両神 奈良尾峠から両詰山、戸蓋峠、高突山
2023年10月23日 晴れ 単独
投稿日 2023年10月25日
毘沙門山(白石山)から歩いた尾根を見下ろす
右の奈良尾峠から左端の高突山を越え、両神薬師の湯に下山
先日毘沙門山(白石山)に登った際に、南側の赤平川を挟んで隣下方に、両神山の天理岳から延々延びる尾根がありました。その尾根は両神山の天武将尾根の下部で、途中に天理岳約1150mを置き、その後小鹿野の街にまで達する長大な尾根です。
今回はその尾根上の「奈良尾峠(楢尾沢峠)」から両神の道の駅にある薬師の湯まで約12.8kmを歩いてみました。薬師の湯の駐車場をお借りし、その横にある小鹿野町営バスのバスターミナルから、8:15発の日向大谷口行きのバスに乗りました。時刻表では8:50着。35分間のバス乗車となります。バスは薄川(すすきがわ)沿いに走り、途中に「両神ダリア園」を見て、小型バスながらぎりぎりの細い道となって、さらに奥の日向大谷に向かいます。日向大谷口の駐車場はすでに車がいっぱいでした。(下の駐車場は空いていた) バスを降りると目の前が両神山の登山口です。
登山口から急な階段状を登ると「奈良尾峠、納宮」(おさみや)を示す道標があるので入ります。両神山の登山道とは反対方向です。すぐに両神の神社(里宮?)があり、急な階段の脇にオオカミの狛犬が鎮座しています。さらに進むと本格的な登りとなります。入り口に「天理岳への登山は禁止」との看板があります。尾根筋に出ると北斜面が伐採されているため雄大な眺めが得られます。赤平川の谷を挟んで毘沙門山が白い岩壁を見せ、二子山の二本角が天を突いています。
尾根筋はP790.9 出原舟まで緩やかに下ります。途中にフィックスロープのかかった露岩があります。P790.9 出原舟からはそのまま進まず、北側の暗い植林帯の急斜面を下ります。ここで間違えると失敗となります。急斜面を下ると尾根筋がはっきりしてきて、やがて両神日蔭から来る林道に降り立ちます。すぐに尾根筋に乗りなおして右下に荒れた林道の見ながら登り続けると、明るく開けた草地に出ます。ここからは毘沙門山が近く、また振り返ると両神山も見えています。ここはススキの原です。荒れた林道がクロスしますが、うまく尾根筋を捕まえながら進み、下りになると「戸蓋峠」です。この峠は南側の加明地から北側の皆本を結ぶ峠のようで、国土地理院の地図に破線が描かれていますが、峠の道形はほぼ消えています。わずかに頭の無い石仏が往時を語っています。
戸蓋峠からは急な登りとなり、一部幅30cmくらいの超痩せ尾根となります。両側切れ落ちているので要注意です。戸蓋山の山頂には石祠があり、自然林の美しい山頂です。その後アップダウンを繰り返しながら。P566.8 三等三角点「飯田」を見て、P577の「高突山」にたどり着いたときは、やっとここまで来たかという感じでした。さらに進んで「八大龍王」の石碑を見て、やや右寄りの緩い枝尾根を選んで「大平」まで下りました。宝円寺の前を通過して、中郷橋を渡り、両神役場の庁舎前から、両神神社村社、薬師堂を過ぎて、薬師の湯に戻りました。
この尾根は長大でアップダウンを繰り返しますが、日向大谷の標高が650m、薬師の湯が300mでのsで、概ね350mの下降となります。尾根筋には特に危険個所はありませんが、フィックスロープのある露岩と、超痩せ尾根の通過があります。また危険なほどの急傾斜はありませんが、P670.9の下降、「八大龍王」のピークからの下降は要注意です。ルートを誤らなければ問題ありませんが、長距離のアップダウンを歩き切る体力は必要です。
埼玉県秩父郡小鹿野町 日向大谷から奈良尾峠、両詰山、戸蓋峠、高突山、両神薬師の湯
日向大谷 標高650mから薬師の湯 300mまでアップダウンを繰り返しながら下降している
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
主な通過時刻:
小鹿野町営バス 日向大谷・三峰口線
両神薬師の湯バスターミナル 8:15 - 日向大谷バス停(終点)8:47
日向大谷口バス停 両神山登山口 8:48
奈良尾峠(楢尾沢峠) 9:39
P852 10;01
P857 出原舟 10:18
P790.9 両詰山 10:36
P644 11:03
林道に降り立つ 11:14
P644 11:41
戸蓋峠 12:08 (昼食)
P615 戸蓋山 12:35
P566.8 三角点 飯田 13:03
P559 13:44
P577 高突山 14;24
宝円寺入り口 15:18
両神役場庁舎 15:36
両神薬師の湯 15:58
総歩行距離 12.8km
所要時間 7.0時間
両神道の駅 薬師の湯横の
小鹿野町営バス・ターミナルから日向大谷口行きのバスに乗る
日向大谷口のバス停前の両神山登山口
登山口から階段状を登ると奈良尾峠、納宮方面を示す道標がある
奈良尾峠(楢尾沢峠)の納宮への下降点を示す道標
納宮への道は荒廃している(らしい)
奈良尾峠付近から眺める毘沙門山(白石山)
奈良尾峠付近から眺める二子山(望遠)
両詰山
ここから北側の枝尾根へ下る
日蔭と皆本をむすぶ林道に降り立つ
草地から毘沙門山を眺める
草地で振り返ると両神山が堂々とそびえる
戸蓋峠の頭の無い石仏2体
戸蓋山
石祠がある
新秩父線送電鉄塔 102号から両神山方面を眺める
高突山の山頂
八大龍王の石碑があるピーク
ここから大平に向けて下る
最初は急傾斜
(雅熊)