篭ノ登山と池ノ平
2020年09月30日 晴れ 2名
投稿日 2020年10月01日
暑かった夏はどこへやら。すっかり秋らしくなって空が高くなりました。今回は熊谷のYさんとともに長野県東御市(とうみし)の篭ノ登山(かごのとやま)に登りました。熊谷を6:00出発。関越自動車道、信越自動車道を走って小諸ICで降り、百体観音を数えながら地蔵峠に向かいました。地蔵峠の標高はすでに1700mを越えています。峠の駐車場手前の林道入り口から湯ノ丸高峰林道に入り、快適な唐松林の中の道をしばらく走ると池ノ平の有料駐車場に着きました。時刻は8時過ぎ。標高はすでに2000mを超えています。気温は8度でした。
駐車料金は600円(トイレあり)。地蔵峠から登ってもよいのですが、今回は池ノ平からですので余裕です。すがすがしい空気の中、早速身支度を整えて出発です。まずは東篭ノ登山と西篭ノ登山に登って駐車場に戻り、続いて池ノ平とその周辺の山を周回して再び駐車場に戻ることにしました。
この篭ノ登山の山域は「浅間・烏帽子火山群」にあり、45万年前に噴火した烏帽子岳から、2万年前に山体が形成された浅間山まで東西に広がっています。西から古い火山帯の中で、ほぼ中央部の篭ノ登山は13万年ほど前に形成された火山です。(湯ノ丸山にある説明看板より) その中でも池ノ平は火口湖が湿原化したもののようで、篭ノ登山から見下ろすと、明確な外輪山を伴った小規模な火口であったことが見て取れます。
また、篭ノ登山の山域は「上信越高原国立公園」の一部で、唐松の自然林や、シャクナゲ、熊笹の林床など非常に美しい山域でもあります。比較的アプローチが簡単で、車で一気に高度が稼げ、登山道は良く整備されていて、家族登山に適した山域と言えそうです。
特筆すべきはその展望です。別に360度のパノラマ写真を投稿予定ですが、東篭ノ登山山頂からの展望は絶品です。見える山はどの山も遠いと言えば遠いのですが、秩父、奥秩父、富士、日光、上越、北毛、八ヶ岳、中央アルプス、北アルプス、御岳、お隣の四阿山、南アルプスの一部など、関東西部から北関東、中部山岳の山々が見えています。東篭ノ登山の三角点が一等三角点なのもうなづけます。点名は「篭塔山」標高2227.91mです。
秋晴れのすがすがしい空気の中、約5時間の山行でした。登山道はしっかりしており、道標や山頂標もあたらしく、危険なところはありませんし、迷うこともないでしょう。この季節はシラタマノキの実やマツムシソウの残り花を見た程度で、ほとんど花はありません。あと2週間くらいで唐松の紅葉がみごとだろうなと想像しながら歩きました。お風呂は群馬県側に少し下りた鹿沢温泉「雲井ノ湯」にしました。この温泉は3km上の鹿沢温泉紅葉館のあたりから湯を引いているとのことです。
中央の有料駐車場を中心に、篭ノ登山に登り、戻って池ノ平を周回するルート
地蔵峠から有料駐車場までは舗装の林道(湯ノ丸高峰林道)
赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)
通過時刻:
熊谷 6:00
池ノ平有料駐車場 8:24 (普通車 600円)
東篭ノ登山 9:07 - 9:24
西篭ノ登山 9:49
池ノ平有料駐車場 11:05 (昼食)
池ノ平鏡池 11:56
三方ヶ峰 12:14
見晴岳 12:31
雲上ノ丘 12:54
池ノ平有料駐車場 13:26
所要時間: 5時間
歩行距離:8.0km
お風呂:鹿沢温泉 雲井ノ湯 (730円)
池ノ平の有料駐車場
地蔵峠から舗装の林道「湯ノ丸高峰林道」で数km
かなり広い駐車場 トイレもある
駐車場から尾根筋を登っていくと一か所東篭ノ登山が見える場所がある
唐松の自然林と、林床の熊笹が美しい
東篭ノ登山山頂
山頂標や道標には「登」ではなく「塔」の字を当てている
山頂標近くにある黒い石柱は一等三角点 点名「篭塔山」標高2227.91m
東篭ノ登山から見下ろす池ノ
火口と外輪山がよく分かる
白く小さく見えるのは駐車場の車
右端は雲上の丘
湯ノ丸山(右)と、烏帽子岳(三角ピーク)
背後は北アルプス
西篭ノ登山
池ノ平の木道を行く
鏡池にうつる東篭ノ登山
雲上の丘付近から見下ろす池ノ平
放開口がよくわかる
(熊五郎)