フィルムスキャナ FS-501
投稿日 2009年07月07日
かねてより懸案であった、昔撮り貯めたスライドやネガフィルムのデジタル化が実現することになりました。フィルムスキャナは大変高価でしたが、最近は高機能ではないにしても、手ごろな値段のものが出てきています。そのひとつがFS-501です。
購入の前にレンタルも検討しましたが、数千枚もあるスライドやネガフィルムを一週間程度のレンタルで、処理しきれる保障はないし、延長しているとかなり出費がかさみます。それなら多少解像度などの性能が低くても、廉価なものを購入したほうがよいと考えました。案の定、特にスライドは露出の調節などをしていると結構時間がかかります。全部スキャンするには1年くらいかかる作業かなと思えてきました。
FS-501を使ってみて
○ネガフィルムはしようが無いにしても、スライドもいちいちフィルムホルダにセットしなければならず、てきぱきスキャンすることはできません。
○SDカードに書き込めるのでパソコン不要は便利です。ただしSDカードを抜くときはいちいち電源を切るために電源ケーブル(USBケーブル)を抜かなければなりません。ちょっと電源スイッチを付けるくらいの配慮があればよいのですが。
○操作ボタンの数が少ないため、スキャンモード、プレビューモード、設定メニューなどの切り替えが感覚的に分かりにくく、慣れが必要です。
○露出調整はいちいち設定メニューを呼び出さなければならず、面倒で時間がかかります。適当な露出でスキャンして、パソコンで補正してもよいのですが、スキャン時に最高露出にしておかないと補正しきれないケースもあります。(映写機ではきれいなスライドでも、スキャンするとかなり暗いものですね)
○ほこりや傷は、パソコンで補正できます。FS-501に画像編集ソフトが付属していますので、便利に使えます。
○35mmフィルム専用です。2592 x 1680ピクセルのサイズで読めます。パソコンの画面で見たり、ブログなどに載せるのには十分です。
○2GBのSDカードで3750枚くらい保管できます。大量にスキャンしておいて、後でパソコンでゆっくり補正などを行うことができます。
○テレビ画面をモニタ画面の代わりにすることができます。この場合本体の液晶画面は消えます。
以上ですが、まだ使っていない機能がありそうです。
FS-501
ネガフィルムは、ちゃんとネガアルバムに保管してあると数十年経っていても状態はいいですね。スキャンすればさっき撮った写真のようにきれいです。モノクロネガ、カラーネガともにうまくスキャンできます。先にも書きましたが多少の汚れなどは補正できます。問題はスライドで、意外と指紋や汚れが多いこと。業者にプリントを頼んだことがあるものは、変色があったりします。わたしの場合露出不足が多いのか、結構スキャン後の結果が暗くなりますので、スキャン時の露出調整が必要です。またコダックなどのスライドフィルムは色が強調されている感じですので、パソコンで彩度調整などで補正しています。
価格相応ですが使えます。
とにかくFS-501のおかげで、保管してあるフィルムをデジタル化できそうです。数十年前の若い自分に出会えます。
趣味の写真でなくても、プリントが行方不明の昔の家族写真のネガがありそうです。アルバムの空白が埋められるかも知れません。
FS-501でスキャンしたモノクロ写真(北アルプス 五竜岳)
(熊五郎)