道を国道140号に出て野上の萬福寺まで戻りました。車まで戻ってから着替えて、車で上長瀞の埼玉県自然の博物館を見学しました。もう少し時間に余裕があれば長瀞の石畳も歩きたかったのですが、今回は断念しました。
寶登山神社
極彩色彫刻の社殿が美しい
長瀞アルプスは自然林が多い明るい尾根筋です。途中からいくつか野上に降りる分岐もありました。若干アップダウンがありますが、道は明瞭で歩き易く、冬、春、秋の3シーズン楽しめるハイキングコースです。野上峠は通過しますが、里への下降露は消失しているようです。宝登山の山頂は展望がよく、南面なのでゆったりした気分で楽しめます。余裕がなければロープウェイで降りられます。子連れであれば小動物園に寄るのもいいかもしれません。長瀞も近いので、子供の頃遠足で来たわという人なら懐かしく寄れると思いますし、地質に興味のあるかたは埼玉県立自然の博物館によったり岩畳を歩くのもよいと思います。
(熊五郎)
コメント(2)
- 長瀞アルプスなんてあるんですね。河原で遊んだのは60年近く前。写生遠足に生徒連れて行った時。最近は花園インターで下りてあの辺の入り口うろうろしたことあるけれど、近くて遠い場所です。(agewisdom) 2019/2/1(金) 午後 7:21
- > agewisdomさん なんとか富士とか、なんとか銀座みたいなもんですね。あまり意味はありません。もっと歴史的な背景のある山名などで親しんだほうがよいと思うのですが。(熊五郎) 2019/2/2(土) 午前 11:19