甲武信岳に沈む夕日 冬至の頃

投稿日 2009年12月22日

甲武信岳に沈む夕日

冬至は一年で最も夜が長い日。

我が家の近くの利根川の土手からは、

富士、雲取山、奥秩父の山々、浅間山、妙義山、榛名山などの山並みが望めます。

一年を通じて夕日を見ていると、太陽の沈む場所が、

それら山並みを少しずつ移動していくのがわかります。

この日、冬至は太陽が短い一日を終えて、甲武信岳のあたりに沈みます。

このころ、大気は済み、橙色の夕焼けをバックに、

奥秩父の山々がシルエットになって浮かび上がります。

甲武信岳(こぶしだけ)は、その名の通り甲州、武州、信州の三国にまたがる山です。

夏至の頃、太陽は榛名山に沈みます。そのころ、最も長い一日が終わります。

四季の移り変わりを見ながら生活できることは、幸せかも知れません。

(熊五郎)​

 

コメント(17)

  • おはようございます。利根川もこんなに奇麗に見えるのですね。様々な風景に姿を変える地球は、まさに生物ですね・・・ [ on the earth ] 2009/12/23(水) 午前 6:31
  • on the earthさん、利根川からの眺めは、書庫「山のエッセー」の記事「山座同定の楽しみ]をご覧ください。関東平野は遠くの山がよく見えますね。(熊五郎) 2009/12/23(水) 午後 7:10
  • どなたかのグロブで読みました。神戸辺りで、160cmの人の影は冬至で233cm、夏至の時は33cmだそうです。それだけ地球は動いているのですね。美しい夕焼けは変わらないようなのに。 2009/12/23(水) 午後 8:26
  • agewisdomさん、地軸の傾きは23.4度ですので、夏至と冬至間は、その倍の46.8度。これを地球の円周に投影すると約5230km。写真の利根川から甲武信岳までの距離は約73kmですので、地球の半径約6400kmから、73km先の太陽の移動距離は約60km。大雑把ですが、これは甲武信岳から浅間山間距離に相当します。地球はちゃんと自転軸を傾けたまま、正確に公転してます。(笑) 神戸の影の長さの差から、太陽の角度は夏至で約77度、冬至で28度。その差49度は、地球の地軸の傾き23.4度の、約2倍ですので、ほぼ計算通りですね。(熊五郎) 2009/12/23(水) 午後 10:21
  • この数字覚えられそうもありませんが、勉強になりました。何しろこんなこと習ったのは多分中学の時だもの。60年にちかい。理屈はわかっていても、何だかしっかり地球にのっかっているだけで過ごしてきた自分を痛感しています。 2009/12/23(水) 午後 10:32
  • agewisdomさん、山で何気なく拾うチャートという岩石。これは南の海の深いところで生成された岩石で、プランクトンなどの死骸が堆積したものです。地球の地殻が一日1cm移動するとすると、1億年で1000km。チャートは数億年の年月を経て日本の山にあることになります。こういう宇宙や地球規模のことを考えると面白いですよね。ちなみにハワイは日本に近づいているそうで、将来沖縄の基地はハワイに移せば問題なくなります。(笑)(熊五郎) 2009/12/23(水) 午後 10:4
  • それ、クリントンさんに提案したいですね。I have a good idea !^^^。2009/12/24(木) 午前 7:26
  • agewisdomさんとのやり取り楽しく拝見しました。神戸の夏至と冬至の影の長さの違いは、どこかで引用させて頂こうとメモっておきました。熊五郎氏の地軸の下りも引用してよいですか?著作権に触れたりして。しかし、甲武信岳の夕日は見事ですね。見入ってしまいました。お二人の博識にも脱帽です。[ - ] 2009/12/24(木) 午後 1:08
  • 悩める旅人さん、お久しぶりです。利根川の土手からの眺めは抜群です。もう少し上流の伊勢崎や前橋あたりまで行くと谷川岳も見えてきます。そうそう、土手の上から一年に一度360度のパノラマ写真を撮りたいと思っています。2012年まであとわずかですが。(笑)(熊五郎) 2009/12/24(木) 午後 6:09
  • 甲武信岳に沈む夕日…これは素晴らしい夕日ですね。冬至のダイヤモンド富士も素晴らしかったが、これはまたちがった夕日です。カンナの花の色を想わせる真っ赤に染まった入日は本当に美しいですね。 [ らくがき楽ちん ] 2009/12/24(木) 午後 7:12
  • らくがき楽ちんさん、自然のすばらしさを愛でることは大切ですね。この日は思わず夕日に手を合わせました。らくがき楽ちんさんの記事楽しみにしております。(熊五郎) 2009/12/24(木) 午後 7:37
  • 大自然は人知を超えた神秘の世界だと思います。いにしえから「神は山に降り、人は山に登る」といわれます。ある登山家は「そこに山があるから登る」と言ったそうですが、そんな言葉も何か少しわかるような気がしますね。 [ らくがき楽ちん ] 2009/12/29(火) 午前 11:35
  • らくがき楽ちんさん、そうですね。山頂は神様と人との接点ですね。そのせいか山頂にたたずむと、なぜか神聖な気分になります。詩人のゲーテは「山々の頂にこそ、安らいあり...」と云いましたが、山頂は心の休まる場所でもあります。騒いだりしたくないものです。(熊五郎) 2009/12/29(火) 午後 8:57
  • 熊五郎さん、あなたはニックネームからして豪快な山男かと思っていましたが、その繊細な自然観察眼と文学的なコメントに、私のイメージも少し変わりました。今後も一フアンといて見せていただきます。 [ らくがき楽ちん ] 2010/1/4(月) 午後 0:45
  • らくがき楽ちんさん、明けけましておめでとうございます。コメントありがとうございます。ちょっとテレますね。私は豪快とは程遠いですが、あるときは熊のように重荷を背負い、あるときは野鼠のように道なき道を行き、あるときは空高く舞う鷹のように山を見極める。そんな男です(でした)が、一方でマイクロコンピュータや無線機をいじったりする自称技術屋でもあります。単独行で有名な加藤文太郎も設計技師でしたが、憧れるひとりです。これからもお付き合いください。(熊五郎) 2010/1/4(月) 午後 1:26
  • あなたは何でもできる有能な方で、いろんなものに果敢に挑戦する素晴らしい人生ですね。私も外資系の会社で少しの間ですが営業をしていました。今年、80歳になる後期高齢者ですが、毎日パソコンとにらめっこして心は多感な青年のつもりです。これからもよろしくね。 [ らくがき楽ちん ] 2010/1/4(月) 午後 4:05
  • いえいえ、うわべだけかすっているだけで、なんでも中途半端が現状です。大先輩にいろいろ教えていただかなければなりません。これからもコメントいただければ幸いです。(熊五郎) 2010/1/4(月) 午後 10:10

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA