秩父のお尻 二子山から武川岳

2018年6月13日 晴れ時々曇り 単独

投稿日 2018年06月15日

​関東も梅雨入りし、庭の雑草もたいそう勢いが増しました。十分湿った土壌に、たまの陽を受ければ、怖いものなしといったところでしょうか。そんな、梅雨の晴れ間を逃すわけにはいかず、雑草取りも後回しに山に出かけました。

①秩父のお尻 二子山(下山時生川沿いの道から撮影)
横瀬の街からは赤ちゃんのお尻のように見える可愛い山

今回は秩父のお尻と言われている二子山と武川岳です。二子山は名前の通り双耳峰ですが、その形は赤ちゃんのお尻そのもの。秩父の横瀬あたりから眺める二子山は、正にその通りの形です。

二子山と武川岳は稜線でつながっており、二子山だけでは飽き足りない場合には武川岳まで縦走する方も多いようです。今回は芦ヶ久保(あしがくぼ)駅の駐車場に車を置き、浅間神社のある尾根から二子山の雌岳、雄岳と登り、稜線伝いに焼山、武川岳へと辿り、妻坂峠(つまさかとうげ)から生川(うぶかわ)へと下山し、横瀬駅まで歩いて芦ヶ久保駅まで一駅戻りました。

このルートの醍醐味は、なんといっても隣にそびえる武甲山の眺めです。日に日に削られる石灰岩の山「武甲山」のほのかに青い白肌を見ながら登る点です。尾根途中の浅間神社の脇から。二子山南側の露岩から。焼山の山頂からそれぞれ角度の違う武甲山の男男しい姿が眺められます。

この時季の山は、非常によい香りで包まれています。芳香の木花が多いようです。とくに林床にコアジサイが多く、ほのかに甘い香りが山内に漂っています。山栗の木や、ヒメウツギ、ヤマボウシなども咲いていました。

芦ヶ久保駅から浅間神社の尾根で二子山、武川山縦走
妻坂峠から生川沿いに横瀬駅へ
赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

通過時刻:
芦ヶ久保駅駐車場 9:10
浅間神社の鳥居(西武秩父線ガード下) 9:23
浅間神社 10:26
二子山雌岳 11:06
二子山雄岳 11:15
焼山 12:06 (昼食) 
林道合流 12:36
武川岳山頂 13:30
妻坂峠 14:08
生川 一の鳥居 14:51
横瀬駅 16:21

所要時間:7時間10分
総歩行距離: 18Km

車で国道140号を走り、西武秩父線に沿って走る国道299号に入って、横瀬を過ぎるとすぐに山が迫ってきます。横瀬駅はすでに山間の狭いところですが、直売所があり、冬には氷柱見物もあって駐車場も広く使いやすい駅です。

②西武秩父線のガードをくぐると富士浅間神社の鳥居がある

駐車場から一旦国道299号に出て横瀬方向に戻るように歩きます。石仏を見て右の一軒家の前に橋がありキャンプ場の入口になっています。舗装の道に入ると西武秩父線のガードがあり、くぐると浅間神社の鳥居があります。沢を渡らずに、右上へ続く道を登っていきます。

③富士浅間神社の社
この社の後は展望が開けている

④富士浅間神社からは北側の山々が望める
木の側は両神山 その右の突起が二子山

自然林のやや沢筋の暗い道を登り、左上に回り込んだところで尾根に乗ります。ところどころ露岩のある歩きやすい尾根を登って行くと、やや棚状の尾根の上に浅間神社の社があり、その傍に石祠が祭られています。ここは武甲山や秩父盆地、両神山などの眺めがよいところです。

⑤二子山雄岳山頂
三等三角点 二子山 882.75m

ひと休みのあと、引き続き尾根を登り、露岩にぽっかり口を開けた熊が出てきそうな岩穴を見るとすぐに二子山の雌岳です。岩場をへつるように一旦鞍部まで下って再び登り返すと雄岳の山頂です。ここには三等三角点 二子山 標高 882.75mが設置されています。

⑥二子山雄岳の南端にある露岩から武甲山

⑦二子山雄岳の南端にある露岩から武川岳方面
赤線がルート

雄岳の山頂は広く、植林の下がやや平になっていますが、よく見ると踏み跡が南へ伸びています。それを辿って、南側に出ている露岩の上に立ちます。ここは二子山の展望台と言えます。これから辿る武川岳への稜線、武甲山、大持山、伊豆ヶ岳方面など見えます。熊谷の白いドームも見えていました。

⑧焼山からの武甲山
下の石灰鉱山からの騒音が耳障り

雄岳から一旦下って再び登り返し、自然林の快適な道を登るとほぼ中間にある焼山です。ここも展望がよく武甲山が目の前です。ただ、下の石灰鉱山から聞こえてくるゴーゴーという機械の音には閉口です。歩いていると、ときどき発破の音も響き渡ります。武甲山の悲鳴でしょうか。

⑨武川岳山頂
三等三角点 箒平(ほうきだいら) 1051.74m 標石亡失

焼山から下ると稜線が林道で寸断されています。林道を200mほど歩き、再び稜線に乗り、何度かの急登りをこなすと、武川岳の肩に乗ります。自然林の緩斜面を少し登ると目の前が開け、ベンチのある武川岳の山頂です。ここには三等三角点があるはずですが、亡失しています。残念です。

⑩妻坂峠(つまさかとうげ)
延享4年(1747年)の地蔵 271年前 徳川吉宗の時代

武川岳の山頂は南側の奥多摩方面のみが開けています。すぐ下に段状の平地が「ありますが、昔何か建物でもあったのでしょうか。妻坂峠へは30分くらいで下れます。途中、武甲山に近づくせいでしょうか、石灰岩が現れ始めます。妻坂峠には延享4年の地蔵が鎮座しており雰囲気のよいところです。

⑪生川の一の鳥居
鳥居の奥に大きな駐車場があり武甲山の登山口になっている
四頭の狛犬、丁石(壱番)が見える

峠からは生川方面へ沢筋を下ると、やがて水流が現れ、林道を横切ってなおも下ると一の鳥居に降り立ちます。一の鳥居は武甲山への登山口で、大きな駐車場があります。狛犬や丁石(壱番)を見て、舗装道路を横瀬駅に向けて歩きます。すぐに「武甲社」と書かれた山の神の社があり、さらに歩くと延命水があります。昨日の雨もあってか、水量は豊かです。延命水とあれば飲まないわけにはいきません。

⑫生川沿いにある石灰鉱山
ダンプの往来が激しい
この道を横瀬駅まで歩く

このあと石灰鉱山のダンプが走る道をとぼとぼ歩き、約8Kmの道を横瀬駅まで歩きました。16:43の飯能行きの各停に一駅乗って、芦ヶ久保の車に戻りました。

(熊五郎)

コメント(2)

  • お尻ですか?かわいいですね。 (agewisdom) 2018/6/15(金) 午後 5:20
  • > agewisdomさん もう少し違う角度から見るとお尻そのものなんですが。(熊五郎) 2018/6/15(金) 午後 6:30

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA