アオダモ(青梻)
投稿日 2015年05月02日
4月の半ばから晴天が続き、天気予報では6月や7月の気温などと、日中の気温の高さを報じている。夏が早く来る傾向は、いよいよ明らかなようだ。
とは言っても、今は新緑が山を駆け上がる真っ最中。
芽吹いたばかりの、赤ちゃんの手のように柔らかい新芽が風にそよいでいる。
まぁ、その赤ちゃんにとっては、この強い日差しと紫外線は、ちょっと酷かもしれないが。
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先日、登った山で白い花をつけた芳香のある木を見かけた。
家に帰って調べてみたら、それは「アオダモ」という木だった。
モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹で雌雄異株。別名をコバノトネリコ、アオタゴというらしい。
漢字で書くと「青梻」
おいおい、花は白かったぜ!? と、疑問に思っていると、ちょっと面白い木であることがわかってきた。
庭にも植えられるこの木は、根元から枝が分かれた姿がいい。
花は白く地味だが、よい香りがし、幹肌には地衣類がついて、ブナのような模様になって美しい。
成長が遅いこの木は、緻密で粘り強いため、野球のバットに使われるのだそうだ。
ところで、なぜアオダモなのか。
この木、透明のガラスコップに水を入れて、切った枝を入れておくと、徐々に水が青い蛍光色を発するという。紫外線を当てればより顕著とのことだが、なんとも不思議。
それでアオダモかぁ。 と単純に喜んでも、アオは分かるが、ダモが分からない。
青梻の梻は「しきみ」。木偏に仏。仏様に供えたり、仏事に使うようだ。
対して榊「さかき」は木偏に神。こちらは神事に使う。
アオダモは何か仏事と関係があるのかも知れない。
こう暑いと、あのとき咲いていたアオダモの弱よわしく繊細な花は今頃、と心配しながら短い春が過ぎるのを惜しみつつ、もう一度あの花の香を嗅ぎたいものだと考えている。
(熊五郎)
コメント(1)
- 木へんに茂という字で「たも」というのも見つかりましたよ。おもしろいなあ。 (agewisdom) 2015/5/2(土) 午後 4:05