鳴神山大滝口から座間峠、鳴神山周回
2024年05月15日 晴れのちうす曇り 単独
投稿日 2024年05月16日
群馬県桐生市梅田 鳴神山大滝口の駐車スペースから鍋足集落経由座間峠
座間峠から鍋足沢ノ頭経由の尾根伝いに鳴神山、大滝口に戻る
赤実線:GPS歩行軌跡
AからE点は注意ポイント 青実線は迷い込みやすい派生尾根
特にA点の正規ルート(北側)は急斜面
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
主な通過時刻:
鳴神山大滝口の駐車スペース 7:04
鍋足集落 7:29
ゲート 7:49
座間峠登山口 8:13
座間峠 9:19
鍋足沢ノ頭(P1059) 11:22
雨量計 11:40
P973 12:17
椚田峠 12:44
鳴神山山頂 13:20
鳴神の肩 13:36
大滝 14:54
鳴神山大滝口の駐車スペース 15:14
総歩行距離 13.4km
大滝口 - 座間峠登山口 3.3km
座間峠登山口 - 座間峠 2.1km
座間峠 - 鳴神山 5.6km
鳴神山 - 大滝口 2.4km
所要時間 8時間
先日鳴神山から吾妻山までの南下縦走をしてみましたので、今回は鳴神山以北、座間峠から鳴神山までの尾根筋を南下してみました。鳴神山は群馬県桐生市の名峰。標高は約980mで山頂からの眺めの素晴らしい山です。山頂直下の肩に御嶽神社が鎮座し、信仰登山があったようです。今回はその鳴神山の大滝口に車を置き、林道で鍋足集落を経て、高沢川(こうさわがわ)沿いに座間峠(ざまとうげ)に向かいました。座間峠からは折り返すように尾根筋を鳴神山まで辿りました。このルートは一般道として地図に載っていますが、以下の点で注意が必要です。
〇座間峠登山口から座間峠間は高沢川の沢筋を離れず、何度も渡渉する。一部道不明瞭。枝沢に入り込まないよう注意。
〇座間峠から鳴神山手前の椚田峠までの尾根筋は一般ルートだが道標が少ない。古いブリキ看板はあるが、非常に少ない。
〇座間峠から鳴神山手前の椚田峠までの尾根上は地図のAからE点の間違いやすい枝尾根の派生があるので注意。
〇通過に問題はないが、ところどころ尾根が痩せており、露岩に注意。
〇椚田峠までエスケープルートは無い。
以上、一般ルートとはいえ入山者は少なく、迷いそうな枝尾根が多いのでルートファインディングが必要です。ルートのほぼ全域はピンクテープ等の目印に助けられるが、間違って付けられているか、仕事用が混在しているように思えるので、引き込まれないように注意すべきです。途中から「水造」なる緑色のプラスチック看板が現れるが、これは水源林造成事業のもののようで、P973の手前で鳴神山へのルートから西へ離れるので、これを頼ってはなりません。ピンクテープや赤ペンキはうまく付けれれているが、古く目立たないようになっている。枝尾根への迷い込みについては特にA点、E点が要注意です。A点は正面にはっきりした踏み跡が下っており、しばらく下るとピンクテープが出てこないことに気づき、後戻りすることになります。今回間違えました。A点の正規ルートは直角の北側の急斜面です。E点は本ルートよりも大きな枝尾根に乗ってしまいます。本ルートは目立たない(盛り上がりの少ない)細い尾根です。全体的にGPSを1分おきくらいに見るようにしないと、深みにハマります。
車を鳴神山の大滝口に駐車させていただき、舗装林道を座間峠方面に向かいます。すぐこつなぎ橋口を通過します。石仏群が大岩の下に乱立していますが、おそらくここに集められたものでしょう。林道屈曲点は鍋足(なべあし)の集落です。2軒ほどしかありません。舗装林道が交差しますが、左右は工事中で通行止めです。座間峠は直進です。すぐに砂利道になりゲートがあります。ゲートを抜けてなおも進むと林道が左へ逃げていきますが、座間峠への道標を確認して正面の山道に入ります。
座間峠へはずっと高沢川源頭部の沢筋です。倒木が多いのですが総じて美渓です。落ち葉で道形がよくわからない部分もあります。途中一か所右の枝沢に少し入って小さく高巻き、本流に戻る箇所があります。高巻きはここだけで、他は沢床から離れることはありません。やがて水流が無くなり、落ち葉の詰めをやや左に弧を描くように登って行くと座間峠に至ります。峠の向こう側は草木湖のある東村(あずまむら)。右は残馬山(ざんまやま)。今回は左の鳴神山方面にとります。
鳴神山手前の椚田峠(くぬぎだとうげ)から座間峠までは3時間とされていますが、今回は逆ということもあってか、3時間20分ほどかかりました。尾根筋に問題になるようなところはありません。クサリやロープもありません。ただ、やや痩せているところがあり、露岩の通過には注意が必要です。全体的に自然林(とくに東村側)が美しく、露岩の尾根筋は面白いものです。ところどころ日光の山々や、袈裟丸山などが見える箇所があります。鳴神山に近づくとこれまで歩いて来た尾根筋が見渡せ、佐野、鹿沼方面の山々の眺めもあります。山内はこの時季新緑が美しく、そこにヤマツツジが朱色のアクセントを付けていました。野鳥はカラの類、コマドリ、ミソサザイ、ウグイス、ツツドリなどが鳴いていました。
鳴神山までは全く人に出会いませんでしたが、椚田峠で初めて人と出会い、にぎやかになりました。鳴神山の山頂は申し分ない絶景。遠くはやや霞んでましたが、360度の展望は何度来てもすばらしいものです。下山は鳴神の肩から大滝経由で大滝口の愛車に戻りました。
今回距離が13kmと少しロングルート。8時間もかかってしまいました。最高点は1059mの鍋足沢ノ頭です。全体的に自然林の美しい山域で、座間峠に至る沢筋は美渓です。今回は座間峠から鳴神山へと廻りましたが、逆でもよく、枝尾根への迷い込みに注意すれば問題ないかと思います。
鳴神山大滝口
鳥居の左に5台くらいの駐車スペースがある
鍋足の集落
2軒くらいの小さな集落
林道座間線の舗装が終わり砂利道になるとすぐゲートがある
林道が左に廻り込んでいくのを捨てて登山道に入る
なかなかの美渓
道はすべて沢筋で尾根に上がることはない
道形はところどころ落ち葉で隠れているが目印を拾って進む
沢を忠実に詰めていくと水流が無くなってしばらくで座間峠に着く
向こう側は東村、右は残馬山、左はこれから向かう鳴神山(約3時間)
対峙するようにそびえる袈裟丸山
鳴神山への尾根筋はところどころ痩せていて露岩があり面白い
途中日光の山々、草木湖や東村が見下ろせる
鍋足沢ノ頭 1059m
自然林に囲まれた一ピーク
辿って来た尾根筋を眺める
枯れ木の向こうに日光の山々
鳴神山が近づくと再び露岩が増え痩せ尾根となる
難なく通過できるが要注意
鳴神山手前の展望台から眺める赤城山
なかなかいい姿で浮かんでいる
鳴神山山頂
素晴らしい展望
黒い蝶と茶色い蝶が喧嘩しながら飛び交っていた
(雅熊)