正丸から伊豆ヶ岳 高畑山 子ノ権現 西吾野

2018年3月4日 晴れ 3名

投稿日 2018年03月06日

花粉地獄の一日でしたが、熊谷のYさん、Aさんとともに出かけました。今回は奥武蔵の伊豆ヶ岳(いずがたけ)です。伊豆ヶ岳は上京したときに登ったいくつかの山のひとつで、何度か登っていますが、前回から25年以上は経っていると思います。懐かしい思いと、花粉で大変なことになると覚悟しながらの山となりました。

西武秩父線正丸駅から伊豆ヶ岳、高畑山、子ノ権現、西吾野
関東ふれあいの道
緑破線:予定ルート 赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

芦ヶ久保駅に駐車
正丸駅 8:49
茶屋(なかまる屋) 9:04
かめ岩 9:51
大蔵山 10:06
岩場基部 10:26
岩場上部 10:49
伊豆ヶ岳山頂(三等三角点 点名:伊豆岳 851m) 10:51
古御岳(こみたけ) 11:22
高畑山 11:57 (昼食) 12:10
中ノ沢ノ頭(三等三角点 点名:南川 623m) 12:36
天目指峠(あまめざすとうげ) 13:00
子ノ権現 13:54 - 14:20
天寺十二丁目石 14:45
小床(こゆか) 14:56
西吾野駅 15:15

総歩行距離: 17.0Km
所要時間:6時間30分

今回は西武秩父線の芦ヶ久保駅に駐車し、電車でひとつ隣の正丸駅に移動。駅から安産地蔵尊、茶屋のなかまる屋さん、かめ岩、大蔵山、岩場(クサリ場)、伊豆ヶ岳山頂と辿り、古御岳、高畑山、仲ノ沢ノ頭、天目指峠、子ノ権現天龍寺、を経て西吾野駅に降りるルートです。このルートは14.5Kmとも言われますが、GPSの実測で17.0Kmとなりましたので、これを採用しました。

またこのルートは「関東ふれあいの道」の一部ですので、整備されており、概ね歩きやすいルートです。ただし伊豆ヶ岳山頂直前の岩場は一般向けではありません。(う回路があるようです) 伊豆ヶ岳以降子ノ権現までは植林帯が多く、ほとんど展望は望めません。展望ポイントは、高畑山の少し子ノ権現寄りの送電鉄塔(撤去中のようです)がある伐採地と、子ノ権現の鐘楼のあるピーク(スカイツリーが見えるらしい)くらいです。もう少し展望に配慮されていると楽しいのですが。

この辺りは伊豆ヶ岳のみとすると物足りず、子ノ権現経由とすると少し距離があり、隣の武川岳と組み合わせるにしても周回しにくく、ルート設定に悩むところです。

正丸駅から歩いて15分ほどのところにある茶屋
「なかまる屋」さん
愛想のよい女性が店番をしていた
茶屋はいまでもやっていた

25年以上前の伊豆ヶ岳登山のとき写した茶屋の写真を、どこで写したものやら気になっていましたが、今回それが判明しました。正丸駅から15分ほど林道を歩いた安産地蔵尊の近くににある「なかまる屋」さんでした。話はしませんでしたが、愛想のよい女性があいさつしてくれました。25年前に私は下山時ここに寄り、おばさんに声をかけられて、漬物とお茶をいただいたのを覚えています。そして写真を撮らせていただいたのです。その写真をいつか届けようと思いながらも25年が過ぎてしましました。いまでもその茶屋があることを知りうれしかったのですが、代が変わったのか、お元気な女性が店守をしておられたことにも安心しました。近いうちに写真を持って訪れようと思っています。

伊豆ヶ岳山頂直前の岩場(クサリ場)
チャートの露岩
傾斜は緩い(40度位)が長い(5,60m)ため高度感がある

伊豆ヶ岳の岩場

この山の岩石は一部を除いてほぼチャートで構成されており、いたるところに大きな露岩が顔を見せています。チャートは堅いので角があり、それがよいスタンスやホールドになる岩ですが、平面はよく歩かれるとつるつるに磨かれることがあります。伊豆ヶ岳山頂直前の岩場のチャートは、下段は登りやすいのですが、上段はやや逆層ぎみで滑りやすくなっています。それでも良く見ればスタンスが見つかるので焦らずにゆっくり登れば問題はありません。クサリをつかんで腕力で早く登って行く人がいますが、そういう登り方をすると、足が滑った場合、手だけが支点になり、体が岩に打ち付けられて、最悪手を離して滑落となります。一歩一歩スタンスを求めて、クサリにあまり頼らずに登るべきです。

伊豆ヶ岳山頂 標高850.9m 三等三角点(点名:伊豆岳)
山頂は長細い小平地になっており、雰囲気がよい

伊豆ヶ岳の山頂

どんな山でも、山頂の雰囲気がよい山は、広く親しまれるものです。伊豆ヶ岳がこの奥武蔵の山々の中でも断トツに人気なのは、この山頂の雰囲気が好まれるからではないかと思います。この日は日曜日ということもありますが、老若男女、アベック(古いかな?)、男性のみのパーティー、おばさんのパーティー。どこかの幼稚園の親子ハイキングなど、さまざまな人たちが愉しんでいました。微妙に距離を置きながら歩いていたアベックは、子ノ権現までは確認しましたが、それ以降どこへ降りたのでしょうか。女性に笑顔がないので心配もし、もう少し男性が女性を気遣いながら歩いてもいいのになぁと、おせっかいなことを考えながらも、若いっていいなぁと思うのでした。

高畑山の樹間から望む古御岳とその後ろに伊豆ヶ岳

高畑山

高畑山は、なぜか覚えやすいすっきりした名前だと私は思っています。伊豆ヶ岳からの尾根が天目指峠に落ちるまでの一ピークに過ぎません。遠くから眺めた高畑山は、尾根上に少し突き出た小さなピークです。ここは、すでに標高は695m。伊豆ヶ岳から約150m降下。登山道はここから除所に下降しながら天目指峠へ下って行きます。夏季は展望がないと思いますが、この日はまだ冬枯れで、樹間から古御岳、その肩に伊豆ヶ岳が望めました。

天目指峠(あまめざすとうげ)
高麗川支流にある久通(くずう)から、入間川の名栗をつなぐ林道の峠

天目指峠

ちょっとお気に入りの名前。山の名前よりも峠の名前のほうが、ちょっと趣のある名前が多いと思っているのは私だけでしょうか。「あまめ」は、豆柿、「さす」は焼畑を意味するとのこと。豆柿はときどき山で小さな実をたわわに付けた柿を見ます。焼畑との関連はよく分かりませんが、天目指という字が当てられていると、すこし神様に近付いたような気がします。昨年、正丸の国道299号から林道に入り、この峠を車で越えたとき、なかなか雰囲気のよい峠と思っていました。車道を通すために峠付近は切通しになっています。この切通しで登山道が分断されたのでしょう。伊豆ヶ岳方面から降りてきた登山道は、一旦林道に降り立ち、再び急な登りとなって子ノ権現に向かっています。

子ノ権現の境内にある大きなワラジ

子ノ権現

昔、上京してすぐに購入した関東の山のガイドブックを見て、さっそく登った山のひとつが伊豆ヶ岳で、そのとき通過したのが子ノ権現天龍寺でした。そのときの登山で記憶に残っているのがこの大ワラジと、寺の門のところにある仁王様。ほかは何も覚えていません。道の様子や山頂の様子、景色などはあまり覚えていませんが、こういう人工物は覚えているものです。そんなもんですね。聞くところによるとこの寺は足腰にご利益があるとのこと。本堂でこれからも長く山が楽しめるように祈っておきました。寺の端の小ピークにある鐘楼で鐘を撞かせていただきました。ここちよい鐘の音が山中に広がっていったように感じました。傲慢な人々が支配するような世の中にならないことを祈って。

(熊五郎)

コメント(2)

  • まあ立派な草鞋。ちゃんと新しいものですねえ。 (agewisdom) 2018/3/6(火) 午後 5:52
  • > agewisdomさん 金ピカですね。けっこう大きくて、身長の二倍ほどもあります。草鞋の仕組みに忠実に作られているようです。(熊五郎) 2018/3/6(火) 午後 6:48

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