館川ダムから古巡礼道、七重、堂平山、栗山集落

2023年12月13日 快晴 単独

投稿日 2023年12月15日​

今回は埼玉県比企郡小川町の奥にある「館川ダム」から古い巡礼道で隣のときがわ町の七重に抜け、七重峠から堂平山に登りました。堂平山から北側の笠山との間にある「笠山峠」に降り、林道を歩いて栗山集落から館川ダムに戻りました。

​その巡礼道は登山地図には破線で示されており、館川ダム下の赤木から尾根を拾って碑原峠へと延びているようですが、どの程度道形が残っているか不明でした。おそらく古刹「慈光寺」に参拝するためか、または慈光寺からこの道を下って栗山から笠山神社に参拝するために使われた道と想像します。

​実際歩いてみると、かなり深くえぐられた窪状の道形が残っており、往時かなり歩かれていたと感じました。このような一般の人が歩く巡礼道のような道はあまり登らないで済むようピークを避けて峠へと向かうのが一般的で、今回の巡礼道もそのようになっているようです。今回はP539(登山地図では金嶽となっている)のある尾根伝いに歩きたかったので、途中で巡礼道から分かれました。このため下部の状況しかわかりませんが、ここに巡礼道があったのは間違いないようです。ただ、巡礼道の入り口の赤木にあった石碑の刻字を確認しなかったのが今更ながら悔やまれます。

​窪状の巡礼道を忠実に拾って碑原峠に出たら日当たりのよい七重の集落です。慈光寺への道を分け、七重休憩所の前を通過して、舗装林道を七重峠に向かいました。七重峠からは堂平山のすそ野を巻く砂利林道に入り、しばらく歩くと広い伐採地の下に登山道の入り口があります。

​伐採地のへりに付けられた登山道を登り、高度が上がると関東平野が見えてきます。この日は空気が澄み切って都心のビル群が見えていました。眺めの良い斜面で昼食をいただき、残りひと登りで堂平山山頂。芝生の山頂に緑色の天体観測ドームが建っています。堂平天文台です。のんびりした雰囲気の山頂です。秩父側、関東平野側すべてが見えていました。

​下山は笠山側に向かい、笠山峠に降り立ち、林道を栗山集落に向かいました。途中お楽しみの「天空のガードレール」があります。このガードールは以前栗山集落から笠山に登った時に上の方に見えていたのをはっきり覚えており、一度歩いてみたいと思っていました。この天空のガードレールは、単に白いガードレールが見えているだけではなく、山肌からはみ出した湾曲した橋です。その橋げた部分が赤く塗られているのも印象的です。

​「天空のガードレール」を過ぎると水場があり、笠山への登山道入り口を見たら、栗山集落が見えてきます。この栗山集落も暖かい南斜面にあり、うねうねと下る林道を歩いて赤木から愛車の待つ館川ダム下の駐車場に戻りました。

埼玉県比企郡小川町 館川ダム下駐車場から古い巡礼道で七重、七重峠
堂平山、笠山峠から林道で栗山集落を通りダムに戻る
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

​主な通過時刻:
館川ダム下駐車場 8:44
古い巡礼道の尾根取付き 8:53
三等三角点「平萱」 10:03
碑原峠 10:30
七重休憩所 10:39
七重峠 11:20
堂平山登山道入り口 11:39
堂平山山頂 12:32
笠山峠 12:59
天空のガードレール 13:38
栗山集落(トイレ) 13:54
赤木の石碑 14:24
館川ダム下駐車場 14:40

​総歩行距離 15.1km
所要時間 6時間

館川ダム下にある広い駐車場
水場とトイレがある

古い巡礼道
小川町から来た人が慈光寺に参拝するための巡礼道と思われる
深い窪状になっており往時がしのばれる
この巡礼道は途中で右にそれP539(三等三角点「平萱」)を巻いている

巡礼道から離れP539へ登る途中にて
堂平山(左)と笠山

P539 三等三角点「平萱」
登山地図ではここを金嶽としているが、「金嶽」という名をもつ三角点が近くの都幾山にある。

七重の休憩所
トイレがあり見晴らしがよい

七重峠
ここにも簡単な休憩所がある
ここから砂利林道に入る

砂利林道から堂平山に向けて登山道を登り高度を上げる
広く伐採されていて眺めがよい
右のピークは飯盛峠

堂平山山頂
天体観測ドームがある
一等三角点「堂平山」875.91m

堂平山山頂から眺める大霧山
遠くに御荷鉾山、そのはるか遠くに浅間山

天空のガードレールから眺める栗山集落

栗山集落
南面で暖かい

栗山集落から見た天空のガードレール
単なるガードレールではなく、山からはみ出した湾曲した橋のようになっており、
下部が赤く塗られている

栗山集落から今日登った巡礼道のある尾根を眺める
赤線が登ったルート​

​(雅熊)