一色から仙ヶ沢周回 

2017年02月16日 晴れ 単独

投稿日 2017年02月17日

​新緑にはまだまだ遠いこの時季。寒風をものともせず... と言いたいところですが、10日も居座った寒気が去って、この日はゆるい南風の暖かい日となりました。

新緑の山は木々のおしゃべりが聞こえて騒がしいものですが、この時季は、まだそういうこともなく、芽生える前の木々は、まだ沈黙を守っています。静寂の中を、ただ風が通り過ぎるだけの山。この時季しか味わえません。

今回は、群馬県桐生市菱町の一色(いっしき)から、時計回りで「仙ヶ沢」(せんがさ―)別名「前仙人」まで周回してみました。仙ヶ沢をピークとして、黒川を取り囲む山域です。

桐生市菱町一色から仙ヶ沢周回ルート(時計回り)
黒川流域を囲むルート
伐採地、鹿除けネットの位置は正確ではありません
(T)は道標ですが、一般登山ルートのようなしっかりしたものではありません
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

通過時刻
駐車地(尾根取り付き点) 8:43
伐採地 9:23
急登の上 9:50
観音山からの尾根合流点 10:18
仙ヶ沢(前仙人) 10:31
朝日沢山(仙人ヶ岳)と白葉峠方面分岐 11:06
荒倉山  11:26 (昼食) 11:45
鷹ノ巣沢 12:03
白葉峠方面分岐 12:17
三角点のあるピーク 12:28
森山展望台 13:05
展望台(一色ハイキングコース下降点) 13:14
一色(菱町二丁目)の廃屋前の林道(一色ハイキングコース入口) 13:17
駐車地 13:41

総歩行距離 約7.6Km
尾根取り付き点から仙ヶ沢山頂までの標高差 約485m

この辺りの最高標高点「朝日沢山(別名 仙人ヶ岳)」の山域は、過去たびたび山火事に見舞われた山域で、歩いてみると新旧の山火事跡が見られます。今回のルートは最も最近の平成26年4月15日に発生した大規模な山火事の跡を右に見ながら尾根を辿るルートです。

一色にある山林火災の碑
「甦れ緑よ」
大変な山火事だったことがわかる

現在、山火事の跡は大規模な伐採と植林が行われているため、未確認ですが黒川上流部(黒川ダムより上)は近づかないほうがよさそうです。今回とった尾根上の周回であれば問題ありませんでした。

登りに利用した尾根は、仙ヶ沢からほぼ直接派生する、比較的短い尾根です。一色の八坂神社の先にある「山林火災の碑」から左の林道に入ったところから取りつきました。

よく似たルートとして、観音山から隣の尾根を登るケースもあるようですが、その場合は今回のルートよりも若干距離が長くなります。

上部伐採地は尾根を忠実に登れば問題ありませんが、工事のため荒れ気味です。とくに急登部分はガレています。右の黒川側は急斜面ですが、伐採地の右側には鹿避けネットが張られていますので、滑落することはないでしょう。

急登手前の山火事跡
この辺りはまだ伐採されていないが、すでに工事道が開かれている

左から観音山からの尾根が合流(目立たない場所ですが目印があります)し、黒こげの杉を見ながら進むと仙ヶ沢山頂です。

仙ヶ沢山頂から、山火事によって荒れ気味の尾根筋を一旦下り、小ピークをいくつか越えると朝日沢山方面と白葉峠方面の分岐です。

伐採された山火事跡
谷合が黒川
遠くに桐生の町

分岐から荒倉山までの尾根筋も山火事のため荒れ気味でガレています。とくに右側に滑落しないように気をつけたいところです。荒倉山には標識があり、桐生市の基準点No.92もあります。荒倉山は展望がよく、朝日沢山が立派に見えます。ぽかぽか天気の中、のんびり昼食としました。

仙ヶ沢(前仙人)山頂
四等三角点(点名:黒川 標高 647.51m)
「梢にそよとの風もなく、山々の頂にこそ安らいあり」

荒倉山から鷹ノ巣沢へと辿りますが、この辺りは左側が伐採地です。ここも鹿避けのネットが張られています。よく見ると杉や檜ではなく落葉広葉樹の幼木がすでに植林されていました。ここが広葉樹の樹林になることは、嬉しい限りです。

荒倉山から朝日沢山(仙人ヶ岳)
桐生市基準点 No.92

白葉峠への尾根を分け、右の一色方面に下ります。この尾根は比較的よく踏まれており、明瞭な踏み跡があります。三角点のあるピーク(四等三角点 点名:一色 標高 528.46m 大友沢の頭)を越え、大きな松の林立する尾根を快適に下ると、森山展望台に着きます。展望台となっているのもうなづける、桐生市街方面の好展望です。

三角点のあるピーク付近から登ってきた尾根を眺める
伐採の様子がよくわかる
右端のピークが仙ヶ沢(前仙人)

さらに下ると斜面にもうひとつ展望台があり、右下へ土嚢で補修した道が降りているので、それを下ると「一色ハイキングコース」の標が現れ、右下の谷あい向けてジグザグに降りて行きます。やがて沢筋に出て水芭蕉の養生地を見て、さらに進めば正面に廃屋のある林道に出ます。左に歩けば「森林火災の碑」はすぐです。

この尾根を一色方面に下る
この尾根は踏み跡が明瞭で歩きやすい

帰りに足利市葉鹿の東葉館に寄って、温泉でさっぱりして帰途に着きました。

(熊五郎)

コメント(2)

  • 山火事のあと荒涼として寂しいですね。乾燥が続いています。この辺は山火事は聞きませんが、心配です。 (agewisdom) 2017/2/17(金) 午後 9:59
  • > agewisdomさん 山火事は3,4月が多いようですね。気を付けたいものです。(熊五郎) 2017/2/17(金) 午後 10:13

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