埼玉県秩父市 両神山 中双里から白井差峠、梵天ノ頭往復

2025年04月30日 晴れ 2名

投稿日 2025年05月02日

埼玉県秩父市 両神山 中双里から白井差峠、梵天ノ頭往復
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:
中双里の駐車スペース 07:59
白井差峠 10:33
梵天ノ頭 12:01 ( 昼食)
白井差峠 13:23
中双里の駐車スペース 15:22

総歩行距離 7.0km
累積標高差 +11060 -11060m
所要時間 7.5時間

新緑の美しさで有名な埼玉県秩父市の「両神山」ですが、今回はその両神山系の梵天尾根(ぼんてんおね)を訪れました。両神山(標高1723m)は赤岩尾根、三笠山から四阿山に至る尾根、天理岳のある天武将尾根、そして梵天尾根と、四方に尾根を広げています。いずれもなかなかの岩尾根です。

梵天尾根は両神山から南に延びる尾根ですが、それは非常に長大で、三峰の御岳山までつながっています。そのわりにこの山域は登路が少なく、唯一、今回利用した中双里(なかそうり)から両神山を目指すルートしかありません。梵天尾根にはいくつかのピークがありますが、途中に標高1476.75mのピーク梵天ノ頭(ぼんてんのあたま)があります。ほんとうは両神山まで往復したいところですが、歳を考えると時間が足りません。中双里は紅葉で有名な中津峡(なかつきょう)の途中にある小さな集落です。数軒の民家が尾根の最下部にへばりついています。

国道140号を走って秩父の街を抜け、大滝に入ります。落合で三峰への道を分けて、雁坂峠から山梨側に抜ける秩父往還を走ります。ループ橋を通過して滝沢ダムのもみじ湖の湖畔を走り、途中から中津峡に入ります。今はきれいに舗装された道路になっています。ほどなく右の橋の向こうに民家が見えてきます。橋を渡って左に進み、最奥の草の広場が駐車スペースです。広場の隅に小学校の分校があったことが分かる石碑があります。テニスコート1面作れるかどうかという小平地に、子供たちが学んでいたのでしょう。

車をその駐車スペースに進めるまでにいくつか両神山の登山道を示す道標が目に入ります。身支度をして駐車スペースを出たすぐ横にかかる道標に従って階段を登り、民家の軒先をかすめるようにして登っていきます。まったく人けがありません。下部には道標が多く、迷うことはありません。やがて植林の下の急登が始まります。ザレた滑りやすい斜面で、下山時が思いやられます。白井差峠(しらいざすとうげ)まで平坦地のほとんどない標高差900mの急登。約二時間半の格闘です。展望はあまりありませんが、上部では梵天尾根が見え隠れします。

上半分は露岩の尾根となっており下部ほど滑りやすくはないのですが、急登は続きます。道が右へと入って行っても、すぐに尾根筋に戻ります。白井差峠はピークの横の平坦地です。道標とベンチ、テーブルがあります。峠から右へ辿れば御岳山までつながっていますが、登山道はありません。梵天ノ頭へは左にとり、ピークを越えると、危険なザレの急斜面があります。慎重に降りて点々とミツバツツジと山桜が咲く痩尾根を辿ります。左右は切れ落ちており、中津川と小森川を分ける壁の様です。

いくつかのアップダウンを繰り返しますが、途中に二か所石灰岩の大きな岩が立ちはだかります。最初の岩の西面は、登路からも見える大きな岩壁になっている岩塔です。右に巻いて通過します。二つ目の岩塔は左に大きく巻いて通過します。リッジのような露岩の痩尾根を、歩くというよりも渡り、大きなピークを右に折れるとほどなく梵天ノ頭です。

梵天ノ頭でちょうど正午。昼食としました。目の前に両神山が迫り、右へと三笠山から四阿山への尾根がごつごつとした姿を見せています。両神山は300mの高差があるので高くそびえています。この辺りは山は複雑でなかなか同定は難しいのですが、中津峡を挟んで対岸に槍ヶ岳があり、遠くに御座山。赤岩尾根やその向こうの宗四郎なども見えているようです。南には白泰山の長い尾根。その奥に破風山、雁坂峠などが並んでいます。

道は両神山を越えるか、来た道しかありませんので、同じルートを戻りました。高差900mの急斜面の降下と、最後のザレの斜面を覚悟しなければなりません。上部の露岩帯と唐松の落ち葉に覆われた斜面は難なく通過。最後のザレの斜面も慎重に下りました。お風呂は大滝の湯に寄り、さっぱりして帰路につきました。

中双里の駐車スペース
小学校の分校の跡地のようだ

中双里の集落の間から急登が始まる
このように登山口はわかりやすい

さっそく始まった連続急登
下部はザレの斜面で滑りやすい
多少荒れているが、迷うことはない
ピンクのテープが目印
道標はところどころにあるが、ほとんど壊れている(クマのいたずらか)

上部は露岩の急斜面になっている
かなりの圧迫感

梵天尾根が見えてきた
左端のピークの向こう側(見えていない)が梵天ノ頭
右端に石灰岩の岩壁があるがこの画像では見えない

白井差峠
まだまともな道標とベンチがある
このような道標はことごとく熊にかじられ落下しているものが多い

梵天ノ頭までに二つの石灰岩の巨岩が尾根筋に鎮座している
これは最初のひとつ
一見二子山を思わせるような石灰岩の岩壁
この岩壁の西面は登路からも見えている

登山道の脇にある岩上から登って来た尾根を眺める
下の谷筋は中津川渓谷 目の前の沢は井戸沢
左上の一定傾斜の尾根は栃本から十文字峠の尾根で、枝のところのピークは白泰山
その向こうは破風山、雁坂嶺など

梵天尾根は壁のように中津川と小森川の間にそそり立っている
ところどころ痩せており露岩の上を歩く

梵天ノ頭
三等三角点 点名「梵天」標高1476.75m
ここまで来ると両神山が大きい

(雅熊)

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