白石から定峰峠、朝日根集落を経て橋場へ

2023年12月04日 快晴 単独

投稿日 2023年12月05日​

12月となり季節は初冬。紅葉もかなり落ちて寒風が吹くようになりました。今回はピークを目指すのではなく、一旦定峰峠(さだみねとうげ)までは登るものの、それからは山里を巡りながらのんびり下ろうという目論見です。初冬の日差しをいっぱい受けての日和見登山といったところでしょうか。

​秩父大宮の玄関口にある大霧山を境に、東側が東秩父村ですが、槻川(つきがわ)の流れが作った谷筋の両側の山の斜面に、いくつかの山村が点在します。その槻川沿いの道は、江戸からの物資や秩父巡礼、出稼ぎに人たちが往来したところで、定峰峠もそのひとつだったようです。

​今回はマイカーで途中の橋場まで入り、橋場BSの駐車スペースをお借りし、イーグルバスで白石車庫BTまで移動しました。白石は笠山や堂平山への登山口ですが、今回はそれらには登らず、定峰峠に向かい、高度を稼いでそのあとは山の中腹にある朝日根、皆谷(かいや)、小安戸の各集落を経て、橋場に戻ることにしました。

​初冬とはいえ、この日は快晴でまだあたたかな陽ざしが得られました。猫も日向ぼっこする陽気の中、のんびりのどかな山村を歩くことができました。

​陽当たりのよいこの辺りの山村ですが、平地はほとんどありません。このため、以前稲を作っていたのでしょうか、それとも畑だったのでしょうか。段々畑の名残があちこちにありました。ただし、残念ながら今は耕されている気配はありません。多くの土地は休耕地となっている中、民家に近いわずかな土地で、イノシシに注意しながら野菜が作られていました。

​上の方の民家の玄関でおばあちゃんが立ち話をし、郵便配達の赤いバイクが通りすぎただけで、人にはまったく合わず、畑を耕すおじいさんも見かけませんでした。斜面には大きな柚子の木がいっぱいの実をつけ、足元にはわずかな草花が陽光を受けて最後の花を咲かせていました。どこからか犬の鳴き声。土手で猫が日向ぼっこ。薪を燃やすなつかしい匂い。のどかな山村のお昼です。

​定峰峠から旧定峰峠までは山路ですが、旧定峰峠のすぐ下に林道秩父高原線が走っており、すぐそれに降り立ちます。そこから2kmくらい歩けば朝日根の最初の民家のところに出ます。朝日根の歴史は勉強していませんが、下の槻川沿いの道を歩かずに、斜面を定峰峠まで緩やかに登る集落の道も巡礼者などで使われたのではないかと想像しました。集落は朝日根から皆谷、小安戸と続き、やがて槻川沿いの県道に降り立ちます。すこし歩けば橋場に愛車が待っています。

埼玉県秩父郡東秩父村 橋場BSに車を置き、イーグルバスで白石車庫BTまで移動
白石から定峰峠、旧定峰峠を経て、朝日根集落を訪れる
皆谷から小安戸と徐々に高度を下げ、橋場に戻る
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

​主な通過時刻:
イーグルバス橋場BS 駐車スペース 8:44
イーグルバス白石車庫BT 8:52
白石車庫BTのトイレ前 9:00
林道から山路に入る 9:12
定峰峠手前の林道に出る 9:52
東屋に寄る 9:57
定峰峠」10:04 (昼食)
獅子岩 10:33
旧定峰峠 10:53
朝日根集落入り口 11:32 大きな柚子の前で昼食
朝日根の地蔵尊、石仏 12:06
皆谷 12:27
小安戸 12:49
イーグルバス橋場BS 13:16

​総歩行距離 11.2km
所要時間 4時間16分

イーグルバス橋場BS
皆谷地蔵堂
後ろにトイレと駐車スペース(計8台ほど)がある

白石車庫BTを降りると、橋の向こうにトイレがある
ここから出発
しばらく林道を歩き、茶屋を見たら間もなく左手に登山道の入口がある

最初の登山道入り口
計三回林道に出ては登山道に入るを繰り返す

定峰峠に近い東斜面にある東屋
笠山や堂平山の眺めがよい

定峰峠を過ぎ、山路に入ってしばらく登ると伐採地がある
関東平野の眺めがよい

笠山(左)と、堂平山
堂平山の山頂部に天文台が見えている

旧定峰峠
秩父の定峰集落と槻川の集落を結ぶ峠

朝日根集落の大きな柚子からの眺め

朝日根集落
朝日根集落は大霧山の東斜面に民家が点在している

地蔵尊と数体の石仏
南東向きの暖かい場所でお地蔵様も快適そうに見える

小安戸辺りを見下ろす

​(雅熊)