ガンクビソウ(雁首草)

投稿日 2024年09月08日

キク科の多年草。

先日妻と秩父の山を散歩していたらこの花に出会った。雁首とはたばこを吸うためのキセルの先端部分の金具のこと。そういえば花の形が雁首の先の火皿にちょうど煙草が詰められて火が点いているようにも見える。

キセルといえば、昔、オヤジがキセルでタバコを吸っていた時期があった。煙草盆(マッチや灰皿等がセットになった四角い箱j状)に一式セットされていて、子供の私は苦い匂いがして苦手だった。火玉を手のひらに取り出して、転がしていたものである。その後ハイライトなどの紙巻きタバコに転向したが。時代の流れだろうか。

今回この花を見つけたときは、樹林下の小径の脇につつましく咲いていた。みずみずしい葉に、黄色い花房が付いているが、ここからさらに展開するものなのか、これで開花している状態なのかわからない。あまり目立つ花ではないので、これまで気づかなかったのか、出会ったのは初めてだった。

この時季、他にはツユクサ、ヤブラン、ミズヒキなどが一緒に咲いていた。場所は秩父の26番札所円融寺の奥の院 岩井堂に至る小道である。

牧野の新日本植物図鑑には、「きばながんくびそう」で登場する。ほかに「こやぶたばこ」も別名がんくびそうとしている。これらは葉は似ているが花の形(火皿の開き具合)が少し違うようだ。また、「さじがんくびそう」というのもある。

牧野新日本植物図鑑 p637 2546 きばながんくびそう(がんくびそう) Carpesium divaricatum Sieb. et Zucc. きく科

(雅熊)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA