谷川岳 笹穴沢を遡行する
1985年(昭和60年) 9月8日 2名
投稿日 2009年07月27日
笹穴沢源頭部 小さな赤い屋根は平標小屋
1985年(昭和60年) 9月8日 2名
古い記録ですので、最新の情報を入手して入山してください。
7日の夕刻、川古温泉に着く。この温泉は湯治用の温泉であり、混浴で、湯が人肌ほどにぬるい。法師温泉同様、風呂の底には石が敷いてあり、そこから直接湯が沸いている。一泊8,200円だったが、岩魚のサシミが食べられたのには満足だ。
翌朝雨の上がった中を歩き出す。5時12分発。笹穴沢の出合い7時着。宿で作ってもらったおにぎりを食べ、遡行にかかる。すぐに6mくらいの直登できない滝が現れる。右に入り、しばらく藪の中に続く道を行く。10分くらい歩いただろうか。やっと河原に下りる。昔エビス大黒の頭に登る道があったというから、もしかしたら、さっきの道はそれかも知れない。河原状をしばらく歩くと、滝が現れやがて仙ノ倉の山頂が見えてくる。山頂付近をゆく人影が光っていた。
笹穴沢下流部の滝にて 約4m
笹穴沢下流部の滝にて 約4m
クロガネの岩峰はその名のとおり、梵鐘の形をしている。この岩峰の左に枝沢が入っている。ここで本流は右に曲がっており、いくつかの大きなナメ状の滝がかかっている。白い岩で気持ちがよい。直登もしくは左右の草付きを巻きながら楽しく登る。ただし高巻きは少し高度があり危ないので注意が必要。
クロガネの岩峰 梵鐘のように見える
やがて、どこまで続くかわからないように長く見える120mのナメにとりかかる。その上のスラブの通過にはかなり時間がかかった。
120mのナメを快適に登る
120mナメの上に出る 源頭は近い
熊笹が目立つようになるが、水流はわりとある。さらに滝がいくつかかかり、小さな二俣を右に入り、登っていくとやがて水流は消える。草原状の急登で平標と仙ノ倉の間の稜線に出る。
源頭部 稜線に出る直前まで水が流れている
この後平標山頂から松手山方面に下山した。 計10時間(遡行のみ 5時間40分)
参考資料:「関東周辺の沢」 白山書房
「漂泊の山旅」佐藤 節著 新ハイキング社
日本登山大系「谷川岳・奥利根」白水社
笹穴沢出合いの少し上(ユウノ窪の出会い近く)にテントサイトがある。ただし一張り分
途中で遡行を中止する場合は、平標山荘に直接導かれる枝沢があるらしい。
(熊五郎)