西吾野から関八州見晴台、飯盛峠、正丸

2018年01月21日 晴れ 3名

投稿日 2018年01月22日

奥武蔵の山々は地形が複雑で、そこに生活道路や林道、登山道が入り組んでいるので、ちょっと見、なかなかとらえどころが無い山域です。

大まかに見ると、

A 北武蔵、寄居あたりの陣見山、鐘撞堂山、金尾山、釜伏山あたり
B 奥武蔵の北の地域、東秩父村、都幾川町の堂平山、笠山、大霧山、都幾山あたり
C 飯能から入間の日和田山、物見山、顔振峠、関八州見晴台、飯盛峠、刈場坂峠
 いわゆる奥武蔵グリーンラインの山々。伊豆ヶ岳、高畑山あたり
D 秩父の武甲山、大持山、武川山、二子山、丸山など

言うまでもなく、この辺りでは武甲山が標高1295mで最も高く堂々とそびえていますが、大持山、武川岳、丸山、堂平山、伊豆ヶ岳、笠山などが続きます。

今回はCの奥武蔵グリーンラインの山々のうち、高山不動に詣でて、関八州見晴台、飯盛峠、ぶな峠、つつじ山を経て、正丸に降りるルートを歩いてみました。メンバーはいつもの熊谷のYさんとAさんです。

西吾野駅から関八州見晴台、飯盛峠、ぶな峠、
つつじ山と辿って正丸に下るルート
(国土地理院の電子国土地図に情報追加)

西吾野駅 8:54
高山不動への入り口 9:14
茶屋跡 9:54
パノラマコースとの合流点(かわいいお地蔵様) 10:01
高山不動 10:24 - 10:45
関八州見晴台 11:12 (昼食) 11:35
飯盛峠 12:16
ぶな峠 12:45
横見山(刈場坂山 P879) 13:26 
大つつじ山 13:46
小つつじ山 13:55
三田久保峠 14:39
舗装の林道 14:48
正丸駅 15:11

所要時間: 7時間15分
総歩行距離: 18.3Km

GPS測位が全体的にうまくいっていないので、不正確な値です。

熊谷のYさんの運転で秩父から進入。西武秩父線の芦ヶ久保(あしがくぼ)駅に車を置かせていただきました。芦ヶ久保駅の駐車場は、この時季氷柱見物で混み合うようです。朝はまだ余裕がありましたが、帰り着いた3時半ごろは車でいっぱいでした。

西吾野駅から車道を歩き橋を渡って
間野の民家の横の道に入る

電車を二駅乗って西吾野(にしあがの)駅へ。西吾野は小さな駅で、駐車スペースはありません。川沿いの道を歩いて線路をくぐり、パノラマコースの入り口を見送って、小さな橋を渡って間野の民家の間の細い道に入ります。植林帯を登って行くと左側が開け、茶屋跡を見て、かわいいお地蔵でパノラマコースの道を合わせます。

かわいいお地蔵様 天保の巳年とある
ここでパノラマコースの道と合流する

高山不動 大イチョウの前から見上げる

途中の分岐を右下の高山不動にとります。大イチョウの前に出て、急な石段を登ったら高山不動の本堂です。無人ですがおみくじと護摩木がありました。本堂裏から上の林道に出て、更に登ると再び林道に出ます。5月ごろだとつつじのトンネルになる尾根を登ったら、のんびりした雰囲気の関八州見晴台です。日曜日で多くの人が温かい日差しに満ちた山頂でひと時の憩いを愉しんでいます。武甲山はもちろん、秩父や奥多摩の山々が並んでいました。

関八州見晴台 771m
高山不動の奥ノ院がある
東屋、ベンチもある広い山頂 眺めもよい

眺めを楽しみ昼食をとって飯盛峠に向かいます。山道に入ったり、奥武蔵グリーンラインの林道に降りたりを何回か繰り返します。林道はときおりバイクがけたたましい音で走って行きます。

飯盛峠には大きな標柱が建っています。標柱から電波塔が見えますが、その横の丸いピークが飯盛山です。ぶな峠にも同様の大きな標柱があり、傍に歌碑があります。木のぶなは木偏に無い(橅)と書きますが、ここの標柱には木偏に義となっています。

歌碑は、石田波郷 昭和十八年五月に詠まれた「万緑を顧みるべし山毛欅峠」

飯盛山山頂付近
標高816.3mの三角点は確認できなかった
(登山道から離れているのかも知れない)

林道を歩いて、再び山道に入ってしばらく登ると三等三角点 標高879mの横見山(現地ではつつじ山や刈場坂山となっている)です。雰囲気のよい山頂で、いままで歩いてきた飯盛山などの眺めが楽しめます。ここから正丸駅へ下りました。

横見山(刈場坂山)
三等三角点 標高879.1m
ツツジ山となっているが誤りのようだ
このピークから正丸へ下る

正丸駅へは急な下りです。最初は露岩のある痩せ尾根で、やがて植林と自然林の境のスリップしやすい急坂となります。やがて笹が現れ大つつじ山。さらに300mほどで小つつじ山です。更に下って三田久保峠となり、舗装の林道に降り立って少し歩くと国道299号に出、しばらく歩けば正丸駅が見えてきます。芦ヶ久保駅に戻り、武甲の湯でさっぱりして帰途に着きました。

横見山から奥武蔵グリーンラインの稜線
電波塔のあるところが飯盛山

日曜日とあって関八州見晴台は登山者が多くにぎやかでしたが、飯盛峠、ぶな峠などは、登山者は少なくのんびりと楽しめました。ただし林道を歩くことが多く、車やバイク、自転車には要注意です。

大つつじ山から小つつじ山へ
植林下の露岩のある尾根

先に書いたようにこの山域の山々は複雑に入り組んでいますが、生活臭を感じる山里や、明るい自然林、多くの峠など、独特の雰囲気のある山域でもあります。少しずつ歩いて、思い出に組み入れるのもよいかと思います。

「凍てる朝電車の音妙に高く谷合を駆ける」

「煙上る民家山肌の朝餉時」

「落ち葉回る清流の底に山魚探す」

「樹間から差し込む陽霜柱あわや」

「見通せし山々の空に若人の声高く」

「まだ咲かぬツツジの道地面見て登る」

(熊五郎)

コメント(2)

  • 吾野は反応にいた時よく聞いた地名です。飯盛山ってこの辺りにもあるのですね。山の中でも住んでいる日とがあることに感心しますが、何十年も登ったことはありません。 (agewisdom) 2018/1/22(月) 午後 3:42
  • > agewisdomさん 西武秩父線が走っているので、都内や埼玉からも入りやすい山域です。飯盛山は確かに多い山名ですね。(熊五郎) 2018/1/22(月) 午後 5:12

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