雨降山から石神峠、法久峠
2023年11月27日 晴れ 3名
投稿日 2023年11月30日
名残の小春日和を拾って群馬県藤岡町の「雨降山」に登りました。若い頃、お隣にある東西の御荷鉾山(みかぼやま)から縦走し、最後に雨降山に登って法久集落を抜けて下久保ダムの国道に降りたことがあります。御荷鉾山はスーパー林道が走り、登山口も山頂に近くにあって展望のよい人気の山ですが、なかなか雨降山まで足を延ばそうという人は少ないようです。雨降山はそんな上州の一角にある静かな山です。この山の南斜面には法久という集落があり、これを「ほっく」と読むことは、若い頃からの記憶で、いつか再訪をと思い、今回もそのつもりでしたが、石神峠から法久への下降路の入口が分からず、再訪を断念しました。
今年は山に食べ物が少ないとのことで、全国的に熊の出没が多いようですが、この山域も例外ではなく、登山口には昨年の令和4年に目撃され、「熊出没注意」の看板が目立ちます。我々は年間30回以上は山に入りますが、各自過去に1,2度遭遇経験はあるものの、最近はお目にかかることはありませんでした。しかし、今回、林道ブナン沢手前の尾根上で遭遇。逃げてゆく後ろ姿で幸いでしたが、やはり人間と熊の距離は近くなっているようです。
この辺りは関東から九州付近にまで至る中央構造線の東端とあって、三波川変成帯が露出しているところです。このため雨降山には緑泥片岩という緑色の岩がごろごろしています。庭石として有名は三波石はこの辺りで採れます。なんと、お地蔵さまも緑色です。
今回の登山口は雨降山の南面中腹を巻く林道にあります。車を数台路肩に停めることができます。この登山口は雨降山の東側に延びる尾根の一角に出て、鳥居のある社からNHKの電波塔を見て、山頂に立つルートです。山頂からはゆったりと石神峠まで下り、再び林道をつかまえ、法久峠を経て駐車地に戻ります。雨降山と石神峠の間には「大鳥屋山」というピークがあり、また、途中林道ブナン線が横切ります。
登りは南面で明るく、植林帯も多いものの、自然林の明るい尾根歩きもあり快適です。下の神流川(かんながわ)を挟んで、城峰山(じょうみねさん)や、その向こうに遠く秩父の名峰武甲山も見えていました。残念ながら雨降山山頂は展望はありません。雨降山山頂から西側の石神峠までは一旦林道ブナン沢線の鞍部まで下り、再び登って大鳥屋山に立ち、そこから下って石神峠に降り立ちます。この尾根筋も明るい自然林で、快適に歩けますが、一部露岩で真っすぐ下降できないところがあります。落ち葉の斜面を巻くので要注意です。
石神峠で林道に降り立ち、法久集落への下降路の入口を探しましたがみつかりません。仕方なく林道をそのまま法久峠まで歩きました。法久峠からは法久集落がすぐそこなのですが、今回はパス。峠に鎮座する緑泥片岩に刻まれた緑色のお地蔵様を拝んで駐車地に戻りました。お風呂は鬼石(おにし)の「八塩温泉」にしました。
群馬県藤岡市 雨降山中腹の登山口(駐車地)から雨降山
石神峠に降りて林道で法久峠を経由して登山口に戻る
赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
主な通過時刻:
雨降山登山口 8:54
一休 9:32
カエルのおんぶ岩 9:55
石碑郡9:59
鳥居、社、NHK電波塔 10:21
雨降山 10:43
大鳥屋山 12:01 (昼食)
石神峠 12:45
法久峠(地蔵尊) 13:23
雨降山登山口
所要時間:5時間30分
総歩行距離:10.3km
雨降山登山口
車数台路肩に駐車可
法久峠にも駐車可能で登山口もある
登山口からしばらく作業道を歩くと登山道の入口がある
看板にR04年に熊が目撃されたと書いてある
様々な神様を祭る石碑
尾根上に乗ったひあたりのよい場所で一服
NHKの電波塔の手前に鳥居と社がある
尾根上を快適に歩く
雨降山が見える
雨降山山頂
三等三角点「千野原」1012.63m
樹間から見えた東御荷鉾山の優美な山体
石神峠付近
林道に降り立ち法久への下降路を探すが見当たらない
仕方なく林道を法久峠に向かう
法久峠
駐車j可能
ここから法久集落へ道がつながっている
法久峠の地蔵尊
三波石の緑泥片岩に刻まれたお地蔵様
緑色のお地蔵様はめずらしい
法久峠の紅葉
(雅熊)