八方尾根から唐松岳

2024年08月03日 晴れ 2名

投稿日 2024年08月05日

長野県北安曇郡白馬村 八方尾根から唐松岳を往復
黒菱の駐車場から第3リフトを利用、八方池から唐松岳山頂
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:
黒菱P 04:36 第3リフト利用
第3リフト上(鎌池) 04:43
八方池山荘 05:19
第2ケルン 06:04
八方池 06:29
扇雪渓 07:48
丸山ケルン 08:17
唐松岳山頂山荘上 09:12
唐松岳 09:45 - 09:56
唐松岳山頂山荘 10:42 (昼食)
第3ケルン 12:56
第3リフト上(鎌池) 14:15
黒菱P 14:23

総歩行距離 12.8km
所要時間 10時間

若い時に大雪渓から白馬岳に登り、杓子岳、白馬鑓ヶ岳、不帰ノ嶮と縦走し、八方尾根を下ったときは、通過点だった唐松岳。今回はその唐松岳を目標に八方尾根から登ってみました。

冬季オリンピックのジャンプ台で有名な八方尾根ですが、麓のスキーゲレンデのリフトが夏場でも観光や登山客に対応してくれているので、唐松岳往復は日帰りの範疇に入ります。とはいっても、関東からはアプローチがあるので朝出発とはいかず、前日発となります。人気のルートで込み合うので、駐車場も心配です。

今回は熊谷でAさんを拾い、関越道、信越道と走って更埴ICから国道19号、オリンピック道路を走って、安曇野の白馬村。さらに黒菱の無料駐車場まで林道を登りました。走行距離は約230km。所要時間は4時間半です。熊谷を15時に出て、黒菱の駐車場に着いたのが、黄昏時のまだ明るさが残る19時半ごろ。丸見えの白馬岳や杓子岳などが夕焼けの下にシルエットになっていました。駐車場の標高は約1500mです。

レストランのような建物がありますが、トイレは24時間使えます。200台くらい停められる駐車場は無料。ありがたいことです。コンビニで買っておいた弁当で夕飯を済ませ、満点の星空になった20時半ごろ仮眠に突入。気温は24,5℃でしょう。Tシャツ一枚でも寒くはありません。

翌朝4時すぎ。車から登山客がぞろぞろ出てきてリフト乗り場へ移動。第3リフト(二人乗り)、片道600円で高差約200mを稼ぎます。さらに4人乗りのリフトに乗り継げますが、運行開始が7時とあって、待つことはできませんので、遊歩道で八方池山荘まで登りました。

山荘からは尾根ルートを登り、湿原の木道を歩けば小沢の流れる美しい地形。まだルンルンです。木道が終わったところにトイレがあって、やはり八方池までは遊歩道だと感じさせます。第2ケルン、八方ケルンを拾えば、やや下った窪地に八方池がたたずんでいます。水面に白馬鑓ヶ岳や天狗ノ頭、不帰ノ嶮などが映る八方尾根名物の景色です。観光客はそれを見て帰るようですが、唐松岳はまだ見えず、長大な尾根が上へと続いています。

八方尾根は概ね高山植物帯で樹林の中を歩くことはほとんどありませんが、一部大きなダケカンバの林が少し続く場所があります。その林を通過してなおも登れば、やがて扇雪渓です。日陰のある絶好の休憩場所です。今年の雪渓は小さいとのことでした。

雪渓からさらに登ると、やや溝状の地形に広がったかわいいチングルマ群落にひと時目を奪われますが、やっと唐松岳の山頂も見えてきます。丸山ケルンまで登ると、やや傾斜が緩み、乾いたザレ場から鉄パイプの足場を渡って小ピークに立てば、そこは唐松岳頂上小屋の真上でした。山荘の屋根が見えますが、すぐに唐松岳に向かいます。約2,30分の最後の登りで山頂です。唐松岳の山頂は絶景で、白馬岳からの稜線、隣の五竜岳、劔、立山の山々、遠くに槍ヶ岳も見えていました。

八方尾根のルートは日帰り可能で絶景を楽しめる人気のルートですから人が多いのも仕方がないことですが、様々な高山植物が花を咲かせ、樹林帯がほとんどない尾根筋は、白馬岳の稜線や、五竜岳、鹿島槍ヶ岳など、常に眺望を楽しみながら登れるすばらしいルートです。我々は第3リフト利用で唐松岳往復に10時間かかりましたが、健脚であれば9時間くらいで歩けるでしょう。

200台の容量があるという黒菱の無料駐車場から白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳
8月2日の19:30ごろ到着
6割ほどだったので余裕で駐車

翌朝4:30のリフトで鎌池のある雲海展望台に上る
長大な八方尾根を八方池に向かう
まだ唐松岳山頂は見えない

八方池手前の八方ケルン近くからの眺め
右から白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳

八方池
右から天狗ノ頭、天狗の大下り、不帰三峰

五竜岳を眺める
奥の双耳峰は鹿島槍ヶ岳
花はタムラソウ

チングルマの群落
八方尾根は高山植物が多い

唐松岳山頂が見えた
右は不帰第三峰

唐松岳頂上山荘から唐松岳

唐松岳山頂

唐松岳山頂から五竜岳
右肩に小さく槍ヶ岳が見えている

唐松岳山頂から剣岳、立山方面を眺める

唐松岳山頂から白嶮馬岳方面を眺める
中央に天狗ノ頭、天狗の大下り、手前に不帰嶮

唐松岳山頂から唐松岳頂上山荘を見下ろす
小屋は八方尾根派生点の北側に建っている

(雅熊)

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