足利の湯殿山
2015年12月1日 晴れ 2名
投稿日 2015年12月02日
結構雨の多い11月でしたので、なかなか出かけるタイミングがつかめず、やっと晴れそうな日を見つけて出かけましたが、12月に入ってしまいました。
今回は自宅近くの足利 湯殿山です。熊谷のYさんと二人です。
足利葉鹿町の温泉東葉館の近くを北に入ると彦谷地区
しばらく走ると「西登山口」の看板があるので、そこを右に入ると彦谷自治会館
自治会館前に車を駐車させていただいた
東登山口から登り、山頂を経て西登山口に降りるルートをとった
(国土地理院の電子地図をカシミール3Dでカットし情報を追加)
この湯殿山には前回10月19日に湯殿山から石尊、深高山へのルートを試みました。(参考: 足利の湯殿、深高、石尊山)いい山だったので、今回は石尊山のみで周回してみました。
この山の名前は山形の出羽三山のひとつ湯殿山と同じです。江戸時代に出羽三山の信仰が盛んだったころ、山麓の彦谷(ひこや)の有志が遠くに出かけなくてもこの山に登れば御利益があるようにと、三山(羽黒山、月山、湯殿山)を祭ったようです。たった100mほどの距離の間に祠が設置され、三山に登ったのと同じ御利益が得られるようになっています。
彦谷自治会館にある案内板
ルートは東登山口、西登山口、表登山口がある
東登山口から登ると後半表登山口への下降路が分岐する
東側の粟谷への降りられるようだ
この看板のように羽黒山、月山、湯殿山が岩尾根に並んでいる
三角点があるのは手前の351m峰のみ
湯殿山は標高400mの最高点
その他には石祠が立っている
彦谷自治会館から数分で東登山口。ここで予想もしないまさかの工事現場が。なにやら宅地造成でもしているようで、登山口から重機の通れる道が切り開かれており、上で作業の音がしています。登山道らしきものがないので仕方なくその道を辿っていくと、作業中の重機とご対面。工事現場で尾根(登山道)が寸断されています。足元に右下に入る道を見つけ辿ってみると、工事現場を避けるように新しくつけられたけもの道のような踏み跡が続いていました。すぐ頭上は重機が作業中。踏み跡は尾根に登り返し、なんとか尾根上の道らしきものを捕らえました。振り向くと下に重機が見えています。
東登山口
右の切り開かれた路を登って行くと上で重機が作業していた
脇にあったけもの道のような踏み跡を辿りで工事現場を避けて登った
振り返って工事現場を見降ろす
このように登山道が容赦なく寸断されている
それにしても登山道をバッサリ寸断させておきながら、何の誘導指示もなく、自治会館の看板にも何の注意書きもなく、不親切極まりないなと感じたのは私だけでしょうか。工事の人たちや、地域の人たちの感性を疑ってしまいますね。
工事現場上の登山道
おだやかな自然林の中の道
というわけで、登り始めからちょっとアルバイトさせられましたが、本来の道に乗って徐々に高度を上げ、見晴らしもよくなってこの山の良さがわかってきました。腹立たしい気持ちはすっかりおさまって、標高280mの天の池のベンチで一休み。Yさんがいつものようにおやつの団子を出してくれて、Yさん出身の新潟の笹団子やチマキの話などし、なぜかこの時期なのに小さな蝶の舞う中でひと時を過ごしました。
天の池
昔はこの池で雨ごいをしたのだそうだ
イノシシなどの動物も利用するらしい
この池の手前にベンチ、テーブルがある
晴れて暖かいもののやはりこの時期の空気は冷たく、そこにさらさらと風が吹くと初冬のものさびしい山の雰囲気が漂います。そんな中、斜度の緩んだ尾根道を辿っていくと表登山道入り口へと下る道の分岐がふとつありました。最後に粟谷方面に下るみちが分岐します。近くにカタクリの自生地があるようです。
表登山口へ下降する道の分岐
表登山口への道はもう一か所ある
高圧送電鉄塔の下をくぐるとこのルートの核心部。いよいよ岩が現れます。
岩を超えながらぐんぐん高度を上げると351mの三角点。ここに最初の石祠があります。余談ですが、この山域は標高約300mより下は柔らかい粘土質の岩でできているようで、足元に露出している岩肌はよく滑ります。それより上は別の堅い岩でできているようです。上部の露岩はすべてその硬い岩です。
高圧鉄塔の手前にある粟谷分岐
この近くにカタクリの自生地があるようだ
高圧送電鉄塔
これをくぐるといよいよこのルートの核心部 岩尾根となる
さらに岩尾根を登っていくと、羽黒山、粟谷湯殿山、月山、最後に湯殿山の順に石祠が祭ってあります。湯殿山は標高400mとなっており、立派な石鳥居と大きな石祠があります。ベンチ、テーブルもあって南方面の眺めが抜群です。
351mの三角点
石祠がある
岩尾根の途中から深高山を眺める
右端の小さなピークが深高山(しんこうさん)
この日は天気が良すぎて?遠くが霞んでいましたが、富士、秩父の山々、赤城山、妙義山、浅間山、浅間隠山、荒船山、Yさんの町の熊谷ドームなどが確認でき、更には新宿の高層ビル、スカイツリーも確認できました。
羽黒山
このように岩尾根の途中に石祠がある
羽黒山といってもピークではない
月山
いずれの祠も南の彦谷の方を向いている
湯殿山
標高400mらしい
ベンチ、テーブルがあり日当たりと眺めがよい
湯殿山からの眺め(南側の関東平野)
小さな山は太田の金山
中央の白い点は熊谷ドーム
東葉館からの湯殿山
鉄塔の上が湯殿山
左がつつじの峰
つつじの峰の下になにやら気になる岩塔がある
下山はつつじの峰を経て、計三つの高圧送電鉄塔を確認しながら慶路坂まで下り、彦谷自治会館に戻りました。
お風呂は言うまでもなくすぐ近くの東葉館地蔵の湯です。
(
熊五郎)
コメント(2)
- 重機だの鉄塔だの、なんかちょっとつや消しかな?でも仕方がないですね。未開の地ってわけじゃないのですから。 (agewisdom) 2015/12/2(水) 午後 11:13
- > agewisdomさん 町に近い山ですからいろいろありますね。特に栃木県南部はいたるところ削られています。 (熊五郎) 2015/12/2(水) 午後 11:55