不虞の山 叶山

投稿日 2010年06月28日

二子山から見下ろす叶山
平らに削られている
高品質の石灰岩を産出するらしい

頭を削り取られた叶山 (西上州 神流町神ヶ原より)
石灰岩で生まれたばかりに、この姿に。

叶山(かのうさん)は不虞(ふぐ)の山である。

ただ、この山に近づいても、石灰岩を満載したトラックが行きかうことはあまりない。

というのは、この山の下には長いトンネルがあり、

削られた石灰岩は、ベルトコンベアでセメント工場まで運ばれるからだ。

そのため、削られていることの実感があまり無い。

私はこの山の削られる前の姿を知らない。

もし知っていたら、

もし登ったことがあったら、

このように姿を変えた山を見ると、

もっと深い悲しみを感じるに違いない。

(熊五郎)​

 

コメント(3)

  • この頂は南画の山のようにとがっていたのでしょうか。大谷は底から石を切り出すので、地中が空洞で、陥没が起こります。人の生きるための営みは、時には恐ろしいものですね。 2010/6/28(月) 午後 8:35
  • 熊五郎さん、こんにちは、不虞の山 叶山は 削られた石灰岩は、ベルトコンベアでセメント工場まで運ばれるから…。
    香川県にある五剣山も庵治石で有名になり、60年前に見た山容とはまったく姿が変わってしまいました。自然の人力によった破壊されるのですね。 [ らくがき楽ちん ] 2010/6/29(火) 午後 0:42
  • 全国的にみれば、このような山はよく見かけますね。西上州には叶山のように石灰岩の山が点在しています。叶山のような運命をたどらないように、願うばかりです。(熊五郎) 2010/6/29(火) 午後 5:40

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