緑輝く上野村 諏訪山
2013年5月23日 快晴 2名
投稿日 2013年05月25日
2003年の3月に積雪の中を山頂直下の小屋まで登り、同行者の体調不良で引き返した諏訪山。
10年の時を経て再び挑戦。
今回は5月の新緑の中を三笠山まで登りました。
熊谷のYさんをお誘いし、いざ群馬西部最奥の山へ。
熊谷から2時間半ほど走って、8:20分ごろ浜平の駐車場に到着。
深い谷で、諏訪山の山頂は勿論、周りの山々は見えません。
見えるのは緑、緑、緑。そして頭上の狭い青空。
沢の音は清らかで、鶯の声がのどかに谷合から聞こえてきます。
浜平の集落
浜平 8:30
湯ノ沢の頭 10:15
壊れた小屋 11:00
二段ハシゴ 11:20
三笠山山頂 11:30/12:20
湯ノ沢の頭 14:00
浜平 15:00
駐車場から少し下って橋を渡り、対岸の登山道に入ります。
ほどなく廃屋があって、湯ノ沢の水流を見ながら、滑りやすいザレ道を辿ります。
ところどころに木の橋がかけてあり、木漏れ日の渓谷をすがすがしい気分で歩きます。
白く濁った沢床ですが、温泉の湧出する枝沢を左に分けて、本流を辿ります。
美しい渓谷を行く
このあたりの渓谷美は例えようのない美しさ。
足元の水の流れの音、林内にひびく小鳥の澄んだ声、吹きわたる風の音。
すべてが体にしみわたります。
沢筋の木々はすべて背が高く、まっすぐ空に向かってのびています。生存競争が厳しいのでしょうか。
尾根筋の木々と違って太くまっすぐなのが特徴です。
木のほとんどは名前がわかりませんが、すっくと伸びたカラマツが広葉樹に交じって成長を競い合っているのが印象的でした。
カラマツといえば長野県ですが、県境に近いこの辺りにもカラマツがあるんですね。頑張れカラマツ!
沢の水がなくなり、傾斜はさほどではありませんが、つづら折りの道をしばらく登ると湯ノ沢の頭手前の尾根に出ました。ここで一服。
ルートは少し右に湾曲しているので、ここから諏訪山が木々の間に見え隠れしています。
湯ノ沢ルートをつめると尾根に出る
湯ノ沢の頭(ここから楢原への道を分ける)
少し歩くと楢原(ならはら)への分岐がある湯ノ沢の頭。
このあたりの尾根筋の美しさも例えようがないほどです。
すこし風が強くなり、枝が揺れて、若葉を包んでいた無数の小さな包皮が、ひらひらと舞い落ちてくるのも、今位の季節ならではの光景でもあります。
美しい緑とそよ風
尾根筋の道は高みを巻いているため、あまりアップダウンがなく、快適に歩けます。
壊れた小屋が10年前と同じように建っていましたが、避難には役立ちそうにありません。
小屋から急登が始まり、すぐにアルミのハシゴが二段。その後に鉄の短いハシゴ一段。
ハシゴ(アルミのハシゴが二段、鉄のハシゴが一段ある)
このあたりは両側が切れ落ちていて油断は禁物です。
遠くに二子山の微笑んでいるような姿があります。
三笠山を眺める
両神山は、最初帳付山に隠れていますが、やがて姿を現します。
このあたりの岩場で高度を一気に上げます。
三笠山基部を右に回り込んで南側から山頂に這い上がります。
三笠山山頂
三笠山山頂からは、すぐ間近に諏訪山は勿論、主な山として、隣の帳付山、両神山、二子山、叶山、御荷鉾山、赤久縄山、浅間山、妙義山、御座山、蓼科山などを眺めることができます。
諏訪山自体は、車道から見ることはほぼ不可能ではないかと思えるくらい、周りは谷深い山々に囲まれています。
三笠山の山頂からは、私の見た限りでは民家が2軒ほど見えましたが、人里からもなかなか見ることは難しい山ではないかと思います。
三笠山の山頂にある社の傍で昼食を済ませ、例によって前橋のMさんと交信。
30分くらい眺めを堪能し、去りがたい山頂を後にしました。
来た道を戻り、浜平に戻ったのは3時。
車でトンネルを抜けてすぐ左にある浜平温泉「しおじの湯」(500円)で汗を落とし帰途につきました。
今回はandroidタブレットのNexus7を持参し、GPSで位置を確認しながら登りました。
地図は昭文社のエアリアマップ「西上州」をダウンロードし、歩行行程を記録しながら歩きました。
沢筋では衛星を捕らえにくいのか、位置が安定しませんが、おおよその位置はわかります。尾根筋に出るといくらか安定し精度が上がるようです。
おおよその現在位置を確認するには十分に使えると思います。
ただ、一般登山ルートを辿るだけならGPSは不要かも知れませんので、もっとローカルな山や、あまり歩かれていないルートで使いたいものですが、そのような山域のエアリアマップはありません。もうすこしかゆい所に手が届けばなぁとは思いますが、そうは言っても便利になったものです。
なお、今回のルートでは1304mのピークは、実際にはマップのルートとは反対側をトラバースしているようです。
(熊五郎)