八ヶ岳 舟山十字路から中央稜で阿弥陀岳、御小屋尾根下降

2024年10月21日 快晴 2名

投稿日 2024年10月23日

長野県諏訪郡原村 舟山十字路から中央稜で阿弥陀岳
下降は御小屋尾根
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:
舟山十字路P 06:14
林道終点 07:09
中央稜取り付き 07:49
下の岩壁基部 09:31 (標高2462m)
上の岩壁上 10:15 (標高2622m)
御小屋尾根一般道と合流 10:59
阿弥陀岳山頂 (標高2805m) 11:16
御小屋尾根 展望台 12:48
不動清水入口 13:26
御小屋山 14:17
舟山十字路P 15:28

総歩行距離 11.0km
所要時間 9.0時間

前回、7月24日に挑戦した阿弥陀岳の中央稜は標高2300mくらいまで登った地点で雨に見舞われ撤退となりました。今回はリベンジということで、再び中央稜から阿弥陀岳を目指しました。阿弥陀岳の中央稜は、一般道のある御小屋尾根の隣に位置する小さな尾根です。一般道のないバリエーションルートの一つですが、昔から阿弥陀岳の奥壁を登ったクライマーの下山ルートとしてよく踏まれていたようです。

昨年、御小屋尾根から阿弥陀岳に登った際、山頂に近い西ノ肩に、中央稜への道標が立っているのに気づき、興味を持ちました。道標には一般ルートではありませんと断り書きが書いてありますが、そこから見下ろす中央稜には、明瞭な踏み跡がありました。そこでこの夏、中央稜の登高に挑戦したのですが、強い雨にみまわれて撤退を余儀なくされました。今回は熊谷のAさんと二人での再訪となりました。

21日は久しぶりの快晴で、登山日和となりました。長野県諏訪郡原村の別荘地の奥へ車を進め、船山十字路に到着。路肩のような駐車スペースには10台くらい停められます。ここは御小屋尾根から阿弥陀岳を目指す起点ですが、阿弥陀岳南陵と、今回登る中央稜への登山口でもあります。

ゲートを抜けて林道を歩くと、すぐに御小屋尾根への道を分けます。まっすぐ進むとすぐに林道はわだちの砂利道となり、奥へと続いています。広河原橋を渡ると今度は南陵への道を分けますが、ここも直進。道はススキで覆われるようになり、小平地で林道は終わっています。広河原沢の対岸に渡ります。この時は伏流でした。対岸、つまり左岸に道があります。踏み跡は明瞭です。再び渡渉して対岸に渡るとそこは二俣です。左手は広河原沢左股。右は本谷です。二俣は中央稜の末端ですが、道は少し本谷側に入った小尾根に取り付きます。左股のほうにも道が入っていました。わかりにくい取り付き点ですが、よく見ると木に赤ペンキで矢印があります。

南陵の尾根筋の向こうに権現岳や編笠山が見えてきます。やがて大きな岩壁が立ちはだかります。この岩壁を下の岩壁とすれば、上にもう一つ岩壁があります。下の岩壁は基部を斜め右上にへつるように進みます。バンド状に道がついています。やがて上の岩壁が見えてきますが、岩壁の間を左上方に向かって登ります。尾根上に出て右に折れると灌木の根をつかみながら急斜面を登り、上の岩壁の上に出ます。そこからは見上げるとハイマツ帯が広がっています。

ハイマツ帯の中に溝のようについた急なガレ道を登ると最後に露岩があり、それを越えると御小屋尾根を登ってきた一般道と合流します。そこからちょっと登ると道標のある西ノ肩です。西ノ肩からは、大きな摩利支天の岩を乗り越えて、10分ほど歩けば阿弥陀岳の山頂です。快晴のこの日は、関東甲信の主な山はすべて見えました。北アルプスも乗鞍から白馬まですべて見えましたが、まだ(遠くから見えるほどには)冠雪はしていなかったようです。ゆっくり眺めを楽しんで、御小屋尾根を下り、船山十字路に戻りました。お風呂は松原湖に近い八峰の湯にしました。

中央稜はクライマーの下山路として昔から使われていたようで、今でも踏み跡は明瞭です。樹林帯を抜けると岩壁が二つあり、下の岩壁は基部を右上へ。上の岩壁は左がわに回り込むように登ります。岩壁より上は急なハイマツ帯ですが、ハイマツに囲まれているので問題なく登れます。一部秩父の岩稜を思わせるような灌木の根っこをつかみながら登る部分はあるものの、おおむね危険なところはありません。下降に使えば、御小屋尾根よりも早く降りられそうです。

広河原の林道から見上げる中央稜線
赤実践は想定ルート

中央稜取り付き点近くにて
中央稜はここの手前から左股側から登るルートと、ここに書かれているように
右手の小尾根から登るルートがある
四区はこのあたりの行政区(原村)と思われる

最初の急登が終わりやや傾斜の緩んだ尾根上を行く
踏み跡は明瞭

最初(下)の岩壁が立ちふさがるので、基部を右奥へ進む
段状の踏み跡が続く

上の岩壁が見えてきた
左上へと上の岩壁との間の斜面を登ってゆく

上の岩壁の上に出た
少し急なところがあるが、ホールドスタンスはしっかりしている

上の岩壁の上はハイマツ帯の急斜面になっている

中央稜最後の登り
ハイマツ帯を斜めに登ってゆく
前方の岩を越えたら御小屋尾根と合流し、すぐ上が西の肩

阿弥陀岳西ノ肩
道標が中央稜を示しているが、一般ルートではないと書いてある
御小屋尾根はここから降りる

阿弥陀岳山頂 標高2805m
阿弥陀様が迎えてくれる
隣の赤岳を望む
この日は改正で関東甲信のほとんどの山が見渡せた

西ノ肩に戻り、中央稜を見下ろす
手前の踏み跡から下の中央にある小さな尾根が中央稜
右は御小屋尾根

御小屋尾根の途中から中央稜 上の岩壁の側面を見る
南陵下部の青ナギが見えている
背後は権現岳、遠くに南アルプス

中央稜上部を眺める
上の岩壁の上はハイマツ帯になっていて西ノ肩まで突き上げる

(雅熊)

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