伊豆ヶ岳東尾根と殿入谷右岸尾根

2022年04月10日 晴れ 2名

投稿日 2022年04月11日​

埼玉県飯能市の伊豆ヶ岳に東尾根から登り、殿入谷右岸尾根を下降しました。

伊豆ヶ岳は851mの標高があって、岩場もあり人気の山です。西武池袋線の正丸駅からや、山伏峠から登るルートなど、いくつかの一般ルートがあります。今回の東尾根と殿入谷右岸尾根ルートは、一般ルートではありませんが、詳細登山地図で有名な「奥武蔵登山詳細図全130コース」には掲載されています。道標が無く、踏み跡程度の熟達者向きルートです。

​伊豆ヶ岳の東面、つまり西武秩父線が走る谷筋は、高麗川支流の南川が伊豆ヶ岳に谷を刻んでいます。(対面の山には北川があります) その南川に沿っていくつかの山村が点在しています。その中の下久通(くずう)と上久通ものどかな山村です。ここを通過する車道は天目指峠を越えて名栗側に抜けていますし、子の権現の古刹天龍寺にも通じています。

​芦ヶ久保駅に車を置いて2駅西武秩父線に乗り、西吾野駅で下車。国道299号をしばらく歩いて、天目指峠に通じる道「南川上名栗線」に入ります。南川の流れに目を向けながら歩きました。沢でよく見かける「キセキレイ」を見つけるためです。沢の深みには小魚の群れが遊びます。その近くに尾を上下に振って岩を渡り飛ぶ黄色い鳥「キセキレイ」がやはり居ました。久しぶりの再会です。

​下久通の民家の横の石段を、上に見える鳥居を目指して登ります。東尾根の取り付きです。急な石段を上ると立派な琴平神社の社がありました。参拝して社の裏から続く尾根筋に乗ります。植林の中に明確な踏み跡が続いていました。

​伊豆ヶ岳東尾根は、急な登りと、緩やかな道を繰り返す尾根道でした。下部は植林帯ですが、上部は少し痩せた自然林の尾根になります。木々の間に伊豆ヶ岳山頂部が見えると、右から枝尾根が合流し、なおも馬酔木の藪を分けながら進むと目の前に急な小尾根の斜面が立ちふさがります。これは山頂直下の小尾根です。それを避けて左にとり、殿入谷右岸尾根が派生するところで、左下にやや下りぎみにトラバースするように進むと、伊豆ヶ岳山頂直下の一般道に飛び出ます。

​山頂で昼食をとり、緑のまだ早い山頂でのんびり過ごした後、殿入谷右岸尾根の派生部に戻りました。ここで正直に尾根をたどると、すぐに降りられない急斜面の崖になるので、派生部に戻り、少し東尾根寄りから斜面を斜め下にトラバースするように進み、崖の下で尾根に乗ります。そこからしばらく痩せ尾根の急斜面で気が抜けません。うるさい馬酔木の藪をかき分けながら慎重に下ります。712mの露岩の小ピークも、その後もずっと忠実に尾根筋を外さず下って行きます。

​上久通の民家の屋根が見えたところで最後の急斜面となり、下に見えるお堂を目標に下りました。下久通に降り立てば、沢はのどかに流れており、民家の庭には色とりどりの草花や桜が咲いていました。

埼玉県飯能市の伊豆ヶ岳に東尾根から登り、殿入谷右岸尾根を下降するルート
西吾野駅から森坂峠を越えて下久通に出ることができる
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:
西吾野駅 8:54
下久通 伊豆ヶ岳東尾根入口 9:44
P670  11:18
伊豆ヶ岳山頂直下の一般道に出る  12:09
伊豆ヶ岳山頂 12:17(昼食)
殿入谷右岸尾根下降点 13:18
露岩の小ピーク P712 13:39
石仏 14:26
上久通のお堂 15:00
森坂峠 15:33
西吾野駅 16:08

​所要時間:7時間
総歩行距離:12.4km​
 

下久通の東尾根取り付き点
上に見える鳥居を目印に民家の横の石段を登る

東尾根の途中にある670mのピーク
伊豆ヶ岳の山頂部が見える

東尾根の上部は自然林となり、尾根が痩せてくる

まだ芽吹く前の樹林は見通しが効く
痩せ尾根を快適に歩く

伊豆ヶ岳山頂
チャートの露岩がある山頂
三等三角点「伊豆岳」標高 850.9m

殿入谷右岸尾根が派生するところ
このまま右に尾根筋を行くと下降できない崖状ですぐ行き詰まるので
一旦左の東尾根側に進み、斜め右下の崖下で尾根に乗る

712mの露岩の小ピーク
ここまで降りてくると藪がうるさくない

隣に見える東尾根を眺める

​上久通のお堂の横に降り立った

上久通から下久通に向かう道にあるお堂横の桜

森坂峠
疲れた体にはこの峠越えは少々しんどいが
西吾野駅への近道

(雅熊)

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