大ブナ尾根往復で御前山
2025年05月28日 晴れときどき曇り 2名
投稿日 2025年05月31日

東京都西多摩郡奥多摩町 大ブナ尾根往復で御前山
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
主な通過時刻:
小河内ダムの駐車場 8:03
登山口(大ブナ尾根取り付き点) 8:23
P741 9;03
サス沢山 9:45
惣岳山 11:34
御前山 12:05 (昼食)
避難小屋 12:24
御前山 12:50
惣岳山 13:12
サス沢山 14:14
P741 14:47
登山口(大ブナ尾根取り付き点) 15:20
小河内ダムの駐車場 15:37
総歩行距離 11.0km
累計標高 ±1080m
所要時間 7.5時間
奥多摩三山といえば三頭山(みとうさん)、御前山(ごぜんやま)、大岳山(おおたけさん)。今回は御前山に登りました。実は御前山はこの四月に登ったばかり。その頃はまだカタクリが咲いていましたが、一か月ほど経った今回五月下旬は新緑本番。カタクリは影も形もなく、緑の世界となっていました。天気は入梅が早いと言われる今年。晴れ間を見つけるのが難しい今日この頃です。天気予報には雨マークがありましたが、昼間はなんとかなりそう。ということで熊谷のYさんとともに雨覚悟で出かけました。
ルートは御前山の定番、奥多摩湖の小河内(おごうち)ダムから登る大ブナ尾根のルートです。子気味良く登るこのルートは、P771までしばらく急登。中間部はやや平坦で、惣岳山の手前で再び急登になります。全体的に歩きやすい尾根筋の道ですが、惣岳山の手前はスリップに注意が必要。P771から下降するときは、慎重さが要求されます。
ダムの駐車場で身支度を整え、雄大な人口建造物の上を歩きます。やはり一種独特の雰囲気。Yさんが仮面ライダーが蜘蛛男と格闘したのはここだと教えてくれました。やはり仮面ライダーの格闘には、日常には無い背景が必要です。ダムを渡って尾根に取り付きますが、しばらく奥多摩湖の水面を見下ろしながら、サス沢山まで急登です。サス沢山には展望台があり、飛龍や大菩薩の眺めが雄大。眼下には奥多摩湖が広がります。大寺山の白い仏舎利塔も目立ちます。サス沢山を越えると奥多摩湖とはお別れ。しばらく傾斜は緩みます。やがて石灰岩の露岩が現れて惣岳山(そうがくさん)手前で再び急登となります。惣岳山で小河内峠からの道を合わせて一旦鞍部へ。富士見ベンチで富士の姿を拝めば御前山の山頂はすぐそこです。今回は残念ながら富士を拝めませんでしたが、雨模様の天気予報のせいか、登山者はほとんど見かけず、山頂は我々で独占状態でした。
大ブナ尾根の途中で現れる石灰岩は山頂まで続きます。その中には流水で洗われた溝のような窪みがあります。それらは昔地底洞窟を流れる流水で浸食されたのではと、勝手な想像をしてみました。とすると、大古の地底にあったものがここまで隆起したということになる。うむ、自然というのは時間をかけて壮大なことをするものだと、考えながら歩きました。御前山の避難小屋の看板には、このように説明があります。「ここから北西の日原、南東の本宿方向には石灰岩を交える御前山層が分布し、山頂付近にも石灰岩がみられます。」そういえば日原にはおおきな鍾乳洞があります。
四月に登ったときは大ブナ尾根から御前山を越えて、栃寄集落から境橋に下りましたが、今回は大ブナ尾根を往復しました。つまり約一か月をおいて大ブナ尾根を登ったわけですが、このようなことはなかなかありません。比較してみると、四月のときは天気が良くまだ涼しく湿度も低くて快適。今回も天気はまずまずですが、夜まで降っていた雨で地面は濡れており、湿度は高い。前回はカタクリの咲く季節とあって登山者が多かったのに対して、今回はもう初夏の山と化し、天気予報も傘マークがあったので敬遠したのか、登山者は数名。これらの違いが影響したかどうかはわかりませんが、前回の登高速度1.8km/hに対して、今回は1.4km/hでした。大ブナ尾根は小河内ダムから御前山山頂までの距離は5.5kmですが、前回は3時間(5.5 / 1.8 = 3.1)で、今回は約4時間(5.5 / 1.4 = 3.9)かけて登ったことになります。(同行者は違いますが、同じ歳のおじさんです) 思うに、気温や湿度、体調の差もさることながら、人の多さの影響が大きいのではないかと思っています。つまり、後から登ってくる人たちに急な場所で追いつかれたくないため、速めに歩いてしまう傾向があるのではないかと思います。

小河内ダムにて
これから登る大ブナ尾根を見上げる
最奥に御前山の山頂部が見えている

P741手前の急登
ゆっくり味わうように登る

サス沢山の展望台から
奥多摩湖を見下ろす
右に水根山 中央遠くに飛龍山

途中にある古い道標のポール
周りにはテープ類が目立つ
奥多摩湖畔からもモノレール軌道をともなって登ってくる破線の道のようだ

惣岳山
ここまで来れば御前山は近い
右に下れば小河内峠

御前山山頂
この日は人がいない静かな山頂

ベンチで昼食
前回の4月はほとんど緑は無かったが、この日は緑であふれていた
雲取山や鷹ノ巣山は雲に隠れていた

用を足しに避難小屋に寄る
立派な小屋
傍に水が流れている(飲用は要煮沸)
(雅熊)