秩父 若御子山と大反山

2020年12月14日 晴れのち曇り 2名

投稿日 2020年12月19日​

秩父の若御子山(わかみこやま)と大反山(おおそりやま)に登りました。この二つの山は浦山ダムのダム湖西岸を支える長大な尾根の末端にあります。麓には歴史ある若御子神社が鎮座し、地質ファンにはたまらないジオパーク秩父の若御子断層洞があることで有名です。

​電車の場合は秩父鉄道の武州中川駅から歩くことになりますが、車利用の場合は若御子神社の駐車場をお借りして登ると便利です。登山道は神社境内の社殿脇から立派な手すり付きの階段で始まります。すぐに動物除けのネットをくぐります。ジオパークの一部だからでしょうか国見の広場までは遊歩道が整備されています。国見の広場まではかなりの急登なので、遊歩道の階段は助かります。途中の若御子神社奥宮や断層洞を見、少しずつ下になってゆく家並みを見ながら登ります。

国見の広場には展望台がありますが、立木があってあまり展望はよくありません。広場から手すりはありますがちょっと危ない階段状の急坂を下ります。鞍部で憩いの広場からの道を向かえ、再び登ると三社を祭る社があり、その裏から露岩の急登が始まります。ここが今回のルートのハイライトです。ロープがかけてある急斜面を注意しながら登り、やがて右上にトラバースして西側から回り込むと若御子山の山頂です。東側に裏山ダムとダム湖の秩父さくら湖が見えます。湖には緑色の水がたたえられていました。

大反山へは植林帯のなだらかな道です。とぼとぼ歩いていると杉の植林の中に突然三角点があり、杉の幹に大反山の看板がかかっています。うっかりすると通り過ぎるかもしれません。山頂からの展望はまったくありません。長居するような山頂ではないので、そのままクタシノクビレへ下ります。不思議な名前ですが、浦山側と秩父側をむすぶ峠のようです。

クタシノクビレで昼食。木にかかった看板に武州中川駅とあります。クビレからの下りの道は植林の中を進みますがそれもわずかで、すぐに前方が明るくなります。送電鉄塔のために伐採されて最高の眺めです。西側の熊倉山がよく見えています。その手前の宗屋敷尾根も全体が見えています。道は窪状になって下ってゆき、沢音が聞こえると、大岩の基部に小さな馬頭尊の石碑があります。万延〇〇〇とあります。

やがて動物除けのネットをくぐって林道に降り立ちます。林道を少し歩くと人家が近づき若御子神社はすぐそこです。約5時間の山でした。平凡な山ですが、長大な尾根の上部にある矢岳(やだけ)へのアプローチでもあること、なかなか全容がわからない熊倉山の宗屋敷尾根が見られる絶好の位置ということから、満足の山旅でした。お風呂は武甲温泉にしました。なお、尾根筋から秩父さくら湖側に下る道はことごとく通行止めになっていました。

若御子神社から若御子山、大反山と辿るルート
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:
若御子神社駐車場 8:47
国見の広場 9:52
若御子峠 10:10
若御子山 10:50
大反山 11:20
クタシノクビレ 11:30 (昼食)
送電線鉄塔伐採地 12:00
馬頭尊 12:45
若御子神社駐車場 13:30

所要時間:5時間
総歩行距離:6.3km​
 

若御子神社にお参りしてから登山開始
登山道入り口はこのお堂の右側山寄りにある
国見の広場までの急坂には遊歩道が整備されている

もうすぐ国見の広場
即道さんの石碑と展望台がある

若御子山手前の岩場

若御子山の山頂

若御子山から見下ろす浦山ダムの秩父さくら湖

大反山の山頂
樹林の中で展望はない

送電線鉄塔の伐採地から見た熊倉山
手前中央の尾根が宗屋敷尾根

沢の出合いにある馬頭尊
万延の年号が刻まれている

​(熊五郎)

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