有名な毒キノコをふたつ

投稿日 2015年10月22日

​山歩きでも私のようにちょっと人が踏み込まないようなところを歩いたりする者にとっては、この季節、キノコの発見は楽しみでもあります。

場所にもよりますが、一度山に入るといくつかのキノコに必ず遭遇するものです。ただし、こちらがよく知らないものですから、そのほとんどは見逃しているようです。

キノコの多くは地味であり、あっても注目するほどのもの、少なくとも写真を撮りたくなるようなものではなかったりすることが多く、帰ってからあれは何と言うキノコかなと、図鑑やネットで調べるようなことにはなりません。(キノコに興味があれば別ですが)

ところが、歩いていると非常に目を引くキノコにお目にかかることもあります。それはいかにも存在を主張しているようにスックと立っており、鮮やかな色をしています。そういう場合は、すぐに写真を撮って、じっくり観察してしまいます。

この秋に入って遭遇したのは特に有名なキノコでした。それは毒キノコ。

「ベニテングタケ」と「ドクツルタケ」です。

ベニテングタケ(紅天狗茸) 毒キノコ
秩父 熊倉山にて
紅い球状から中央がややへこんだ平らな状態になる
傘にはイボが無数にあるが、写真のように部分的に無いものもある
柄は白くササクレがあり、根元はすこし太い
その毒素はグルタミン酸に近いうまみ成分でもある

ドクツルタケ(毒鶴茸) 猛毒のキノコ
傘が開く前
足利 石尊山にて
傘はしっとりつるつる。放射状の模様などはない
傘は開くと水平になり、中央はやや盛り上がる
柄にはササクレがあり
根元には壺がある
全体的に真っ白
一本で死に至る

ベニテングタケはまだしも、ドクツルタケは決して食べてはならないキノコ。1本であの世行きです。

ドクツルタケは毒キノコの御三家のひとつと言われるくらい、毒キノコとしては有名で、他に食べられる白いキノコが存在するので、誤って食べてしまう事故が発生するようです。

ベニテングタケは絵本に出てくるような紅いキノコで、いかにも毒々しく、見分けが容易なので、見分けがつかない人は少ないでしょう。

いずれのキノコも、山奥や高い山、特殊な条件の場所などではなく、町に近い里山に普通に生えています。道端に生えていると登山者などがすぐ痛めてしまいますが、ちょっと路から外れて藪に入ると、普通に生えています。

これからキノコ狩りのシーズン。確実なものしか食べない、人に進めない、売らないを心がけたいものです。

(熊五郎)

コメント(2)

  • まいたけと似ているキョロなんて言うのを教えていただいたことががありましたっけ。毒キノコってきれいですね。 (agewisdom) 2015/10/22(木) 午後 5:06
  • > agewisdomさん 山を歩いていると目立ちますね。毒キノコは。 (熊五郎 ) 2015/10/22(木) 午後 9:01

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