小野子山と十二ヶ岳
2020年11月11日 晴れ 単独
投稿日 2020年11月15日
小野子山と十二ヶ岳は自宅から遠くに見える山ですが、いつでも行けると思っているからでしょうか、なかなか登る機会がありませんでした。今年から北毛(群馬県北東部)の山に注目することにしたので榛名山の北側、つまり吾妻水系の山に出かけることが多くなり、自然小野子山と十二ヶ岳も目に入ることになりました。接近して麓から見ると岩がにょきにょき。それに興味の湧く稜線も伸びています。十二ヶ岳は岩峰と見えてなにやら子気味良い頭をもたげています。そこで、秋の高気圧が日本列島を覆ったこの日、自宅から渋川伊香保に向けて車を飛ばしました。
小野子山と十二ヶ岳は南側の渋川市から登るルートと、北側の高山村から登るルートがありますが、寒くなったこの時季、北側を敬遠して南側から登ることにしました。ルートですが、小野子山と十二ヶ岳に登った後、同じ道を下りてくるのも面白くないので、一般的には嫌われる林道歩きを加えて周回ルートにしてみました。
渋川市を吾妻川沿いに走る国道353号のの上小野子のバス停を過ぎたら右に鋭角に戻るように入っている林道に入ります。何軒かの民家を見て、山の林道となりますが舗装されています。道が屈曲するところに20台くらい置ける駐車場があります。Gooogle Earthで上空からでも確認できます。東屋と簡易トイレもあり、浅間山が望めます。林道はさらに奥に続いており、小野子山の南面をへつって十二ヶ岳の入道坊主を経て、小野上温泉へ降りているようです。
この林道は民有林道峠山線と呼ばれているようです。総延長は12.353m、復員は4.0mで舗装の立派な林道です。ただし、現在は今回利用した駐車場と入道坊主間は全面通行止めとなっているので車は進入できません。今回は入道坊主から車を置いた駐車場までの約5.3kmを歩きましたが、大木が倒れていたり、大きな岩が転がっていました。舗装の状態は非常によく、倒木や岩が転がっていなければ完璧な林道です。長く車が通過しないせいか、路面を落ち葉が覆っています。入道坊主からは最初少し登り気味ですが、やがてやや下り気味となります。標高差は190mです。
駐車場に車を置いてすぐ歩き始めます。林道を50mほど歩くと正面が雨ごい山への登山口です。いきなり230段くらいの階段です。階段で一汗かいたら、ササと露岩がところどころに出ている尾根筋になります。電波塔があるはずですが見当たりませんでした。やがて目の前に紅葉した雨乞山が見えてくると同時に、遠くに十二ヶ岳と左上近くに岩頭が見えてきます。名もない岩頭ですが立派に見えます。
雨乞山は三等三角点 点名 雨乞 標高は931.54mです。展望はありません。雨乞山を過ぎて標高1000mを越えたあたり。振り返ると雨乞山は下に小さくなっています。先ほどの岩頭はいつの間にか見えなくなりました。傾斜も増してきて少し露岩も現れ、どんどん高度を上げます。野鳥がチッチと鳴く中を尚も登ると小野子山の山頂です。四等三角点 点名 小野子山 標高1208.44mです。小野子山の山頂には方位板がありますが、あまり展望はよくありません。山頂で高山村からの道を合わせます。十二ヶ岳とその手前の中ノ岳が樹間に見えています。
中ノ岳へは急なすべりやすい斜面となります。鞍部で再び高山村の小野子林道からの道を合わせると今度は登りです。先ほどの下りで体が甘えたのでしょうか、少しきついと感じた登りでした。中ノ岳の山頂は平凡です。小野小山と登ってきた尾根が見えています。十二ヶ岳もずいぶん近づきました。
中ノ岳からは再び下りです。鞍部で入道坊主からの道を合わせます。その少し先で男坂と女坂を分けます。登りは男坂を使いました。すぐに露岩の急登となりますが、トラロープがかけてあります。そのような露岩の急登が3箇所くらいあったでしょうか。あっという間に小広い十二ヶ岳の山頂に出ました。二等三角点 点名 十二ヶ岳 標高1201.02mです。意外と風は弱く、小春日和のような山頂でした。一緒になった人たちと話をしながらのんびり昼食をとりました。上越方面は雪雲のような雲がかかってどんよりしていました。遠くにも雲がわいて八ヶ岳や富士は見えませんでした。
秋の日はつるべ落とし。山頂から少し西側に降りて女坂を下り入道坊主に降りました。入道坊主には東屋と車2,3台の駐車スペース、簡易トイレがありました。下へ下る林道を見送って落ち葉だらけの林道に入ります。ところどころガードレールが曲がっているところをみると落石や倒木が多いようです。実際大きな岩が落ちていましたし、太い倒木が橋のように横たわっていました。それらがなければ舗装状態は良く、南面で暖かい中を安心して歩けます。ただし左上からの落石には要注意ですが。約5.3km、林道をてくてく歩き、車を止めた駐車場に戻りました。
渋川市側(南面)、雨乞山下の駐車場から
雨乞山、小野子山、中ノ岳、十二ヶ岳と辿り、林道峠山線で駐車場に戻るルート
赤実践:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
主な通過時刻:
駐車場 8:00
登山口 8:04
雨乞山 9:04
小野小山 10:06
中ノ岳 10:57
中ノ岳と十二ヶ岳の鞍部(入道坊主への分岐) 11:13
十二ヶ岳 11:32 (昼食) 12:15
女坂分岐 12:19
中ノ岳と十二ヶ岳の鞍部(入道坊主への分岐) 12:30
入道坊主 13:00
駐車場 14:16
所要時間:6時間16分
総歩行距離: 12km
駐車場
20台くらい止められる 東屋と簡易トイレもある
登山口は背後にある
この林道(峠山線)は入道坊主に至る ただし現在全面通行止め
登山口からすぐに尾根に乗り、登って行くと雨乞山が見えてくる
中央に岩頭、左奥に十二ヶ岳、右に雨乞山
雨乞山山頂
小野子山山頂
正面右から高山村からの道が合流
中ノ岳、十二ヶ岳方面は左
中ノ岳山頂
十二ヶ岳が見えている
男坂の岩場
トラロープがかけてある
十二ヶ岳山頂
360度の大展望
林道峠山線
十二ヶ岳が見えている
ガードレールが曲がっている
(熊五郎)