山がほほ笑んでいた朝

投稿日 2014年08月27日

​訳あって、一泊入院した。

検査入院だから今のところ気は楽なもんだが、

たとえ一泊でもとらわれの身?となったわけだ。

とらわれの身となると、いつもとは違う時間が流れる。

友人に借りた山の本はもちろん傍らにある。

地質に目覚めた友人が勧めてくれた。

ヤマケイ文庫「槍・穂高」名峰誕生のミステリー
PHPアーカイブス Vol.7

この本を読み終えたら次に読む本は...と考えた。

そうだなぁ。

病院の売店で買える本で私が読むとしたら、

そのへんの現代小説でもなければ、週刊誌でもない。

そこで思い浮かんだのはPHP。 このへんかな?

今の本を読み終えたら買いに行こうと、

ぼやーっと、考えていた。

そこに昼食を食べに行っていた妻が帰ってきた。

おもむろに取り出したのは、ベビーチョコ。

これはこれは、私の好みを知っていらっしゃる!

その次に取り出したのは、なっ、なっ、なんとPHP!

わたしは驚いた。

妻「暇でしょ」の一言。

まぁ、長年一緒に暮らしていると、読みたいものまでわかるらしい。

病院の売店だから品数はしれているとはいえ、びっくり。

私「よく読みたいと思ってた本、わかったなぁ。」

妻「そのくらいはね」

この妻を大事にしなきゃと思った一瞬だ。

いつもと違う時間を得た私。

翌朝

病院の窓から格別の気分で、

ちょっとほほ笑んでいるような雨上がりの山を眺めていた。

(熊五郎)​

 

コメント(2)

  • 素敵なご夫婦!!うごけないわたしをおいて夫は学会にいってあしまいました。 2014/8/27(水) 午後 11:52
  • どこかお怪我でも?宇都宮でしょうか。ご主人お忙しいんですね。(熊五郎) 2014/8/28(木) 午前 0:06

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