御堂山のジジとババ

2023年03月29日 曇りのち晴れ 3名

投稿日 2023年04月01日​

群馬県の南西部。下仁田(しもにた)町や南牧(なんもく)村周辺は西上州と呼ばれます。西上州には岩を秘めた山が多く存在します。近くても充実した登山が味わえる西上州の山々ですが、これまで数えきれないくらい通って、そのほとんどを登りました。御堂山は下仁田町に近い、言わば西上州の入り口にある山で、いつでも登れるという感じで後回しになっていました。

​岩を秘めるということでは御堂山も例外ではなく、山内にはいたるところに岩壁や岩塊、岩塔が点在しています。その中でもジジ岩、ババ岩は天空に抜きん出ているため、麓の西牧川添いの集落からでも見え、姿が爺さんと婆さんが立っているように見えるため、その名前があります。岩塔を爺さんと婆さんにたとえるのは谷川岳の白毛門も同じです。​今回はそんなジジ岩とババ岩を見に御堂山に登りました。

車が下仁田町を過ぎると、道沿いの鏑川(かぶらがわ)は二つに分かれます。左は南牧川、右は西牧

川です。西牧川沿いに進むとほどなく右に入る道のY字路があり、その分かれ際に駐車場があります。その駐車場をお借りして車を置きました。歩いて少し戻ったところに、あまり目立ちませんが西牧関所跡があります。その横の小道の奥の民家の横が御堂山の登山口です。石祠に登山の安全を祈り、林道を奥へと入ります。林道は車は無理かなという感じの砂利道です。奥で屈曲すると林道は終わり、山道となります。ミノ滝は5mくらいの滝が現れます。右にロープがかかっています。上で落ち口へへつるときは滑らないように要注意です。道は小沢沿いとなり。ほどなくジジババのコルに着きます。

​コルから左へ露岩の痩せ尾根を辿るとたんす岩横の岩棚に出て、目の前にジジ岩とババ岩が迫ります。岩棚で3人の女性パーティーに出逢い、岩を含めて「4爺4婆」だねと冗談も。荒船山や、鹿(かな)岳などの眺めを堪能し、コルへ戻り登り返して御堂山へと向かいます。御堂山には三等三角点「御堂山」があります。標高は878.51m。

​山頂で昼食をいただいて、展望台に向かいます。展望台はジジ岩、ババ岩に対峙する位置にあり、絶好の展望が得られます。ジジ岩とババ岩が仲良く立っているのが見えます。その横にはたんす岩があります。ババ岩はトップヘビーで、しかも基部に亀裂があるので、地震などで落ちてしまわないか心配です。

​展望台のさらに奥には見事なヤシオツツジがあり、5分咲きでした。下山は往路を戻りました。西牧の駐車場で待っている愛車を姫街道の宿場、本宿(もとじゅく)へ走らせ、和菓子の「古月堂」で名物のドウナツを購入しお土産としました。お風呂は「荒船の湯」にしました。

​御堂山はごたぶんに漏れず西上州の岩山のひとつです。いたるところに露岩や岩壁がありますが、ルートから外れなければ問題はありません。ただ、道は安定しているとは言い難く、特に岩棚に向かう露岩の痩せ尾根と、展望台付近の岩場には注意が必要です。また御堂山山頂手前の斜面では落石しないよう注意が必要です。

群馬県甘楽郡下仁田町 西牧関所跡からジジ岩、ババ岩、御堂山、展望台
赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

​主な通過時刻:
西牧の姫街道分岐点駐車場 8:30
西牧関所跡 8:33
御堂山登山口 8:37
林道終点 9:07
ジジババのコル 10:00
たんす岩の岩棚 10:23
御堂山 11:26 (昼食)
展望台分岐 12:00
展望台​ 12:17
ジジババのコル 12:50
西牧の姫街道分岐点駐車場 13:47

​所要時間:5時間15分
総歩行距離:7.4km​
 

西牧の姫街道(正面)分岐点にある駐車場
トイレなし
5台くらい駐車可

西牧関所跡
今は墓地になっている
墓地の脇の小径へ入る

民家の奥に御堂山の登山口がある
手前に石祠が祭られている

ミノ滝と先行する女性パーティー
ミノ滝は5mくらいの小さな滝
右にロープが掛けられている
落ち口へへつる際は注意

ジジババのコル
左ジジ岩ババ岩、右御堂山、展望台

たんす岩の岩棚から眺めるジジ岩(右)とババ岩(左)
奥は帝釈岩周辺

御堂山山頂
三等三角点 御堂山 878.51m

展望台からの眺め
左からジジ岩、ババ岩、たんす岩

展望台の奥に咲いているヤシオツツジ

姫街道の宿場町 本宿(もとじゅく)
おいしいドウナツで有名な古月(雅熊)

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