舟山十字路から御小屋尾根で阿弥陀岳

2023年08月30日 晴れときどき曇り 2名

投稿日 2023年09月02日​

赤岩の頭から阿弥陀岳(右)と赤岳(左) 中央は中岳
2019年10月撮影

八ヶ岳の主峰はなんと言っても赤岳ですが、その脇に赤岳と勝るとも劣らぬ阿弥陀岳が控えています。標高は赤岳の2899mには及びませんが、2805mの頂は堂々たるもの。そんな阿弥陀岳に御小屋尾根から登ってみました。

阿弥陀岳へは一般ルートが二本。バリエーションルートが二本あります。一般ルートは中岳側から登るルートと、今回使った御小屋尾根を登るルートがあります。いずれにせよ、美濃戸を起点に、赤岳とセットで登られることが多いようですが、今回は御小屋尾根から阿弥陀岳を往復しました。美濃戸からでもよいのですが、車を舟山十字路に置いて登りました。バリエーションルートは、南陵ルートと中央稜ルートがありますが、一般向きではありません。

舟山十字路は八ヶ岳美術館に近い別荘地の奥にあります。簡易舗装の細い道をしばらく進むと、右の路肩に10台ほどの駐車スペースがあります。この駐車スペースは、御小屋尾根ルートと、南陵、中央稜ルートの登山者が使うようです。南陵は以前登りましたので、機会があれば中央稜を登ってみたいと思っています。

​駐車スペースの先のゲートを越えて進むと道標があり、真っすぐが南陵。左が御小屋尾根となています。しばらく幅2,3mの4WDなら走れそうな道が続きます。虎尾神社の入り口、馬頭観音、石祠を見て、カラマツ落ち葉のよくクッションの効いた幾筋もついた道を適当に選んで登って行くと、諏訪大社の奥宮からの径が合流します。さらに登ると美濃戸からの径を合わせ、御小屋山(御柱山)に到着します。三等三角点は手前にあります。

御小屋山からしばらく平坦な道が続きます。右に開けた場所があり、南アルプスの仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳が並んでいるのが見えます。不動清水への入り口は二か所あり、下の道標には水場まで5分、上の道標には100mとなっています。確認はしませんでした。不動清水からは樹林の急坂となります。ときおり南側に立場山、権現岳、編笠山、中央稜の尾根筋が見えます。

​やがて森林限界を超えハイマツ帯のザレ斜面になります。落石に注意しながら登ります。途中、ニホンカモシカのお出迎えがありました。手が届くくらい近づいても逃げません。ハイマツの溝のような急斜面にフィックスロープがかけられています。アルミハシゴを登ると阿弥陀岳西の肩に着きました。

​阿弥陀岳西の肩には中央稜ルートが合流します。下山時誤って中央稜を下らないように要注意です。西の肩からはハイマツの岩稜が山頂まで弧を描くように続いています。摩利支天の岩塔を越え、少しハイマツを漕いだら山頂です。

阿弥陀岳の山頂は意外なほど広く、中央に阿弥陀如来が鎮座し、様々な石碑などが置かれています。山頂から赤岳側に下る道と南陵ルートの入り口があります。山頂からは赤岳の雄姿が間近です。その名の通り赤い岩壁は印象的です。ほかにキレット、権現岳方面、横岳、硫黄岳が並んでいます。今回は天狗岳や蓼科山までは見通せませんでした。眺めを堪能し、ゆっくり昼食をいただいて往路を下山にかかりました。​

長野県諏訪郡原村
舟山十字路から御小屋山、阿弥陀岳往復
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:()は起点からの距離、区間距離、標高(すべてGPS測位)
舟山十字路駐車場 6:02 (起点 1628m)
御小屋山(御柱山) 7:58 (3.0km 2136m)
不動清水入り口 8:55 (4.5km 1.5km 2284m)
阿弥陀岳山頂 11:24 (5.9km 1.4km 2805m)
不動清水入り口 13:20 (7.3km 1.4km 2284m)
御小屋山(御柱山) 14:08 (8.8km 1.5km 2136m)
舟山十字路駐車場 15:23 (11.8km 3.0km 1628m)

​総歩行距離 11.8km
所要時間 9時間30分

舟山十字路の駐車場近くにあるゲート
トイレ無し 登山届ポストあり
奥へ100mほど進むと道標があり、左へ曲がる(真っすぐは南稜方面)

しばらくこのような幅広の径が続く
周りは美しいカラマツ林と笹

御小屋山山頂
樹林の中に三角点がある
この手前で美濃戸からの径が合流する

御小屋山から平坦な歩きやすい径を進むと、南側が開けている
南アルプスの山々(右から仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳)
手前のピークは西岳

不動清水の入り口(水場まで100mとある)
ここより少し下にも入り口があり水場まで5分となっている
水場は未確認

不動清水の上から樹林の急登になる

森林限界を超えると阿弥陀岳山頂部が見える
ハイマツ帯のガレ斜面を登る
落石注意

ガレ斜面横の草付にニホンカモシカが現れた
手のとどくような近さに接近しても逃げなかった

急登が終わり阿弥陀岳西の肩に出ると山頂部が見えてくる
手前の岩は摩利支天

阿弥陀岳山頂
阿弥陀如来が鎮座する
ここから見える赤岳は堂々としている

赤岳
手前の小さなピークは中岳

赤岳と横岳(左)

​(雅熊)