法長寺から丸山 金昌寺

2019年1月21日 晴れ 単独

投稿日 2019年1月21日

秩父の横瀬町にある丸山に登りました。

札所巡礼者もまだ少ないこの季節。一足先に札所を訪れてついでに山にも登ろうという目論みです。

今回訪れた秩父札所は訪れた順に七番の法長寺(牛伏寺)、六番の卜雲寺(荻野堂)、四番の金昌寺(新木寺)、五番の語歌堂です。いずれも前回昭和60年ごろに訪れたことがあり、当時の御朱印がありますが、今回は約35年ぶりの再訪となりました。

武甲山山頂からの丸山周辺
写真の赤実線は今回のルート(あまり正確ではありません)
法長寺から卜雲寺、日向山、丸山、大棚山、金昌寺、法長寺周回
2018年11月15日撮影

丸山は横瀬町にある山で、一般的には麓に走る西武秩父線の芦ヶ久保駅から登られるようですが、今回は札所に寄るということもあって、法長寺から登って金昌寺に降りる少しロングルートとなりました。歩行距離は16.7kmでした。

このルートは現在のときがわ町辺りから大野峠を越えて秩父に入る巡礼道でもあったようです。卜雲寺の前にある古い道しるべ(元禄十五年 1702年)が、それを物語っているようです。

今年は暖冬とはいえ、少し風のある山間は寒いものですが、巡礼道沿いの民家の南天が鮮やかな赤い実を付け、見上げれば常に武甲山がこちらを見て微笑んでいるように見えました。

法長寺から卜雲寺を経て日向山から丸山に至る。下山は金昌寺へ
丸山付近から卜雲寺までの道は大野峠越えの巡礼古道
赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

通過時刻:
七番札所法長寺 9:20
卜雲寺 9:31
イノシシ牧場(仮称) 10:27
琴平神社 10:37
日向山 11:00
鳥居、石祠 11:32
分岐点の東屋 12:20
丸山山頂 12:38 (昼食) 13:06
分岐点の東屋 13:20
県民の森森林館 13:23
芦ヶ久保方面分岐 14:05
四番札所金昌寺 15:01
五番札所語歌堂 15:41
棚田(通過) 16:06
七番札所法長寺 16:20

所要時間:7時間
総歩行距離:16.7km
累計高度:1198m

どこに車を停めるかは毎回悩むところですが、今回は七番札所の法長寺(牛伏寺)に停めさせていただきました。身支度を整え、法長寺で御朱印をいただきいざ出発。600mほどで六番札所の卜雲寺(ぼくうんじ 荻野堂)です。傾斜のある南面にある寺で、武甲山が手がとどくように近く聳えています。

秩父観音霊場七番札所 法長寺
牛伏堂(うしぶしどう)ともいう 境内に牛の石像がある
札所としては比較的広い駐車場がある

札所六番 卜雲寺(ぼくうんじ) 荻野堂ともいう
武甲山に対峙するように斜面に建っている

卜雲寺でも御朱印をいただき、山に向かう道に入ります。マス釣り場を見てなおも奥へ進みます。自然林の中を、見え隠れする武甲山を見ながら登ります。やがて明るい南面に飛び出るとそこには舗装林道があり、何軒か民家があります。

卜雲寺から眺める武甲山

武甲山に励まされながら登る

一瞬イノシシかとヒヤッとしましたが、よく見ると相手は囚われの身? 柵で囲まれた中に20頭くらいのイノシシが飼われているようです。道は林道から再び山道になり、東屋をみて尚も進むと再び民家が現れます。暖かそうな南面に畑と民家が点在しています。

琴平神社
石段を登りお堂の前を左に入って日向山に向かう

琴平神社の鳥居の脇に展望台とトイレがあります。一休みして神社にお参り。神社左脇を奥へ進むと急斜面に階段です。階段の上は傾斜が緩んで少し進むと日向山です。日向山は好展望です。目の前に二子山、やや右に武甲山が見えています。眼下には芦ヶ久保の駅に多くの車が停まっているのが見えます。名前の通り日差しが暖かい山頂です。

日向山からの武甲山
名前のとおり陽光が暖かい

日向山から少し下るとベンチがしつらえられた暖かそうな斜面に出ます。車道に降り立って少し登りの車道を歩くとY字の交差点に道標があります。ここから暗い植林帯に入ります。道の分岐に大正10年の道標があり、その先に鳥居と石祠があります。植林帯を登っていくと幅広の道に出ます。防火帯のようです。

林道から山道に入る
道標がしっかりしているので見落とすことはないだろう
地図の登山道とはズレがあるので注意

小ピーク上の分岐点
東屋がある
左下が県民の森、右が丸山

ほぼ真っすぐの防火帯を登っていくと車道に出会いますが跨いで尚も登ると再び道が横切ります。こちらは車道ではないようです。自転車道路でしょうか。ベンチがあって出会いのテラスという粋な名前が付いています。更に登ると小ピークに東屋があります。

丸山山頂の三等三角点 丸山 標高960.38m

丸山山頂の展望台
こんな立派な展望台は他に知らない

金昌寺への道
冬枯れの山道もまた楽しい

右に進んで一旦車道に降り立ち再び登ると丸山山頂です。三等三角点と立派な展望台があります。展望台には四隅に望遠鏡がしつらえられています。展望はすばらしいものです。間近に武甲山がそびえています。下記関連記事で展望を楽しんでください。

関連記事:横瀬町丸山からの展望

東屋のある分岐に戻って県民の森森林館に下って、道標にしたがい金昌寺に向けて下ります。この道は時折秩父市街が見えますがさして展望もよくなく、たんたんと下ります。最下部の窪状の道を注意して下ります。やがて金昌寺上の墓地を通過し、石仏群が見えてきたら下にお堂の屋根があります。

金昌寺本道と石仏群(1000体以上あるという)
境内は石仏で埋め尽くされている感じです
秩父断層の不整合露頭も見られます

金昌寺の慈母観音
この観音様を見に訪れる人も多いと聞きます

四番札所金昌寺(新木寺)でも御朱印をいただいて巡礼道を法長寺まで戻りました。途中、五番札所の語歌堂に寄りました。おばあさん二人がにぎやかに話をしながら日向ぼっこしています。しばらく話をして続きを歩きます。広いグラウンドを過ぎて棚田の横を通過します。秩父に棚田があるのを始めて知りました。駐車場もあって見学できるようになっているようです。法長寺までの道すがら、たえず武甲山がこちらを見ていました。

五番札所語歌堂
無人の寺だが付近の人達が掃除するのだろうか美しい佇まい
お風呂は近い丸山鉱泉にしました。ここは薬湯で、外風呂からは武甲山が望めます。

(熊五郎)

コメント(2)

  • 関係ないけれど坂戸の物見山の展望台から東京スカイツリが望遠鏡で見えました。ふと思い出しちゃいました。(agewisdom) 2019/1/23(水) 午後 8:04
  • > agewisdomさん 関東の山に登ると富士とスカイツリーをさがすしてしまいますね。それだけツリーもシンボルになったということでしょうか。(熊五郎) 2019/1/24(木) 午前 8:55

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