吾野からP522経由子ノ権現
2021年02月06日 晴れ 3名
投稿日 2021年02月09日
昔、江戸から秩父に入るために往来があった吾野通り。そこはいわば秩父への表玄関道です。高麗川に沿った道は正丸峠を越えると秩父側の横瀬川に沿って進み、坂氷から秩父大宮に入っていました。そんな昔の道もいまでは国道299号と西武秩父線がくねくねと走り、正丸トンネルで秩父に抜けています。
秩父の手前にあって、参拝者でにぎわっていたのは高山不動と子ノ権現天龍寺。これらは高麗川を挟む日当たりの良い稜線の上。それぞれ標高600mあたりに向かい合うように鎮座しています。
今回は山仲間のYさんとAさんをお誘いして、西武秩父線の吾野駅裏からP522経由で子ノ権現まで歩いてみました。
立春が過ぎたとはいえ、寒さはまだこれからですが、この日は日中すこし緩んだようです。熊谷を経って秩父市街を抜け、坂氷から国道299号に入りました。正丸峠手前(秩父側)は朝夕日が当たらない狭い渓谷です。実際ここには観光氷瀑で有名な寒い土地です。ところが正丸トンネルを抜けると飯能側の景色は一変。広くて日当たりの良い山里になります。
西武池袋線の吾野駅手前、国道299号からも見える御岳神社のある芳延にトイレ付きの駐車場があります。お借りして身支度を整え吾野駅まで歩きました。吾野駅裏の吾野湧水の近くに大高山・天覚山方面への道標があります。そこから山道に入ります。植林帯を登って前坂の四辻分岐をスルギ・子ノ山と書かれた道標に従って鋭角に曲がります。この前坂の分岐からは大高山・天覚山方面や竹寺方面への道が分かれます。
スルギ・子ノ山方面に入るとすぐに下に石灰の鉱山を見ながら尾根伝いに進みます。廃屋を見て一旦細い舗装林道に降り立ちますが、石祠のところでまた山道に入ります。すぐに地蔵があって露岩の痩せ尾根となりP522に到達します。このP522手前の露岩の痩せ尾根が今回のハイライトです。P522には三等三角点 吾野 標高522.03mがあります。小さなピークです。すぐそばのもうひとつのピークに登り返すと大高沢入山。さらに六ツ石ノ頭を経てなおも稜線を進むと小尾根の分岐点にスルギ坂があります。
梵鐘の音が次第に大きくなる中、最後の登りで子ノ権現の駐車場に登り着きます。ここまで車が来ています。大杉と頭の大きい派手な仁王様に睨まれながら参道を奥へ進むと子ノ権現天龍寺です。脚にご利益があるのでしょうか、大きな金のわらじと大きな下駄があります。下りは関東ふれあいの道を駐車場のある芳延に戻りました。
吾野駅から子ノ権現までは昭文社の地図では破線ですが、よく踏まれており迷うようなところはありません。思っていたよりもアップダウンがあり、P522手前は露岩の急登です。数か所迷い込みやすいところに、木の束を寝かせてあるので、そこには入り込まないようにします。子ノ権現から芳延までは関東ふれあいの道です。廃屋の多い谷合の舗装道路を駐車場まで戻ります。途中麻美茶屋がありましたが、この日は休みでした。
埼玉県飯能市吾野 芳延の駐車場から吾野駅、前坂、P522経由で子ノ権現ルート
道、道標はしっかりしている
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
主な通過時刻:
芳延の駐車場 8:43
吾野駅 9:12
前坂の分岐 10:03
P522 10:46
スルギ坂 11:49
子ノ権現 12:13 (昼食)
子ノ権現拝殿 12:55
芳延の駐車場 14:05
所要時間:5.5時間
総歩行距離: 10.5km
芳延の駐車場をお借りした
ここから吾野駅まで歩く
吾野駅の裏にある吾野湧水近くの登山口
道標は大高山、天覚山を示している
前坂の分岐
四辻になっていて、竹寺、天覚山方面にも行ける
今回はスルギ、子ノ山方面に向かった
P522付近からグリーンラインのある奥武蔵の稜線を望む
P522 三等三角点 吾野 標高522.03m
子ノ権現の駐車場からの眺め
右端が歩いてきた稜線
石灰の鉱山が白く見えている
子ノ権現天龍寺の拝殿
子ノ権現の金の大わらじ
手前に下駄もある
(雅熊)