谷川岳 毛渡谷シッケイ沢を遡行する
1984年(昭和59年)10月28日 単独
投稿日 2009年11月04日
谷川岳 毛渡谷シッケイ沢の遡行記録を紹介します。
古い記録なので、最新の情報を入手して入山してください。
2回遡行し、1回目(1984/10/21 雨)は単独、2回目(1987秋 晴れ)は2名で遡行した。写真は2回目のもの。
1回目(はシッケイ沢左スラブを登り、イイ沢を下降した。
2回目は同じく左スラブを登り、仙ノ倉岳を経由。(下降路は不明)
毛渡谷のシッケイ沢出合付近から 左右のスラブがはっきり分かる
ピークはシッケイの頭
JR上越線 土樽駅で下車する。バッキガ平で道標を見て仙ノ倉谷を分け、毛渡谷に入る。
丸木橋で右岸に渡り、カレビ沢、デトイノマチ沢、オキノイノマチ沢を通過する。
オキノイノマチ沢で毛渡谷の河原に降り立つ。ケルンがある。バッキガ平からここまで1時間。
10分ほどゴーロを歩くと右岸(上流に向いて左)に大岩があり、その対岸にシッケイ沢がゴーロ状で合流する。シッケイ沢側にケルンがある。
シッケイ沢に入り、やや傾斜のあるゴーロを20分ほどで二俣で左俣を分ける。左俣は8mくらいのナメ滝で合流している。
右俣に入って、10mのナメを登ると、再び二俣となり、ここで左スラブか右スラブを登るかが決まる。
左スラブの場合は左に入り、小滝をいくつか登ると、やがてスラブが広がる。
シッケイ沢左スラブにて 板状のスラブではなく、凹凸が多い
スラブはさほど傾斜はなく、凹凸の草付きで簡単に登ることができる。
200m位のスラブを快適に登ると、ツメはひざくらいの熊笹と草付きとなり、10分くらいで尾根に出る。
背後には万太郎山がそびえている。
シッケイ沢左スラブにて 全体的に傾斜はゆるい
尾根に出て少し左に5分くらい登ると、草原の中に小さなケルンを見る。ここをイイ沢の河原といい、ここからイイ沢に入り、仙ノ倉谷に下降する。
イイ沢には滝がなく下降用に使える。イイ沢下部からの仙ノ倉岳の紅葉はすばらしい。
イイ沢を遡行したこともあるが、北向きの沢で、夏でも上半分は雪渓になっており、まったく沢床を踏むことがなかった。下降では雪渓があると危険なので、時期的には9月以降がよい。
仙ノ倉岳へは、細く不明瞭な踏み跡が続いている。藪漕ぎはないが、ガスが出た場合は要注意。
記録に出てくるケルンは石積みの簡単なもの。現在の存在は不明。
シッケイ沢は仙ノ倉岳から山スキーで下降するルートとしても楽しまれている。
(熊五郎)